太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

いろんな英語がある

2021-04-03 08:54:20 | 英語とか日本語の話
昨日、職場でフィリピン人と思われるお客様が
「このコーヒーにはガソリンが入ってる?」と聞くので、
「え!今なんて?」と聞き返した。
「ガソリン、入ってる?」
「いや、ガソリンは入ってませんよ」
「ガソリンないの?」
私の頭の中で、カタカタとガソリンの文字がまわり、ひょっとしてカフェインでは?と思いあたったので
「これはカフェインが含まれてます」
と言うと、
「ああ、じゃあ午後は飲めないわね」

英語を話す人は、みんな同じような英語を話すのだと思い込んでいたけど、ぜんぜんそうじゃない。
日本にだって方言があるように、同じアメリカでも場所によっては発音も違えば、イントネーションだって変わってくる。
それが、母国語が違う人達が英語を話すとなれば、それぞれの母国語の癖があるのも、これまた当然。
中国人の話す英語は、どことなく怒っているように聞こえるし、
インド人の英語は、映画「マダガスカル」のキング・ジュリアンみたいに聞こえる。


ハワイには、ピジン イングリッシュと言われる英語がある。
1800年代に労働者として集まった、母国語の違う人たちが編み出した英語で、
英語なんだけれど、言い回しとか発音が独特。
このピジンが、現在も存在していて、ハワイに住み始めた頃の私は彼らが何を言っているのか皆目わからず、
英語のほかにピジンも覚えなくてはならないのかと暗澹たる気持ちになった。

ピジンを話す同僚が、
「シロ、キャビネットからアレ取ってきてー」
「アレって何?」
「ほら、えーと、あれ、あれ、DA KINE!!!DA KINE!!
「ダカイン・・・・・???」
通常の英語にすると、the kind だと思う。
そんなもの、あんなもの、という意味になるか。
DA KINEはそのまま、サーフボードのブランドの名前にもなっている。


私も、バリバリ日本語アクセントの英語を、そこいらじゅうで披露して暮らしている。
そんな私の英語を聞いた人々は、
「いろんな英語があるんだなァ」
と思っていることだろう。