いよいよ筑波山を下山することになりました。実はうちの女房、筑波山に登ったことは何度もありますが下山は初めてです。
『パパ…先に行ってよ』
急におじけづいた腰つきに…まるで別人のようです。
アルコール消毒も空しく、生まれたての小鹿そのものです。フラフラ~
『ねぇ、どうやって下ればいいのー?』
『だからこう…肩の力を抜いて次の次ぐらいまで先を見て、斜めのところは踏まないように』
あれこれと言ってはみるものの、腰を引いてストックを突く姿はいわゆるへっぴり腰ってやつです。
後続の登山者にどんどん抜かされます。というか、足音が聞こえるとすぐに避けて先に行ってもらいます。
そして誰もいなくなるとゆっくりと動き始めます。「だるまさんが転んだ」をひとりでやってるみたいです。
そしてちょっと滑ると『おっとっとっと、おーあぶねぇあぶねぇ』、靴がちょっと引っかかると『あららららら、山でケンケンしちゃったよ』なんて独り言が聞こえてきました。でも顔は大真面目。
あまりにもその一言一言が面白かったので、何を言ってるかちょっと興味沸きました。
次はなんて言うのかな?と聞き耳を立てていると『なんだよ車椅子の婆ちゃんの方が早いよ』と静かに独り言。ここらで僕は大笑いしました。
で、おもむろに岩に腰掛けて『キミも疲れただろ?座れよ』と言われました。いや…疲れてないけど。
もう完全に運動機能はレッドゾーンに入ったようです。
さらに『私、今寝れるよ』と言う始末。
やっと立ち上がって岩を伝いながら『私はね、石を信用してないんだよ「ほ~ら今の恐かっただろ」って言ってるみたいに石のヤツがバカにするんだクソーっ』
なんだ?なんだ?壊れたのか?
そんなことを口走りながら(すべて独り言です)コチンコチンに固まった体の動きがスゴいです。
極めつけに驚かせてくれたひと声。
『ヤッホーぉぉぉ』
おまえさん、吉本行っていいよ…。
またまた後ろからいかにも「筑波山でも登ってみる?」的な普段着+普通の運動靴+街リュックのカップルが降りて来ました。
女の子が女房に声かけました。
『大丈夫ですかぁ~ゆっくりとぉ~気をつけて~』
女房、ポカ~ン。
こちらバリバリ登山スタイル。笑えました。男の子の方は足がロボットみたいにコキーンコキーンのカクーンカクーンでした。それでも女房よりズッと速いです。双方のやり取りがまるで喜劇を見ているようでした。
下山コースタイム→標準1時間10分。女房は2時間15分。
日もだいぶ傾いた頃、ようやく筑波神社下の観光案内所にたどり着きました。ここでタクシーを呼んでもらいます。
なだれ込むように後部座席に身を預けて、平沢の無料駐車場まで送ってもらいました。タクシー料金 2620円。
平沢まで降りてきたので温泉はあきらめました。でも蕎麦屋には行くことにしました。
良い雰囲気の店内です。出て来た蕎麦に女房はご満悦です。さらに日本酒で肉体の回復を図ります。出て来た熱燗のトックリの大きさにびっくりしながらも、すべて飲み干してしまいました。
帰りの車内が酒臭くなったのは言うまでもありません。
完全に鼻っ面をへし折られた女房。
『これはもう下山を練習するしかない。ひとりで筑波山の下山だけ練習しに行く』と言っています。
筑波山登りに行く…ならわかるけど、筑波山降りに行く…と言ったのはうちの女房だけかも。
翌日…。
仕事中、女房からLINEが来ました。
『ぱぱちゃん、私の太腿が私から離脱したかような感覚です』
『私の太腿はいずこへ』
『筑波山に置いて来ちゃったようです』
相当なダメージのようです。
でも、次回の下山トレーニングに闘志を燃やしているようでした。
歩行距離10km 所要時間6時間45分 21000歩
おしまい。
『パパ…先に行ってよ』
急におじけづいた腰つきに…まるで別人のようです。
アルコール消毒も空しく、生まれたての小鹿そのものです。フラフラ~
『ねぇ、どうやって下ればいいのー?』
『だからこう…肩の力を抜いて次の次ぐらいまで先を見て、斜めのところは踏まないように』
あれこれと言ってはみるものの、腰を引いてストックを突く姿はいわゆるへっぴり腰ってやつです。
後続の登山者にどんどん抜かされます。というか、足音が聞こえるとすぐに避けて先に行ってもらいます。
そして誰もいなくなるとゆっくりと動き始めます。「だるまさんが転んだ」をひとりでやってるみたいです。
そしてちょっと滑ると『おっとっとっと、おーあぶねぇあぶねぇ』、靴がちょっと引っかかると『あららららら、山でケンケンしちゃったよ』なんて独り言が聞こえてきました。でも顔は大真面目。
あまりにもその一言一言が面白かったので、何を言ってるかちょっと興味沸きました。
次はなんて言うのかな?と聞き耳を立てていると『なんだよ車椅子の婆ちゃんの方が早いよ』と静かに独り言。ここらで僕は大笑いしました。
で、おもむろに岩に腰掛けて『キミも疲れただろ?座れよ』と言われました。いや…疲れてないけど。
もう完全に運動機能はレッドゾーンに入ったようです。
さらに『私、今寝れるよ』と言う始末。
やっと立ち上がって岩を伝いながら『私はね、石を信用してないんだよ「ほ~ら今の恐かっただろ」って言ってるみたいに石のヤツがバカにするんだクソーっ』
なんだ?なんだ?壊れたのか?
そんなことを口走りながら(すべて独り言です)コチンコチンに固まった体の動きがスゴいです。
極めつけに驚かせてくれたひと声。
『ヤッホーぉぉぉ』
おまえさん、吉本行っていいよ…。
またまた後ろからいかにも「筑波山でも登ってみる?」的な普段着+普通の運動靴+街リュックのカップルが降りて来ました。
女の子が女房に声かけました。
『大丈夫ですかぁ~ゆっくりとぉ~気をつけて~』
女房、ポカ~ン。
こちらバリバリ登山スタイル。笑えました。男の子の方は足がロボットみたいにコキーンコキーンのカクーンカクーンでした。それでも女房よりズッと速いです。双方のやり取りがまるで喜劇を見ているようでした。
下山コースタイム→標準1時間10分。女房は2時間15分。
日もだいぶ傾いた頃、ようやく筑波神社下の観光案内所にたどり着きました。ここでタクシーを呼んでもらいます。
なだれ込むように後部座席に身を預けて、平沢の無料駐車場まで送ってもらいました。タクシー料金 2620円。
平沢まで降りてきたので温泉はあきらめました。でも蕎麦屋には行くことにしました。
良い雰囲気の店内です。出て来た蕎麦に女房はご満悦です。さらに日本酒で肉体の回復を図ります。出て来た熱燗のトックリの大きさにびっくりしながらも、すべて飲み干してしまいました。
帰りの車内が酒臭くなったのは言うまでもありません。
完全に鼻っ面をへし折られた女房。
『これはもう下山を練習するしかない。ひとりで筑波山の下山だけ練習しに行く』と言っています。
筑波山登りに行く…ならわかるけど、筑波山降りに行く…と言ったのはうちの女房だけかも。
翌日…。
仕事中、女房からLINEが来ました。
『ぱぱちゃん、私の太腿が私から離脱したかような感覚です』
『私の太腿はいずこへ』
『筑波山に置いて来ちゃったようです』
相当なダメージのようです。
でも、次回の下山トレーニングに闘志を燃やしているようでした。
歩行距離10km 所要時間6時間45分 21000歩
おしまい。