太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

紙を染める二人のワークショップ

2023-01-09 17:05:57 | 絵とか、いろいろ
ジュディスと二人で、コラージュに使う紙を染めた。

コラージュ仲間が年に1度集まって全員で染めるワークショップは、パンデミックを境に途切れた。
準備も場所の確保も大変なので、できればワークショップに参加するのが楽なのだが、いつ開かれるかわからないし、私たちだけでやってみよう、ということになったのが2年前。

だから、二人のワークショップは今回は2回目。
前回に使い残した絵の具もあり、新たに使いたい色や消耗品などを改めて揃えた。
場所はジュディスの家のガレージ



染める紙は、包装用の白いティッシュのラッピングペーパー。
染めた紙は、新聞用の紙にはさんで水気を吸い取らせる。
水を張ったバットに、布を染める用の染料を溶かし、その上にリンスシードオイルとテレピン油に溶かした油絵具を足し、ベビーオイルで色を浮かせる。
色を足してゆくと、思いがけないおもしろい色や模様が出てくる。

9時半から始めて、休憩をとって4時間。
2人でやるメリットは、自分が欲しい色をいくらでも染められること。
みんなで染めると、欲しくない色もたくさんできてしまうし、もっとこの色が欲しい、ということもできない。

家に帰って、染めた紙を乾かす。

今回は40枚ぐらいだけど、全員でやるワークショップだと100枚以上あって、乾かす場所に困る。

わかりにくいけど、広げるたところ。上側にティッシュペーパーがある。
色が移った新聞用の紙も、創作に使えるのでとっておく。
今回は、ジュディスが欲しかった黄色系と、私が欲しかった青と緑系に絞って染めた。

こういう作業は童心にかえる。
とりとめのない話をし、けたけたと笑いながら染めてゆく。
そのあとで食べたサンドウィッチの美味しかったこと。

「ねえ、私たち、もう何年こうして会ってる?」

「ちょっと調べてみるね。んーと・・・・え・・2012年だってよ!!」

タブレットに入っている昔の写真を探していたジュディスが見せてくれたのは、私が最初に参加したワークショップ。

「うわー・・・私、若いわぁー・・・・」

自分ではそれほど変わっていないつもりが、現実は厳しい。すごい若くみえる私がそこにいた。

「11年前だもん、そりゃいくらか若いわヨ」

私はそこで初めてジュディスに出会い、意気投合し、家が近かったこともあって、月に1度会うようになったのだった。
一緒にいて楽で、なんでも話せて、会うのが待ち遠しいと思う友達に出会うのは奇跡に近いと思っている。
まして、人種も言葉も違う相手ならなおさら。

「あなたがいてくれてよかった」

こんなことがさらりと言えてしまう英語という言語は、すごい。







ハマチの刺身

2023-01-09 08:00:49 | 食べ物とか
それほど日本食通ともいえない夫の叔父が

「ケンコーヤのハマチの刺身が、そりゃもう美味しかった」

と力説する。
ケンコーヤは我が村にある日本食レストランである。
オーナーは韓国人だが、がっかりな日本食が多い中で、ここは結構ちゃんと美味しい料理を出すので気に入っている。
こっちのマグロは赤身ばかりで、ポケには最適だけど、刺身なら中トロぐらいが好きな私は、刺身はハマチ。
週末に行く日本食スーパーでも買うし、ケンコーヤでもいつもオーダーする。

「そりゃハマチの刺身は美味しいに決まってるじゃん」

海洋学者の叔父は魚に詳しいのだが、今まで食べたどの魚よりも美味しい、と言う。
叔父は知らないのだ。
城崎温泉の旅館で食べた、蟹の刺身、焼き蟹、蟹鍋、かにみそ、締めのかに雑炊のふくよかな味を。
駿河湾でとれたての桜エビのとろっとした甘さや、かき揚げにした香ばしさを。
北海道で食べた、海鮮丼の旨さを。
福岡で食べた、透き通ったイカの甘さを。
それらは絶対にハワイでは食べられないものばかりだけれど、その味を知っていることは幸せなことに違いない。
海に囲まれていても、日本の海とはぜーんぜん違う。



ハマチが食べたくなって、ケンコーヤに行った。

ハマチの刺身

夫が好きな鮭のカマ焼き

ロブスターとステーキのセット

本日のおすすめにウニの握りがあったので頼んだら、今日はウニはないという。おすすめの意味、ないよね・・・

「やっぱり魚は刺身だね。気取ってカルパッチョなんかにしちゃイカンよ」

「鯖の塩焼き食べたとき、やっぱり魚は塩焼きだね、って言ってたよね」

「刺身も塩焼きも美味しいのだ」

「僕はこのレモンを搾って食べてみよう」

「どう?」

「んーー・・・・醤油とワサビが断然いいね」

当たり前だー。
私は日常的に魚を食べて育ったのだ、と改めて思う。