寒い、寒い。冬のコートを着る。季節がわからなくなる。週末からの取材出張の準備もできたので、今日はだれにも会わずに家でのんびりしょうと思った。朝、メールを開けてみると、勇気が出て、動き出したくなり教会の分かち合いの会に出かけた。
会は聖書の難しい話をしたりするのではなく、1週間とかで心に残ったことを話したり、日曜日のミサの福音で印象に残った部分とそのわけを話すだけだ。人の話には意見を言わずに聞くのが唯一のルールだ。私は母の死去とそれにまつわる話をした。
母が亡くなったのは21時37分。もちろん、会うことはできなかった。そして、その日のうちに病院に駆けつけて遺体を引き取ることも時間的に出来なかった。病院側が最善策として、母を病室でクーラーを効かせてそのままにしておいて、翌日午前中までにおいでくださいということだった。そして、翌日、医師と看護師から昨夜の状況を丁寧に説明を受けた。地元の葬儀社もわからないので、病院に出入りする葬儀社に頼んだ。この医師と看護師さんが最後まで立ち会ってくれた。母の乗る車が病院を出るときは、最敬礼で送ってくれた。車が見えなくなるまで。涙が出た。
会に来ていたシスターが言った。「病院の方たちが最敬礼で見送ってくれたこと、それがおかあさまの全てなのですよ。どんなにあたたかく幸せに思っていられたことか・・・。」