ハワイの車検の続き。
翌週、その場所に行った。
オイル交換とタイヤのローテーションも頼んだので、2時間ほどかかるという。
スーパーマーケットが隣だけど、スーパーで2時間はつぶせない。
私は10分歩いて、叔母の家に行くことにした。
突然だから留守かもしれないと思いつつ、ノックすると叔母が出てきた。
叔父叔母は散歩から戻ってきたところで、今から朝食だという。
ステーキの残りとジャガイモと玉ねぎを炒めたのと、卵と、トースト。
あまりに美味しそうなので、2度目の朝食をいただく。
なんだか『突撃となりの晩ご飯』のレポーターの気分。
ベランダで、叔父が淹れてくれたコーヒーを飲みながら持参した本を読む。
ベランダからの眺め
予約時間は9時。
その午後、アラモアナにある医者の予約が1時半なので余裕で間に合う。
いったん家に戻る時間さえあるかも。
2時間たったころ、電話があった。
終了の電話かと思いきや、後ろのタイヤが車検を通らない、と言う。
車検をやめて他に行くか、タイヤを替えるか。
もちろん、もうこれ以上車検を延ばしたくないからタイヤを替えてもらう。
2本替えるか、4本か。
ええい!この際全部替えてしまえ。
あと1時間かかる、と言われて電話を切る。
「あそこはタイヤ屋だからねえ、タイヤを売りたいのよねー」
叔母が言う。
そうだった、確かにそこはタイヤ屋で、その整備スペースで車検も扱っている。
「じゃ、いっぱい食わされたの?」
「いやいや、車検を通らないっていうのは嘘じゃないと思うけどね、私もそうやって何度タイヤを替えたことか」
3年以上は同じタイヤを使っているし、安全のためにも替えておいたほうがいい、と思うことにする。
あと1時間と言いながら、1時間過ぎても電話がこない。
医者の予約時間が迫って来る。
電話しても、誰も出ず。
「私の車でそこまで行ってみよう、もっとかかるようなら車を貸すわよ」
叔母がそう言って、二人で車に乗り込んだ途端、終了の電話が来た。
車検自体は、1万5千円ぐらいなのだけれど、タイヤを4本替えたので
請求金額を見てちょっとひるむが、
これであと数年、安全を買ったのだと改めて思い直し、良い気分で締めくくる。
お金を払う時は、この「良い気分」がほんとに大事。