太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

サンフランシスコ~ブッダ

2015-06-19 05:25:33 | 旅行
5日目。

今日は Asian Art Museum に行くことにする。

地図を見ても、行ってないところはゴールデンゲートブリッジだけで、

そこは最終日に夫と行くことになっている。

美術館までは、バートという地下鉄を使って3駅で行ける。

そのバートもまだ乗ったことがないので、いい機会だ。


ホテルの前から地下鉄に続く階段を降りると、まずバートの改札があり、

その奥にメトロがある。構造的には地下1階がメトロで、地下2階がバートのようだ。

またよくわからない切符販売機で切符を買う。

メトロは一定料金だが、バートは行き先によって料金が違う。

私が降りる駅までは1ドル85セント。市バスよりメトロより安い!

嬉しくなって5ドル札を入れるが、ふと不安になり、入れた5ドルを戻して2ドルにする。

不安的中。この機械はお釣りが出ない。

15セント無駄にしたけど、それでも市バスよりも25セント安いので諦める(せこい!)。

駅で降りて、地上に上がると、もうそこがどこだかわからない。

これは見知らぬ土地だからじゃなく、生まれ育った街でも同じである。

地図をぐるぐる回しながら(回すからわからなくなるんだと言われる)

ホームレスの間を縫うようにして、美術館を見つけた。

この辺りは官公庁が集まっているのに、やたらホームレスが多い。

3階建てのこの美術館は、素晴らしかった。

何が素晴らしかったといって、ブッダの像やガネーシャ、

ヒンズーの神の像など、見飽きることがなかった。

以前、私は仏像には興味はなかった。ふーん、と思うぐらいで素通りだった。

サンフランシスコに来る直前、手塚治虫の「ブッダ」を読み終えたところで、

子供時代以来、漫画は読んだことがない私がどうしたのかと思った。

でも一晩で1巻読むほど夢中になって読んだのだ。


あのブッダが、ここにいた。

私は説明をじっくり読みながら、音声ガイドがあるものは聞きながら、

ゆっくりと見て回った。

特に西暦500年から800年ぐらいのものに、独特の味わいがあるように思った。

ブッダもシバも、生き生きと存在感に溢れている。

日本で縄文人が土器を焼いていた時、ブッダは生まれたのだなあ。

生まれてすぐに7歩歩いて、天上天下唯我独尊と言ったのは作り話だと思うけど。

スターにはそういう話がつきものだもの。


工芸品は素通り。あまり興味がない。

そして次の部屋に入ったとき、「ギョッッ!」とした。

人が、倒れている!

紺のスーツを着た男性が、床にうつ伏せで倒れているのだ。

人はうつ伏せるとき、顔を左右どちらかに向けるものだけど、

その人は真下を向いたまま、倒れている。まるで死体のように。

セキュリティの人が入ってきたので、知らせようとしたのだが、

彼は死体を見ても知らんぷり。

よくよく見ると、どうやらそれは蝋で出来た人形だ。

よく見ても本物にしか見えないけれど、きっとそうなのだ。

これは気味の悪い冗談だ、ほんと。


満足して外に出て、マーケット通りを一駅分歩く。

ひたすらマーケット通りを海に向かって行くとホテルに着くはずだ。

ポウェル通りで、つい左折して、またユニクロに行ってしまった。

欲しいものがないとかいいながら、3回も来ている。

日本よりは高め。でも、紺色の麻のノースリーブのブラウスを買った。


マーケット通りに戻り、ホテルを目指しながら、何日か前に来たときに

ビアードパパがあったのを思い出した。

その時はランチを食べたばかりで、またいつか来ようと思って諦めたのだった。

ハワイのビアードパパは、つい最近なくなってしまい、さみしい限りだったので、

寄り道をして一つ買う。

これがランチ代り。今夜は夫の同僚達と和食のバフェに行く予定で、

かなり高品質のバフェということで、お腹をすかせておくため。


ホテルの近くまでくると、グリーティングカード屋さんがあった。

アメリカはグリーティングカード社会だ。

何かといえばカードを送り合う。だからそのカードの種類も相当なもので、

サンキューカードやお悔やみ、卒業なんかに加え、

お母さんやお父さん宛のカードはむろん、息子、叔母、叔父、娘、夫、妻、親友、

はたまた義理の息子、義理の娘、義理の親宛のカードまで揃っている。

10歳おめでとう、なんていう年齢別のだってある。

選ぶのは時間がかかるが楽しい。2つ買うと1つ無料だというので、

叔母と義兄の奥さん、11月に控えている叔父に誕生日カードを買った。



夕方、みんなで食事に行く時にバートを使った。

そこで私は発見した。

これはお釣りが出ない券売機じゃなくて、「自分でお釣りを請求する券売機」であった。

左右6コずつ並んでいるボタンのどこかを、欲しい金額まで押し続けると、

画面に表示されたお釣りの数字が増えていく。

夫は毎朝これを使って仕事に行くので慣れたものだ。

これは難易度が高い。明日はバートは使わない所へ行くことにしよう。





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