日本史専攻だったのに、すみません、松浦武四郎という人物、全然知りませんでした。今日、たまたまこの番組を見て、ものすごく感動し、泣けてしまいました。主人公を演じた野間口徹さんの演技もよかったのかもしれません。
もともと、日本人って、好奇心旺盛で、とてもリベラルだったと思うのです。彼が、アイヌ民族の現状を自分のことのように一緒に苦しみ、何とかしようというのは、彼だけが特別でもなかったのではないでしょうか。もともと、旅が好きなのは、お伊勢参りに始まる江戸時代の庶民の日常だったと思います。今だって、みんな「旅」が大好きですものね。私もイタリアが大好きで、何度か海外旅行に行ったものでした。
その土地の人たちと会話をしてその土地のものを食べる。彼の蝦夷地の話は、たくさん本になったそうです。すごろくまでできたというから、すごいです。それだけ、その時代の人たちもアイヌの地に興味があったわけです。
なぜ、少数民族は抑圧される運命にあるのでしょうか。みなが武四郎のような平等博愛の心を持った人たちだったらいいのに。
琉球(沖縄)は、薩摩藩が占領搾取していました。アイヌは、松前藩です。
もともとは、日本という国は、大陸から来た人たちとの混血によってできた国なんじゃないでしょうか。だから、みんな同じなのに。アイヌ民族はその風習を1世紀の間、抹殺されてしまったのです。まるで、旧ソ連みたいじゃないですか。明治政府のやり方ってそういうことだったんですよ。今、安倍総理が目指しているのはそれでしょう。沖縄を抑圧しているじゃないですか。同じ国民として、申し訳ないと思います。
昔の日本人は、そうじゃなかったのに。人は人、と見て見ぬふりをするんだよね、今の日本人って。
松浦武四郎に感動しました。アイヌへの思い、少しでも役に立とうと請われるまま開拓使の職に就いたけれど、アイヌの人たちへの抑圧が変らないので、5枚にわたる辞表を書いて辞職したとか。
私も、財団辞職にあたって(契約更新を希望しないという契約職員でしたが)、その理由をきっちり書きました。少しでも改善してほしかったのですが、公的な組織って、ちっとも変ってくれないものですね。なんだか、武四郎の5枚の辞表に、共感して泣けちゃいましたよ~。
記念館に行ってみたくなりました。NHKのその番組の今日の回のサイトはこちらです。なお、次回の漱石の回の予告を見ていたら、最初の猫の鳴き声でうちの飼い猫ハッチがびっくりしていました。
何でも夫婦の危機を猫が救ったとか・・・。癒す力があるんですよね~、猫って。でも、吾輩は・・の話は、猫がかわいそうですよ、漱石さん、ひどいっ!