朝ドラのあとTVをそのままつけていたら、樹木希林さんが「あさイチ」に出演していた。自然体の彼女のファンだ。31歳であの「ジュリー」を演じてからずっとおばあさん役が多いという。今回、山崎努さんとの夫婦役で共演した映画「モリのいる場所」での話をしていた。理想の夫婦とは「向かい合わないこと」だそうだ。向かい合うと嫌な面も見えてしまう という。そして、夫婦円満の秘訣は夫を尊敬できる立場にいることではないかとも語る。夫婦だけでなく、人間関係は向かい合わないことが大事なのではないかと。
人生のペーソスが自然な言葉として出てくる。もっと早く彼女の話を聞けていたらとも思った。夫の内田裕也さんとは40年間別居している。「あの人はうまく面倒を見てくれる人を探してくるので助かるんですよ」とさらりと言うが、そこに至るのにはやはり葛藤があったのではないかとも思う。昨今話題の「不倫」については、「男と女がいれば何かあるほうが自然ですよ。覚悟さえが出来ていればいいと思いますよ。」というような発言をしていた。
1年に1回逢うか逢わないかでも相手を尊敬して、互いの道を尊重して進んでいればそれでも夫婦は夫婦。一人の人間として互いを尊重して生きていく、ある年齢になればそれが可能になるのだろうな。むしろ、お互いに余分なものをそぎ落として、そう、人生を使い切るれるなら(生き切る)それはすてきなことではないだろうか と思えた。