太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

カラオケ

2015-06-06 22:55:42 | 日記
少し前のことになるが、職場の仲間達とカラオケに行った。

ワイキキに、日本語の歌もあるカラオケがあるらしいのだけれど、

場所がワイキキなら行きたくない。

それほど私はワイキキが苦手なのだ。

すると、ワイキキから離れた場所にあるカラオケを幹事が探してくれて

本当のところは、あまり気乗りがしなかったのだけど、

断る理由もなくなってしまい、行くことにした。


職場は朝9時から夜9時まで年中ほぼ無休で、交代制で働いているから

同僚達が集まる機会は皆無といえた。

それが何の拍子かカラオケという話が出て、私が働き始めてからは

初めてのイベントであり、そういう意味では楽しみではあった。


日曜日だけは夜7時に終わるので、夜のシフトの人達を待って、集合は8時。

食べ物は持ち込みで、あらかじめ誰が何を持ってくるか決めておいた。

集まったのは12人。

日本人の同僚達は、夏休みをとっていたりで、

ハワイ生まれの日本人が2人いるけれど、彼らも含め、私以外は全員英語圏。

しかも、私にとっては子供といってもいいような年代の人達が殆どで

それが私が気乗りしなかった理由でもある。

私が歌う歌を、誰も知らないというのはつまらないじゃないか。

誰かが歌うのを一緒に口ずさむのはカラオケの楽しさだと思うのだけれど。


まあとにかく、みんないい人達なので、歌わなくても一緒に楽しめばいいかと思っていた。



言われた場所に行ってみると、そこは昔懐かしいカラオケルームだった。

最後にカラオケに行ったのはいつだったろう。

私がカラオケに行っていた時代といったら、もう20年じゃきかないほど昔だ。

その頃のカラオケを思い起こさせるような佇まいが、そこにはあった。

たぶん最近のカラオケは、もっとコギレイでスマートになっていると思う。


部屋に入ると、あの懐かしい、電話帳よりもぶ厚い歌のメニュー(?)があるではないか。

歌手別とタイトル別、カテゴリー別になった歌の索引が全て収まっているアレ。

そして、画面をタッチすると歌が探せる機械も懐かしい。

バッテリーが弱いのか、本体から30センチぐらいまで近づかないと電波が届かないのも懐かしい。

懐かしいだらけで、私の心はキュンとなった。

そして私は歌いまくった。

誰も私の歌を知らなかったが、そんなことはどうでもよかった。

私は一人、あのバブルな時代や、あんなことやこんなことの思い出に浸っていた。

仲間達は、私の歌が終わると忘れずに拍手をしてくれて、

そんな若者達の優しさも嬉しかった。


あっという間に2時間半。

さすがに帰らないと、明日の仕事がきつい。

「シロさん、行きたくないって言ってたけど、楽しめたんだといいけど」

幹事をやってくれたエリックが、小声でそう言った。

「いやあー、楽しかったよ!すごく楽しかった。またやろう!」

最後まで気乗りしなかった私が、一番はしゃいで上機嫌で帰ったという…


あれから、通勤の車の中は「一人カラオケ」である。

今度カラオケに行く時に歌えるように。

歌を歌うのは、気持ちがいい上に

その歌を聞いたり歌った頃を自動的に思い出すから

普段は閉じている心の、ある部分がポッカリと開く。

歌詞に感情移入するのも、本当に久しぶりだ。

こんな風に歌を聴くことを、ずいぶんと私はしていなかったことに気づく。

なぜ10年以上もカラオケに行かなかったんだろう。

誘ってくれた仲間に感謝。



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