タイムオーバーで二つほど参拝したい寺院を諦め、
京都国立博物館へ。
国宝が19振り、重要文化財71振りもの刀剣が、
期間中に集結するという空前絶後の特別展が開催中。
刀好きとしてこれは見逃すハズがありません。
問題は昨今の刀剣乱舞ブームが酷い、いやもとい、凄いですから、
どれだけ混んでいて入館までどれだけ並ぶかです。
夕方の16時だから少しは混雑もマシだといいな。
しかし、当日券(1500円)を買うと係員から60分待ちと言われ、
当日券の代金を返金してもらいたくなった。(泣)
まぁ、経験上、京博の係員の待ち時間は、
かなり多めの時間を言うので、実際は短い事が多い。
それを期待して敷地内に入った。
【明治古都館】
特別展があるのは古都館ではありません。
しかし、こちらに長蛇の列が。
どうやら刀剣乱舞とのコラボとかで、
刀剣男士の等身大パネルを展示しているらしい。
全く興味が無いので完全スルーして、
特別展がある平成知新館へ。
【平成知新館】
予想通りメッチャ並んでいる。(^^;
これでも並んでから半分ぐらい並びが減った時ですから、
並び初めは心が折れそうな並びでした。(泣)
客層を見ると女子が圧倒的に多い。
刀剣乱舞というものが無ければ、
こんなに並ばずに済んだのになぁ、と思いながら我慢我慢。
【トラりん】
我慢しながら並んでいると、
京都国立博物館PR大使のゆるキャラが登場。
胸の部分に刀剣男子を書かれていたのが笑ったよ。
そんなトラりんにがっつく刀剣女子。(^^;
そんな刀剣女子を生暖かく見守り、
50分程経ってようやく入館。
まずは第一章の平安時代後期の作品の部屋へ。
この部屋には国宝で天下五剣の超有名な三日月宗近が登場。
いきなりで焦るわ。(^^
【三日月宗近】
指定:国宝
銘:三条(名物三日月宗近)
所蔵:東京国立博物館
来歴:日野権大納言内光、豊臣秀吉、北の政所、徳川秀忠
刀剣乱舞で超人気らしく間近で見る為にかなり並びます。
外で並んで館内でも並びます。(泣)
刀剣女子達は口々に綺麗と言っていますが、
そんなに感動するものは無かったな。
個人的に大包平や名物骨喰藤四郎の方が圧倒的に美しいと思うし、
綺麗だけならもっと綺麗な刀は幾らでもあります。
でも、刀剣の価値は古ければ古いほど高いし、
何と言っても来歴が重要ですからね。
次の部屋に行くと第二章の重文の菊御作を4振り拝見。
どれも良い太刀ばかり。
【後藤藤四郎】
第三章の部屋には鎌倉時代の作品が並び、
国宝と重文の刀の数々に目が眩む。
これだけあると逆に有り過ぎて有難味が薄まるな。(^^;
そんな作品の中でも有名なのが後藤藤四郎でしょう。
指定:国宝
銘:吉光(後藤藤四郎)
所蔵:財団法人徳川黎明会
来歴:後藤庄三郎、尾張徳川家
鈍く怪しい光を放つ不気味に感じるほどの短剣でした。
【騎馬武者像】
指定:重要文化財
所蔵:京都国立博物館
刀剣だけでなく有名な騎馬武者像の肖像画が展示されていて、
これを見れて嬉しかったな。
刀剣女子達は興味無さそうだったけど。(苦笑)
私が学生時代に習った時は足利尊氏の肖像画でしたが、
現在では否定されているそうですね。
現在では高師直か高師詮が有力らしいです。
でも、やっぱり私の中では足利尊氏であってほしい。
それほどこの肖像画の武将は風格があってカッコいいから。
武将が跨る黒馬もラオウの黒王に匹敵するカッコよさだしね。(^^
さて、その後も国宝、重文の刀剣類オンパレードで、
刀剣好きにはたまらない空間が続く。
有り過ぎて逆に疲れてしますほど。(^^
そして最後の方になると超有名な太刀が登場。
【圧切長谷部】
指定:国宝
銘:金象嵌銘長谷部国重本阿花押 黒田筑前守(名物圧切長谷部)
所蔵:福岡市博物館
来歴:織田信長、豊臣秀吉、黒田長政
刀剣好きなら誰もが知っている織田信長の愛刀。
福岡で一度見た事がありますが、
もう一度見たいと願っていたので再会出来て本当に嬉しい。(^^
【膝丸・薄緑】
指定:重要文化財
銘:□忠(膝丸・薄緑)
所蔵:京都大覚寺
来歴:源満仲、源義経、源頼朝
来歴は源氏であるが現存する大覚寺所蔵刀とは、
別物という説もあります。
初めて見ましたが、
相当切れ味が凄いと思わせる太刀でしたね。
【髭切・鬼切丸】
指定:重要文化財
銘:国綱(名物髭切・鬼切丸)
所蔵:北野天満宮
来歴:渡辺綱、源義朝、源頼朝、新田義貞、斯波兼頼、最上家
北野天満宮で一度見たので再会です。
観賞用の美しいという刀剣では無く、
いかにも実戦向きに造られたものですね。
【名物義元左文字】
指定:重要文化財
銘:織田尾張守信長(名物義元左文字)
所蔵:建勲神社
来歴:武田信虎、今川義元、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康
錚々たる武将、天下人、将軍家が所蔵した歴史的名刀。
これは見たくて仕方なかったので、
初めて見れて本当に嬉しかったね。(^^
ふぅ、満足満足。
しかし、これだけの刀剣が揃うと見る方も疲れるわ。(^^;
人も多いからゆっくり見れないので、
30から50振りぐらいの方が良いかな。
【平成知新館】
心地よい疲労感と満足感を抱え外に出ると、
既に暗くなって寒くなっていた。
結局、2時間半ぐらい刀剣を楽しませていただいた。
【明治古都館】
月とのコラボが美しい。(^^
これにて本日の拝観終了。
大変充実した一日であった。