太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

嗚呼、家庭内中間管理職はツライよ

2021-04-22 08:02:15 | 日記
イースターの日に起きた、シュートメのへそ曲げ事件。(シュートメ、へそを曲げる
その後日談。(曲げたへその行方


夫はシュートメに謝り、花束を贈り、固くハグをして、それで解決だと思っていたが、とんでもなかった。
イースター以来、今も夫は義両親と距離をおいている。
義両親は必死に歩み寄ってくるが、夫はにべもない。

今朝、夫が出かけてからシュートメがやってきて
「チリビーンズを作ったから、あなたたち、もしよかったら・・・」
と言った。
昼間、夫と電話で話したときに、そのことを言うと、
「ふーん、食べないよ」の一言。

夕方、帰宅した夫がシャワーを浴びている間に再びシュートメが来た。
「夕食は、どっちでとるかなあと思って」
私は答えはわかっていたが、その場で断るのもアレだし、聞いて来るといって2階に行った。
当然、夫は「NO」。
走って戻って、「こっちで今日は済ませるみたい」とできるだけ和やかに言った。

レモンをもらいに義両親の冷蔵庫をあけたとき、大量のチリビーンズがあるのを見た私は、
夫が好きなのを知っていて、一緒に食べたくて作ったシュートメの気持ちを思って切なくなった。

だから断ったあと、義両親の家に行って、
「チリビーンズをお弁当用に少し分けてもらっていい?あなたのチリは1番だから」
と言うと、シュートメはとても嬉しそうな顔をした。
シュートメの気持ちを汲んであげたかったし、実際彼女のチリは美味しい。

まったく、なんで私が女優にならにゃならんのだ!!!



「義両親はいつまでも元気でいるわけじゃないんだよ」

私は再び、夫に言ってみる。
「わかってる」
親子のことは親子じゃないとわからないから、私は介入する気はないけど
夫の気持ちもわかるが、ここはこっちが譲歩しておけば丸くおさまるのにと思う。

両親と同居していた姉が言う。

「よそのご老人だったらなんとも思わないことも、自分の親だと見逃せないというか、許せない気持ちが湧いてきて、きつく当たったりして自己嫌悪になるよ」

親子だから、許せる。
親子だから許したくない。
親子だから、意地を張れる。
親子だから、感情をそのままぶつけられる。
親子だから、嫌いと言えるほどに甘えている。


別々に食事をするのが、平和的に定着すれば、それはそれでいいと思う。
元々は、同じ屋根の下に住むことが耐えられなくなったシュートメの鶴の一声で
我が家を建て増しすることになったのだから。

今朝もシュートメが
「今夜、まだチリがたくさんあるわよ」と言う。
「昨日いただいたのを食べたけど、美味しかったよ、ありがとう」
答えになってはいないが、笑顔で言う。
なーんにも気づいてない、考えてないアホの笑顔で貫く中間管理職の身にもあってみろ、ってんだ。








教科書にない英語

2021-04-21 08:11:10 | 英語とか日本語の話
新しい靴を履いて職場に行ったら、踵のうしろに靴擦れができた。
オフィス備品の絆創膏を貼っていると、同僚が入ってきた。

「Oh! You break them in!」

「?」

「Break them in ていうのはね」

同僚の説明によると、
新しい靴は最初は靴擦れができるが、履いているうちに足に合ってくる、というようなことであるらしい。
日本語だとなんだろう、靴慣らし、とでもいうのか。


コツコツとテキストで英語を勉強する根気がない私は、
こんなふうに、人が話すのを覚えて真似して暮らしている。
だから、I have を短縮してI've と言っていてもわからずに、
haveを抜かして言っていることも多いだろうが、なんとなくそれはそれで通じてしまうので、
書く段になったらもう、てんでダメ。



そうそう、というふうな相槌としてよく使う

I know

も、

そりゃ私が悪かった、という

My bad

も、

転ばぬ先の杖、というときの

Better safe than sorry

も、

すっころんじゃってさ、というときの

I ate it

も、テキストにはのっていないのではないか。


理論だてて物事を進めるのが苦手な私は、こうして雰囲気でふわーっとするのを得意とする。
ハワイに来たころは、話すよりも書くほうがずっと楽だったのが
まるきり反対になってしまったのも無理はない。

しかし、単語はひとつでも多く知っているほうがいい、とは思う。
ただし受験用単語ではなく、生活単語。

医療保険会社に問い合わせの電話をしていたときのことだ。
インカムの状態を調べるのに、私と夫の給与の紙をスキャンして送るということになった。
そのとき、相手が聞いた。
「Do you have 〇X△■?」
「すみません、今、なんて?」
「Do you have 〇X△■?」
3回も4回も聞き返した。
最初はフェイスブックかと思った。フェイスパックにも聞こえた。
ペイズアップ、とも聞き取れる。
「あなたのいう〇X△■の意味がわからない」
と正直に言ったら、
相手は諦めたか、とにかく給与の紙を送ってね、といって話は終わった。

その話を、翌日、ジュディスの家に遊びに行ったときに話した。
じっと聞いていたジュディスが、
「それってもしかしたら ペイスタブ のことじゃない?」
と言う。
「なんじゃそれは?」
「給与の内訳のことよ」

知らなかった、そんな言葉・・・・・

どんなに聞き取れたとしても、その言葉の意味を知らなかったら意味がない。
言い換えれば、その言葉を知っていたら、ちゃんとは聞き取れなくても、
その言葉かもしれないという想像がつく。
私のように、半分以上想像で聞きとっているような未熟者は、単語をどれだけ知っているかにかかっているともいえる。

単語の本は持っているけど、それは受験用で、
ハッキリ言って受験用の難しい単語なんか、あまり使うことはない。
生活に根差した単語、ねえ・・・・
そう思いつつも、こうして壁にぶち当たって恥をかいて、1個ずつ覚えてゆくという、
効率悪すぎのやり方で日々お茶を濁している。









ソバージュとらばーゆハウスマヌカン

2021-04-20 12:32:02 | 日記
このタイトル、1980年代以降に生まれた人たちにはさっぱーーりわからんだろうね。

背中の真ん中まで伸ばしていた髪を、鎖骨のあたりで切ったのは11月だった。
それまでもエアウェーブというパーマを定期的にかけていたのだけれど、
それまでのスタイリストが転勤して、別の人にやってもらったら、かなり高い位置にレイヤーを入れてくれたので、
おもいがけずフワフワの仕上がりになって、職場でも、いろんな人に褒められるし、自分でもとても気に入っている。

白人のきれいな女性に「あなたの髪はどこで切ったの?」と聞かれ、
サロンの場所やスタイリストの名前を紙に書いたのを大事に財布にしまうと
「今日、さっそく予約をとるわ!」と言われて調子にのっている。

とにかく、その髪型を日本にいる友人に説明しようとして出てきた言葉が

ソバージュ

だったというわけなのだ。
70年代にフランスで発表されて、日本でも流行りに流行った。
語源は、サベージ(野性的な)からきていると思う。
本来は、片手のひらに収まるような小顔の人が、ボリュームたっぷりなソバージュにするのだけど、
大顔平顔の日本人も、モデルの顔に自分の顔をむりやり乗せて、ちりちりふわふわにしたものだ。
流行なんか、みんなでやったら怖くない。

ソバージュなんて何十年ぶりかで聞いたよ!」

という友人の言葉を皮切りに、

ソバージュにしてハウスマヌカンとかさぁ」

「ハウスマヌカン!!!!!」

ここで注釈が必要だろう。
ハウスマヌカンとは、ようするに主にブティックの店員、売り子のことだ。
「青山でハウスマヌカンやってますぅ」というインタビューが、
雑誌「アン・アン」なんかで取り上げられていた。

余談だが、道行く一般人にインタビューという記事、あれは絶対にヤラセだという人が言う。
テレビの場合、だいたいヤラセだろうが、雑誌はそうともいえないと思う。
なぜなら、私が高校1年の頃、新静岡センターという名前からして田舎的なデパートで、
これはいい!と一目ぼれしたワンピースがあった。
粘りに粘って母にねだって買ってもらった私は、それを着て東京に出かけた。
東京の雑踏の中を歩く私の姿がファッション雑誌に掲載されたのがわかったのは、
姉の友人が教えてくれたからだ。
「えー!どんな特集で?」
「ファッションチェックの」
「やだー、全然気づかなかったよぅ」
照れ半分、得意半分の私に、姉の友人は言った。

「それが、NGファッションチェックだったのよ・・・・」

もちろん私はその雑誌を確認していない。
本人の了承もなく記事にするなんて、あんまりだ。
せめてモザイクするとかいった配慮ぐらいあってもいいと思う。
東京の人込みで、暑さと疲れにボロボロになった私が映っていたのだろう。
という、しょっぱい思い出。



さて本題に戻る。

とらばーゆしたんだってー、とか普通に言ってたよねー」

とらばーゆとは、要するに転職のこと。
1980年にリクルート情報出版から発行された、女性向けの転職情報誌の名前である。
今でもその雑誌はあるのかもしれないが、もう転職のことをとらばーゆするとはだれも言わないだろう。

ソバージュから、しょっぱい話まで、ひとしきり思い出話で盛り上がった。
若い頃の話になると、不思議なほどよく覚えていることが多くて話が尽きないのは、年を取った証拠である。




ハワイの車検 ~2~

2021-04-19 07:54:41 | 日記

ハワイの車検の続き。


翌週、その場所に行った。
オイル交換とタイヤのローテーションも頼んだので、2時間ほどかかるという。
スーパーマーケットが隣だけど、スーパーで2時間はつぶせない。
私は10分歩いて、叔母の家に行くことにした。
突然だから留守かもしれないと思いつつ、ノックすると叔母が出てきた。
叔父叔母は散歩から戻ってきたところで、今から朝食だという。
ステーキの残りとジャガイモと玉ねぎを炒めたのと、卵と、トースト。
あまりに美味しそうなので、2度目の朝食をいただく。
なんだか『突撃となりの晩ご飯』のレポーターの気分。

ベランダで、叔父が淹れてくれたコーヒーを飲みながら持参した本を読む。

ベランダからの眺め

予約時間は9時。
その午後、アラモアナにある医者の予約が1時半なので余裕で間に合う。
いったん家に戻る時間さえあるかも。


2時間たったころ、電話があった。
終了の電話かと思いきや、後ろのタイヤが車検を通らない、と言う。
車検をやめて他に行くか、タイヤを替えるか。
もちろん、もうこれ以上車検を延ばしたくないからタイヤを替えてもらう。
2本替えるか、4本か。
ええい!この際全部替えてしまえ。

あと1時間かかる、と言われて電話を切る。

「あそこはタイヤ屋だからねえ、タイヤを売りたいのよねー」
叔母が言う。
そうだった、確かにそこはタイヤ屋で、その整備スペースで車検も扱っている。
「じゃ、いっぱい食わされたの?」
「いやいや、車検を通らないっていうのは嘘じゃないと思うけどね、私もそうやって何度タイヤを替えたことか」
3年以上は同じタイヤを使っているし、安全のためにも替えておいたほうがいい、と思うことにする。

あと1時間と言いながら、1時間過ぎても電話がこない。
医者の予約時間が迫って来る。
電話しても、誰も出ず。
「私の車でそこまで行ってみよう、もっとかかるようなら車を貸すわよ」
叔母がそう言って、二人で車に乗り込んだ途端、終了の電話が来た。

車検自体は、1万5千円ぐらいなのだけれど、タイヤを4本替えたので
請求金額を見てちょっとひるむが、
これであと数年、安全を買ったのだと改めて思い直し、良い気分で締めくくる。
お金を払う時は、この「良い気分」がほんとに大事。





ハワイの車検

2021-04-19 07:37:12 | 日記
雨が少なくなって、夏に向かっているのだなと思う。

庭のハイビスカス

鉢植えで買ってきたのを植えたら、めきめき育った。
キッチンの窓から見える場所で、毎日楽しませてもらっている。


アメリカの車検は毎年義務づけられている。
日本の車検と比べたら、ものすごく簡単だし、費用も安い。
私の記憶だと、日本の車検は時間も費用もかかって、代車を利用したような気がするが、
こちらはなにもなければ15分ぐらいで終わる。

今月は夫の車の車検月で、平日は仕事の夫の代わりに私が行った。
先週、予約してあったところに行くと、困った顔をした男性が出てきて言った。
「ほんっとに申し訳ないんだけど、昨日、何かがあってインスペクターがいないんだよ」

インスペクターとは、車検をする人のこと。

「インスペクターはいつ来るの」

「それがわからないんだよね、1週間後か10日後か・・・」

「じゃ、電話くれるの?」

「1日おきぐらいに電話をくれますか、そしたら、インスペクターがいれば予約なしですぐにやります」


Something happen(何かがあって)って、いったいなんなんだ。
ハワイに住んでいると、こんなことじゃ動じなくなる。
フルタイムになって、あいにく私はもうそんなに暇でもないので
その足で、以前、叔母が使っていたという記憶がある場所に行き、翌週の予約を取りつけてきた。
長くなってしまうので、続く。