マスコミ情報を見聞きして、ああだ、こうだと政治家や役人をけなすくせして、選挙に行くぐらいしか行動に移せない私です。
アルゼンチンの若い医師だったチェ・ゲバラは不公正な社会をただそうと、実際に行動に移した人間でした。
ゲバラもカストロもキューバという国ですら、断片的にしか知らなかったのに、昨年夏、ゲバラの娘アレイダ・ゲバラさんが来日して残していったことばで、がぜんキューバが近づきました。
キューバの医療は歯科も含め病院は無料。
人口当たりの医師数は世界最高水準で、日本の3倍です。
教育も無料です。
ただし、その内容は最先端とはいえません。
医薬品や医療設備も足りないので、健康管理、予防医療にあてているようです。
生活水準は低く、ライフラインも整っていません。
先日観たNHKのETV特集でも旧式なクルマにガソリンも入れられず、人が押している映像がありました。
50年も続いている、アメリカの経済制裁がその原因です。
そんなことを仕掛けてくる、アメリカに移住したいと思っている若い人たちが多いのもまた現実です。
ただ、生活は貧しくても、国民性は強烈な陽射しのように明るいですよね。
1959年31歳の夏、来日したゲバラは大阪泊まりの予定を変更して、広島まで夜行列車で向かい慰霊碑に花を手向けました。
アレイダさんも昨年、広島に立ち寄りました。
彼らの人柄が分かるよね。
キューバとキューバ音楽に造詣の深い村上龍さんが書いた「チェ・ゲバラ2部作」の推薦文を一部写してみます。
「・・・チェ・ゲバラが生涯を賭して求めたのはまさに金銭的利益以外の価値だった。人間の精神の自由と社会の公正さ。シンプルで、そして間違いなくもっとも重要なものだった。・・・(略)・・・どのような苦境にあっても向上心を忘れず、読み書きできる素晴らしさを仲間に教え、負傷した同志を決して見放すことなく、病気を患った住民を親身になって治療した。喘息の発作を起こしながらもキューバとボリビアのジャングルを行軍するチェ・ゲバラを、この映画は初めて現実化した。それは人類の希望そのものだ。・・・」
私はキューバにおけるチェ・ゲバラを知りたかったので、2部作のうち「チェ 28歳の革命」のほうだけ観ました。
主演のペニチオ・デル・トロはチェ・ゲバラに似てるんですって。
なんてかっこいい!!