伊吹山の白い衣がだんだん大きくなる。今日は晴れているので特にきれいだ。今日はこの住まいの契約を更新できた。あとまた2年は住めることになる。弟が海外なので、保証人や連絡先になってくれた友に感謝だ。そして、(笑わないで)やっとパジャマが買えた。そのお金がないわけではないが、自分のものはなかなか買えなかった。今夜はあたたかそうだ。(母のお古だった)
昨夜のNHKニュースウオッチ9で塩野七生さんが「コロナ時代」について語っていたのが印象的だった。彼女は50年以上イタリアに住んでいるという。その彼女は「ベネネア・世界初の“水際対策”」で、ベネチアという国について語っている。「16世紀のベネチアは、東にオスマントルコ帝国、北に神聖ローマ帝国など領土拡張を狙う大国に囲まれ、キリスト教陣営の一員としてイスラム教のトルコとの戦の最前線に置かれることになった。ベネチアは、トルコと戦火を交えながらも交易は維持。価値観の異なる相手にも国を開き、それを続けたことで高い経済力を誇り、その後200年以上にわたって独立を保ち続けた。」という。この交易で当然、疫病も入ってくる。そこで、国境を閉鎖することなく経済が止まらないように、徹底した隔離で市民生活の自由を奪わなかった。
自由であれば、人は自分で考えるだろう。規制されれば、誰かはその規制から出たいと思うだろう。それが人間だと思う。自由なら失敗も許される。行ってはいけないところに、穴を掘ってまで行くようなリスクは取らないだろう。もちろん、これは理屈以上に非常に難しく、今からすぐにできることでもないだろう。彼女は、今の状況、階段の「踊り場」だという。だから、上に登れると。
私たちはエレベーターやエスカレータの世界に慣れ過ぎてしまったのかもしれない。