堀 文子さんは1918(大正7年)生まれ。特定の団体に属さない、孤高の日本画家として知られています。
この「ホルトの木の下で」は今年90歳を迎える堀さんの回想録です。
長い間、第一線で作品を世に送り続けている方だから、どこかでその作品を目にしているはずなのに、強烈なインパクトで迫ってきたのは、昨年9月、89歳の彼女の制作活動を紹介したNHKの「新日曜美術館」でした。
神奈川県大磯に住む彼女は庭に植えた花を描き、クモの巣に霧吹きで水滴をとどまらせ、ガラスポットの中のミジンコの不思議を見つめ、表現していきます。
好奇心と観察力にあふれた人です。
関東大震災、2.26事件、太平洋戦争、兄弟の戦死や理解ある外交官との結婚や死別。長く生きた分、めげるようなことにも、かけがえのない人との関わりも半端じゃなく遭遇し、乗り越えています。
夫を亡くして43歳~46歳までの海外放浪、70歳を超えてからのイタリア移住、82歳で幻の花ブルーポピーを訪ねてヒマラヤ高地の旅。
そのパワーに圧倒されます。
本のタイトルとなったホルトの木は大磯の住まいの隣家にあって、切り倒されそうになった、樹齢500年の大木です。堀さんはその木を残そうと運動したのですが、万策尽きて全財産をつぎ込んで土地ごと買い取ります。
ネットを検索していたら、そのホルトの木のことが記事になっていました(立て札には樹齢400年とありますが・・・)。
堀さんの本の最後はこうです。
「・・・木の命を救えた喜びで、悔いはなかった。王者の威厳を持つこの老木の下で、今私は最後の絵を描いている」
最後の絵、ぜひ何枚も^^描いてほしいものです。

この「ホルトの木の下で」は今年90歳を迎える堀さんの回想録です。
長い間、第一線で作品を世に送り続けている方だから、どこかでその作品を目にしているはずなのに、強烈なインパクトで迫ってきたのは、昨年9月、89歳の彼女の制作活動を紹介したNHKの「新日曜美術館」でした。
神奈川県大磯に住む彼女は庭に植えた花を描き、クモの巣に霧吹きで水滴をとどまらせ、ガラスポットの中のミジンコの不思議を見つめ、表現していきます。
好奇心と観察力にあふれた人です。
関東大震災、2.26事件、太平洋戦争、兄弟の戦死や理解ある外交官との結婚や死別。長く生きた分、めげるようなことにも、かけがえのない人との関わりも半端じゃなく遭遇し、乗り越えています。
夫を亡くして43歳~46歳までの海外放浪、70歳を超えてからのイタリア移住、82歳で幻の花ブルーポピーを訪ねてヒマラヤ高地の旅。
そのパワーに圧倒されます。
本のタイトルとなったホルトの木は大磯の住まいの隣家にあって、切り倒されそうになった、樹齢500年の大木です。堀さんはその木を残そうと運動したのですが、万策尽きて全財産をつぎ込んで土地ごと買い取ります。
ネットを検索していたら、そのホルトの木のことが記事になっていました(立て札には樹齢400年とありますが・・・)。
堀さんの本の最後はこうです。
「・・・木の命を救えた喜びで、悔いはなかった。王者の威厳を持つこの老木の下で、今私は最後の絵を描いている」
最後の絵、ぜひ何枚も^^描いてほしいものです。
