香港旅行へ、レッスン3は、「食いしん坊のテーブル」という店名の意味をもつ
白金の広東料理「ロウホウトイ」(老饕檯) 再訪。
香港の家庭料理や点心を中心とする当店では、(香港の)街場のレストランの味を
実体験できます。
私も大好きなお店。平日昼にいただける焼味飯は白金中華ランチの最高峰の
一つだと、今も信じています。ディナーでは、はじめての訪問。
駅で言うと、恵比寿、白金高輪、広尾、のどこからもけっこう歩きますから、
利便性は良いとは言い難いかもしれませんが、それでも来るは価値あり。
私たちは恵比寿よりバスで向かいました。
店内に入って右手には厨房前。この日も3名のコックさんが腕をふるわれている。
「こんばんは!」 と声をかけると、私たちに気がつき
「いらっしゃいませ」 と声をかえしてくれた。
その厨房脇を通り過ぎ、1階席を通過し正面の階段を上ります。
利用は2階窓際テーブル席に着席。
このフロアで接客対応してくださるのは男性二人(お兄さん、おじさん)
本日はディナー用にテーブル・セッティングがなされているためか老朽化というより
アンティークな店内、という形容が似合うような気がする。
テーブル・セッティングは、皿(2)、コースター、箸置き、箸(縦置き)、
テーブルクロスは2枚重ね(布)。
卓上には、紅酢、醤油。タオル地のおしぼりは皿に折りたたむ形で提供された。
着座後には、グランドメニューとブラックボードに書かれたメニューが脇に用意された。
やはり2人だと12切のサイズでも多いよね。
と、連れ(寝太郎さん)と顔を見合わせ、思案に暮れていたところ
スタッフのお兄さんから積極的に、
「枚数はご要望に応じます」 とのお言葉をいただけました。
注文したいけれど、2人だと量が多いため、品数を頼めず、何かを断念することは、
よくあります。ですから、割り切れるものについて、枚数の融通をきかせてくださるのは
客側からして、ありがたいことです。
拝見していると、お兄さんは、後から来られたカップルさんにも小さいポーションを
サジェストなさっているし、とても良いサービスだと思います。
また蒸しスープも、2人で1椀でもかまいませんよ。とのこと。これも喜ばしい。
焼腩仔(皮付き豚バラ肉カリカリ焼き)@560、
蜜汁叉焼(窯焼きチャーシュー)@560(推測)、
蜜汁叉焼(窯焼きチャーシュー)は12切で1,680円ですが、
ポーションを少なく、カリカリ焼きの枚数に合わせ、4切でリクエスト。
サーブ時にはマスタードと味噌を合わせたタレがセットされ、皿の脇には水菜などが少々。
皮付き豚バラ肉カリカリ焼きは、
皮目はかりっと、バラ肉は柔らかく脂もしっかり入っていますが、とろっとして
口の中でとろけるように軽い。
「楽記」さんとは別のふわとろ感。
これに対し、窯焼きチャーシューは、ずばり直球ハチミツ味です。
のちにお聞きしたところ、ディナータイム、焼物などは開店時間に合わせ、
焼きたてを準備なさるとのこと。
(遅い時間帯に多数の予約が入っているときは、改めてもう1回焼くそうです)
時間をおくとどんどん、美味しさのバロメーターが減っていきますから、タイミングよく
焼きたての時間帯に入店した折には、必食したいお料理です。
白切鶏(鶏肉のネギ油添え)@840(推測)
12切で1,680円。同様にポーションを少なく6切でリクエスト。
しっとりとした鶏肉にネギ油とこれでもかというぐらい豪快に、摩り下ろした生姜と
刻みネギがのせられています。
これは、私の希望によるもの。
ランチの焼味飯にも入っており、この味が忘れられない。
寝太郎さんにもぜひにと勧めたところ、てんこ盛りの生姜に目を丸くしたようですが
箸をつけたところで、「うまっ!!絶品!」 の声。
変わらずですが、何気ないと思うものが、香港の街場感覚で美味いのだ。
淮山杞子燉水魚(スッポンの3時間蒸しスープ)@1050
淮山杞子燉水魚(スッポンの3時間蒸しスープ)は2椀で2,100円。
1椀で注文、取り分け用の椀も温められています。
(ノブロー) 香港人はスープ好き、って話を聞いたことがあるだ。飲むだ。
具材として確認できるのは、スッポン、クコ、ほかにホクホクとした山芋のような
食感の素材。リッチなスープというより普段使いでいただきたい、
じっくりと優しい和み系の味わいです。
エビス(生)@630×2のあとは、
老饕檯特選 陳年紹興加飯酒 五年貯蔵(カメ出し)ボトル500ml@2,625×2
気取りのないシンプルなグラスで。
潮州炸花生(塩揚げピーナッツ)(半小)@210
サイズは半小、小@420、中@630
箸休め的に注文。このサイズからあるのも嬉しい。
咸水角(ひき肉入り揚げもち)2コ@420
中華ピロシキ。最近では「琥珀宮」さん以来の実食。
お店のおじさんの話によると最近点心師が変わられたのだそう。
お味はどうかな?
皮は甘めでカリカリもっちり、
包まれた八角の香る餡はちょっぴり味が濃くてなかなかに美味。
咸魚蒸肉餅(塩魚入り豚蒸しハンバーグ)@1,680
入店時、お兄さんが咸魚で炒飯もできますよ。
と言葉を添えてくれたのだけど、ここは蒸しハンバーグでいただきたい。
というのは、レッスン1で蒸しハンバーグを外したからだ。
咸魚の風味にゴツゴツとした粗挽肉は、口に含んだときの食感が良く、
素朴な見た目以上に味が良い。
咸魚の旨味が入ったタレも美味いので、要望としてはもう少し(タレが)
かかっていると嬉しかったな。
ジャスミンライス。
「一口ごはん、お持ちしましょうか?」
おじさんのタイミングの良いお声掛けに感謝。しかも香りの良いジャスミンライスです。
香港家庭料理の定番、蒸しハンバーグにジャスミンライス。
気分は香港旅行ですよ。楽しいなあ。
さて、彼(おじさん)は、よくテーブルを見ていてくれて、取り皿の交換や(チェイサーの)
水の注ぎ足しにもたえず気を配ってくださるのです。
私たちが訪港の話をしていたからでしょうか?
「材料さえあれば、香港っぽいものも作りますので、おっしゃってくださいね」 とのこと。
年配のサラリーマンらしいお客様(4名様)には、ご要望を聞いたうえで
食材と調理法をアレンジしてサジェストなさっていましたよ。
こういうお店を自分の行きつけに持っておくと良いなあ。というか、したい。
楊枝甘露@200
サイズは2つ、Lサイズは500円。
シャパシャパ。リッチさは乏しく道端スイーツ的ですが、このお値段なので
なんら不足はありません。
芝麻球(ゴマだんご)2コ@300
もっちりさっくり、私としてはこちらのほうが好印象。
お茶のサービス。
(ノブロー) おっちゃんから杏仁豆腐もサービスでもらえただ。
(みに) ノブローさんにかな?( ´艸`)
さっきは、お酒が残っているということで気にかけてくださったし、嬉しいね。
おじさんのお話をお聞きすると、彼が訪港の際には、B級グルメ的なお店に足を
運ばれるんですって。(厨房のコックさんは香港出身の方々らしいけれど、)
さらにお店にプラスになるよう現地の味を学ばれて来られるということなのかな。
「また、戻られたらいらしてください」
というお言葉を頂戴できたので、私達も香港っぽいものをリクエストできるよう頑張ろう。
会計を済ませ再び厨房脇を通ると、ボウルの中には咸魚が積まれていました。
「こちらが先ほどの蒸しハンバーグで・・・」、とおじさんの説明。
適度な距離感を保ちつつ、アットホームでフレンドリー。
香港の日常の味を感じさせてくれるお店です。
お会計は、1人当たり7,000円(千円未満四捨五入)
今回の中国料理満足度数は、★★★★(4.4) 積極的に大好き。
寝太郎さんも当店のファンになりました。必再訪(*^・^)ノ
《本日のお気に入り》 ・焼腩仔(皮付き豚バラ肉カリカリ焼き)
・白切鶏(鶏肉のネギ油添え) ・咸魚蒸肉餅(塩魚入り豚蒸しハンバーグ)
ロウホウトイ (老饕檯)
東京都渋谷区恵比寿3-48-1
TEL 03-3449-8899
営業時間/ 11:30~14:30(L.O) 18:00~23:00(L.O)
定休日 年中無休