まだ雪が残っていた頃から、『黒革の手帳』に書き込んである作業予定…雪囲いを外さなければなりません。秋口に組み立てる時は、庭木の整枝作業も含めて約7日間、春材料を外して片付けるのは、1日半もあれば終わってしまうのでありますが、今年は取りあえずインフルエンザということになっているので、休み休み作業をしております。
庭木なんざぁ、有ればあったで厄介な代物でしかないのでありますが、今は亡き我が家の古老が大切にして来たものなので、私の体力が持つうちは、何とか維持だけはしたいと思う。最近、年を取ってきたせいか、庭木を眺めるのも悪いものでも無いなどと思うようにもなって来ているのであります^^;
夕方、お隣の『あさこバアサン』が、自宅前の畑を眺めに出て来ました。
「まだ、畑仕事は早いぞぉ!」(夢屋:いつもの悪態^^;)
「今年もトラクターでうなってけろ!(耕してください。)」(あさこバアサン)
「あまいぃ。(分かった。承知した。)」(夢屋)
隣の家の90歳に程近いバアサンに悪態をついても、バアサンは喜んで夢屋に食い付いてくるのであります。敬老精神…年寄りは大人しくしていれば良いなどというのは、少々若い者の身勝手な大きなお世話なのである。年寄りだって、何かに参加し役に立っている。そんな気持ちにさせるのが夢屋流の敬老精神(親孝行)なのであります^^;
「ヒバの頭(芯)詰めたながぁ~?昔から、伸びる木の芯を詰めるとその家の身上もそこで詰まると言ったもんだぁ。」(あさこバアサン)
「おらいは(我が家は)、貯め放題、貯め込んだから、この辺で詰めて丁度良いのだ。」(夢屋)
年寄りの余計なひと言が入るが、気にしたりはしない。年寄りの言葉をいちいち気にしていたら、水の神、土の神、八百万の神々に邪魔されて、農耕なんて出来なくなってしまう。髪(神)が宿らないのは、坊主の丸めた頭以外無いのだから^^;
雪囲いの板を外している内に、トリバガ(鳥羽蛾)が外に飛び出してきました。この時期に成虫が飛び出してくるということは、この種は、この地域では成虫で越冬するのかもしれない。確定できないが、このように生活環が不明な昆虫なんて、世の中には無数にいるのであります。庭木や作物に甚大な被害を及ぼす害虫であれば、研究も進むのでありましょうが、只々、息を潜めるように暮らしている虫のことなど、なかなか研究の対象にならないのであります。
世の中に、無駄な命などというものはあり得ない。年寄りだって、若者だって、取るに足らないと思われる蛾ひとつにしても、何らかの意味があるのだ。いやいや、その生命などというものに、もともと意味などないのだ…最近、写経をするようになって、さらに理屈っぽく成ってきたようであります。さぁ、今日は集落内の用水清掃なのでありますよ^^;
コンクリート側溝の蓋外し…若い若いと煽てられ、毎年、重量物である蓋上げ専門職となってしまった『夢屋国王』でありますが、今日はインフルエンザを理由に、現場監督に徹することにしよう^^;