夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

私たち夫婦の昨今の合言葉、10年早いじゃない、と互いに叱咤激励をして・・。

2017-05-17 16:23:52 | ささやかな古稀からの思い
私は東京の調布市の片隅みに住む年金生活の72歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
そして雑木の多い小庭の中で、古ぼけた一軒屋に住み、お互いの趣味を互いに尊重して、日常を過ごしている。

そして私たち夫婦は、お互いに厚生年金、そしてわずかながらの企業年金を頂だいた上、
程ほどの貯金を取り崩して、ささやかな年金生活を過ごしている。
            
過ぎし2004年〈平成16年〉の秋に、私は中小業に35年近く奮戦してきたが、定年退職となり、
何かと卑屈と劣等感にさいなまれながら、つたない言動も多く、
ときおり敗残者のように感じることも多く、悪戦苦闘の多かった歩みだったので、
せめて残された人生は、多少なりとも自在に過ごしたと思い、年金生活を始め、早や13年生となっている・・。

そして年金生活を始めた当初から、私は自主的に平素の我が家の買物として、
家内から依頼された品を独りでスーパー、専門店で求め、買物メール老ボーイとなっている。
             

こうした中、私は家内のことを、婚約する前の頃から、『XXちゃん・・』と呼んでいるが
家内は日頃の多くは、私のことを『あなた・・』と呼ぶことが多いが、
ときには、たわむれで、『XXクン・・』と苗字で呼ぶこともある。

そして年金生活を始めてまもない頃、私は家内から依頼された買物の購入品などで間違えたりすると、
『ボケチィンねぇ』
と家内は笑いながら、私に言ったりした。

この日以降、私が何かで日常生活で失敗した時、
『ボケチィンねぇ・・』とか、ある時は『ダメオ(駄目夫)クンねぇ・・』
と家内は微苦笑しながら、私に言ったりしている。
             

こうした中で、私の現役のサラリーマンの50代に同僚が病死されたり、
残されたご家族の心痛な思いが、痛いほど理解させられたりしてきた。

或いは先輩の65歳、69歳で亡くなったりした。

やがて私は定年後、年金生活をし62歳の時、現役時代の一時時期に交遊した友も、無念ながら病死したりした。
       
そして私が64歳の時、同世代のひとりの知人が奥様に病死されて、  
この知人は『おひとりさま』となり、私たちの多くは哀悼をしながらも、動顛してしまった。

こうした根底には、私たち世代の周囲の男性の多くは、60代で妻が夫より先に亡くなることは、
考えたこともなく、こうしたことがあるんだぁ、とこの人生の怜悧な遭遇に深く学んだりした。
        
ここ数年は会社時代の少し先輩、或いは後輩の68歳が、いずれも大病で入退院を繰り返した後、この世を去ったり、
ご近所の私と同世代の知人が、突然に脳梗塞で死去されて、数か月の先は誰しも解らない、冷厳なこの世の実態に、
私は震撼させられたりしてきた・・。
             

私たち夫婦は、幸運にも大病に遭遇しないで、今日に至っている。

しかしながら、この間、私は日本人の平均寿命は、食生活の改善や医療の進歩などで延び続け、
おととしの平成27年には、男性が80.79歳、女性が87.05歳と私は学んだりした。

そして介護の必要がなく、健康的に生活できる「健康寿命」も、
平成25年の時点の推計で、男性が平均で71.19歳、女性が74.21歳と知ったりした。

こうした中、『健康寿命』と『平均寿命』の間は、介護を要する期間であり、誰しも難題と思い深めたりしている。

私たち夫婦は、子供もいなく頼れる人もいないので、やがていつの日にか介護・要となった時は、
やむなく介護施設に・・ときおり漠然と話し合ったりしている。
             

私は70歳を過ぎた頃から齢を重ねるたびに、物忘れが多くなった、と改めて気付き、
独り微苦笑する時もある・・。

たとえば家内とテレビの旅番組を共に視聴したりしている時など、
あそこも行ったよねぇ、と私は家内に言ったりした時、その地の情景などは鮮やかに重ねることができても、
肝心の地域名が言葉に出来ないことが、もどかしさを感じることがある。

数か月前、家内が視聴していたテレビ・ドラマで、私は何気なしに視て、
『この俳優さん・・齢を召されてきたが、相変わらず名演技をしているよねぇ・・』
と私は家内に言ったりした。

しかしながら俳優さんの氏名が言えなくて、内心は苦笑したりする。
やがて津川雅彦(つがわ・まさひこ)さんだったことに気付いたりしている。

そして『先程の俳優さん・・津川雅彦(つがわ・まさひこ)さんだった・・
俺も少しボケてきたかなぁ・・』
と私は照れながら家内に言ったりした。

『あなたぁ・・10年早いじゃない』
と家内は微苦笑しながら私は言ったりした。
             

家内は視力は2.0ぐらいの抜群であったが、
50歳を過ぎた頃から、戸惑いながら老眼鏡のメガネを掛ける身となっている。

私は高校時代から、酷い近眼でメガネにお世話になってきたが、一昨年の晩秋に白内障の手術の結果、
1.0ぐらいの視力となり、メガネ不要となり、55年ぶりかしら、と大いに戸惑いながら、微笑んだりしてきた。

家内は長年に於いて視力が良かった為か、老眼鏡のメガネを使い終わった後、
居間のテーブル、食卓テーブル、サイドテーブルなどに置き忘れて、
探すことが多く、どこに置いたかしら、と独り言を言ったりすることがある。

そして偶然に私は聞き、ふたりで探すこともある。

やがて家内は探し求めた後、『あたし・・少しボケたかしら・・』
と照れ隠しで家内は、私に言ったりした。

『XXちゃんさぁ・・10年早いじゃない・・お互いに気を付けようょ』
と私は苦笑しながら家内に言ったりしている。
             

昨今、私たち夫婦は、10年早いじゃない、ときおり互いに叱咤激励をして過ごすことが多く、
やはり齢かしら、私は微苦笑をしたりしている。

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