今日も職場からの帰りの時に、「お母さん」に会おうと思った。
ふと下を見ると・・・
お母さんのいた場所の下には、砕けた泥がばら蒔かれたようになっていた。
なんだ、この泥は・・・
そしてお母さんの家にカメラを向けて撮影した。
一瞬暗闇が光って、そこにお母さんが・・・
いなかった。
撮った写真を拡大してみた。
いなかったのではなく、いつもの様子ではなかったのだ。
かつてあった巣の大きさが半分になっている。お母さんは静かに佇んでいた。
慌てて、下にある泥の辺りをよく見る。
卵の欠片らしきものは見当たらなかった。
「お母さん」と勝手に名づけ、きっと卵でも抱いているのだろうという予想ははずれた。
そう、巣の落下事故の犠牲者に卵が無かっただけでも・・・
いや、燕の巣というのは丈夫で簡単に壊れるものではない。
卵の殻や雛がないということは、烏とも思えない。
人間の仕業なのだろう。
非常に腹立たしい。