夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

『サラリーマン川柳』、定年後の私でも、幾たびも哀歓を重ねて・・。

2012-02-18 17:32:46 | 時事【社会】
昨日、いつものように読売新聞の朝刊を読んでいたら、37面の【社会面】で、
《 第一生命保険が主催する『サラリーマン川柳』の入選100作品発表 》
を知った。

そして私は、入選した100作品を読みたくて、第一生命保険のサイトを開いたりした。
http://event.dai-ichi-life.co.jp/company/senryu/best100.html
☆【 第一生命保険 公式サイト】<== 『第25回 私が選ぶサラ川 ベスト10』☆

そして私は30分ぐらいで、入選された100作品を読んだりした。


私は東京郊外の調布市に住む年金生活の67歳の身であるが、
ときおり『サラ川』と称せられている第一生命が主催されている『サラリーマン川柳』を愛読している。

私は1944(昭和19)年に農家の三男坊として生を受け、
大学を中退後、映画・文学青年の真似事をし、
民間会社に中途入社し、35年ばかり勤め、2004(平成16)年の秋に定年退職をした。

この間、幾たびかリストラ烈風の中、最後の5年は出向となったりし、
中小業の音楽業界のあるレコード会社に勤めていたので、
それなりに時代にも翻弄され波乱万丈があり、苦楽の激しいサラリーマンの時代でもあった。

このようなつたない私の半生であり、
何かと『サラリーマン川柳』が好きで、現役時代から愛読し、励まされたり、人生の哀歓を感じたりし、
『サラ川 傑作選』の本を4冊を所有している。

そして私は『サラ川』は、この人生の日常生活の優れた哲学書のひとつと思い、
限りなく人生の哀歓と確信し、ときには本を開いたりしている。

今回の入選された作品の中でも、多くの作品に感心させられたりした。


昨年まで数多くの優秀作品が公表されてきたが、
たとえば『テーマ別に見るサラ川 優秀作品』の中で、『夫婦・家庭』編を読んだりすると、
恐れ入りました、と絶賛させられる作品にめぐり逢ったりする。

◎ 出張を 見送る妻の 目が笑う
                 詠み人・松本松峰


◎ 株価より 妻の機嫌が 乱高下
                 詠み人・頑張るお父さん


◎ 妻子から 絵文字が並ぶ ボーナス日
                  詠み人・孫悟空


◎ 家族旅行 予算削減 パパ留守番
                  詠み人・弐個


◎ 家族との 会話のつもりが 独り言
                  詠み人・ちょいバテパパ


そして私は、齢ばかり重ねでも、独断と偏見の多いが、
『サラリーマン川柳』の史上に於いて、今でも心に残り、不滅の作品であると感じたのは、
二作品がある。

◎ 破れてる ジーパン繕い 怒られた
                  詠み人・優しいばあちゃん

◎ うちのパパ おとなのくせに ママとねる 
                   詠み人・めだかの学校のせんせい


私は小説、随筆を50年ばかり濫読してきた身であるが、
短かな言葉で人生の機敏を的確に表現する川柳の世界に於いて、
このお2人の圧倒的な文才に、思わず脱帽したのである。


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東京郊外の片隅に住む我が家の小庭、パウダー・シューガーのような朝の情景を迎え・・。

2012-02-18 10:56:09 | 定年後の思い
私は東京郊外の調布市の片隅に住む年金生活の67歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭に古ぼけた一軒屋に住んでいる。

昨夜、小雨が降りだした後、ときおり白っぽく舞うように降ったので、
霙(みぞれ)かしら、と私は感じたりした。
その後、私は居間で季刊誌の『文藝春秋 SPECIAL』春号を深夜まで読んだりしたので、
今朝、私は7時過ぎに起きだした。

そして一階の居間に下り立ち、雨戸を開けると、
まばゆい陽射しを受け、黒土の上に散乱した落ち葉が少しある中、
うっすらと粉雪が一面に見られて、私は思わず洗面所の近くにいる家内に大声で言った・・。

『XXちゃん・・我が家の庭は・・バウダー・シューガーのようだ・・』
と私は家内に微笑みながら言ったりした。

私は居間で立ちつくし、家内が寄って来た。
常緑樹のたわわな葉、落葉樹の数々の枝は、雨粒をたたえ、
まばゆい陽射しを受けて、光帯びていた。
そして地上の黒土の大半は、深夜の未明時に粉雪が降ったので、
うっすらと白いパウダー・シューガーをかけたようになっている・・。

私たちは、しばらくの間、見惚れたりした後、
陽射しを受けた粉雪も、あと数時間で消え去ってしまうだろう、
と思いを深めたりした・・。


私がバウダー・シューガーの言葉を知ったのは、
遅ればせながら家内と結婚した1976〈昭和51〉年の春からまもない時であった。
この当時の私は、音楽業界のあるレコード会社に勤め、コンピュータの専任者として、
運営、開発などで奮闘していた。
たまたま本社が六本木にあり、毎週の金曜日の帰宅する時は、
洋菓子店の『クローバー』、或いは『ヴイクトリア』などに寄り、
ショート・ケーキを6つばかり買い求めていた。

私はお酒大好きの呑兵衛のひとりなので、甘い洋菓子などは婦女子の食べ物の思っていたので、
もとより洋菓子は殆ど無知であった。

洋菓子店のデコレーション、ロール、ショートなどのケーキを見ても解らず、
適当に魅了されたのを選定していた。
そして選んだショートケーキの中で、ケーキの上にチョコレートがある上、
白い粉末の砂糖をまぶしたようなケーキに圧倒的に魅せられて、必ず二つ入れていた。

私は幼年期は農家の児として育ったので、
田畑一面に霜〈しも〉の情景に愛惜があったりした。

そしてチョコーレートの茶褐色した色合い上に、
真っ白な粉末の砂糖をまぶしたような状況は、
何かしら高貴な都心の女性のような品位を感じたしたのであった。
お洒落だよなぁ、と溜息しながら選定していたのであった。

このショートケーキを含めて、私は帰宅していた。

そして新妻だった家内は、ケーキ好きのひとりで有ったので、喜んでくれたが、
三が月過ぎた頃から、
クローバーのショート・ケーキ・・ほかの種類もあるわよねぇ、
と私に言ったのである。

家内は私が圧倒的に魅せられた真っ白な粉末の砂糖をまぶしたようなショートケーキ、
このショート・ケーキを外してねぇ、というささやかな要求であった。

私はロシア郊外のような素敵なデザイン、幼年期の田畑一面に霜〈しも〉の情景、
そして高貴な都心の女性のような品位を感じたしたので、
この後も、6つばかりの選定からは外せなく、長い間は2つにこだわってきたが、
やむなく一つにして入れたりした。

このような状況は、新婚生活の賃貸マンションでの2年過ぎた後、
私の生家の近くに我が家を建てたので、住宅ローンなどの重圧で一時消えた。
そして四年後に毎週金曜日の帰宅時に、
六本木の洋菓子店に立ち寄り、ショート・ケーキを買い求めたりし、私の習慣が復活した。

しかし『クローバー』に、私が圧倒的に魅せられたショート・ケーキはなく、
無念ながら他の3種類のケーキを買い求めて、帰宅したりした。

こうして過ぎ去った35年であるが、ときおり洋菓子店に立ち寄ると、
このショート・ケーキを見かけると、今でも買い求めてしまう悪い癖がある。


このようなことを私は思い重ねて、
まもなく消え去ってしまうバウダー・シューガーのような小庭を見つめたりしていたのが、
今朝の8時過ぎであった。


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