午前6時に目覚まし時計をセットしているにもかかわらず、スマートフォンの仕事を告げるアラームが先に鳴ってしまいました。
『あ、そうだった。今日は水曜日だもんな、6時じゃこっちが先に鳴るよな』
到着したときは駐車場に僕の車が1台だけでしたが、今朝起きると隣にもう1台軽自動車が停まっていました。
チラッと見ると運転席を倒して寝ているようです。
ナンバーが地元じゃないので、登山者かなとも思いましたが、なんだか様子が変。
車も滅多に通らないので、僕が出発するのを待って車上荒らしとか…。
なんだか今日は不安感あおるなぁ。
カラッと晴れた朝をイメージしていましたが、今朝の天候はかなり濃い霧が山の上部にかかっている状況です。
『あの中に入っていくのかぁ、イヤだなぁ』
天気予報を信じ、日中はカラッと晴れを呼び込む霧だと信じてスタートすることを決めました。
コーヒーを沸かしてポットに詰めます。
おにぎりを食べてエネルギーチャージします。
一連の動作をゆっくりとこなし、気持ちに焦りがないようにしておきます。
6時50分駐車場を出ました。
チラッと隣の軽自動車を見ます。
どっぷり寝てます。
ただ眠くなってここに入り込んだだけなら良いんですけど…。
ま、車の中に貴重品は無いけど。
さて、コースは沢に向かって行くのですが、道が左右に分かれいきなりGPSのお世話になります。
ところが行く手にはただの倒木なのか通行を止めるためなのか、太い木が3本行く手を遮るかのようになっていました。
倒木をくぐり乗り越えます。
『とりあえずデータ通りに行ってみるか』
その先は普通に登山道がついていたので、ひと安心しました。
廃屋があり、屋根と骨組みだけになっていました。
登山口にあるということは、ここは過去に登山者を宿泊させていたところとか?
やがてすぐに沢に出ました。
渡渉を繰り返します。
『何度も渡るんだよな…』
水量はこれが平常なのだろうと言える程度でした。
『これなら問題ないはず』
最初はたいしたことがない渡渉でしたが、だんだんと沢は深くなり登山道は険悪な傾斜に申し訳程度に付けられた感じになって行きます。
そこに落ち葉がたっぷりと乗っていて、なおいっそう道を分かりにくくしています。
これが道かよ!というようなところに付けられた登山道はなかなかの難易度ですね。
すっかりしなびたテープだけが頼りとなりました。
この沢を詰めて行けば良いので方角としては何も問題ないのですが、こういうところは間違うと通過出来なくなることが多いので慎重に見極めて行きます。
初めは『諏訪山→』のような看板が多く出ていましたが、それも最初だけでした。
初めだけこんなにあって何の意味があるのでしょう。
リボンはあるのですが、紅葉に紛れて分かりにくくかつリボンだったりテープだったり、さらにピンクのキラキラなんどけど裏が銀で近寄らないと全く見えないところもあります。
刺激的な登山道は狭いところだと幅30センチほどしかなく、枠木があってもその内側を踏み抜くと下は何も無い状態だったりしました。
できるだけ山側を歩きます。
木段や木橋がいくつか現れました。
思いっきり滑るタイプです。
さらにそれが濡れています。
もちろん下はただの崖です。
ツルッといったらただ事では済まないので、ゆっくりと慎重に慌てることなく通過していきます。
登山道も多くの人が間違うと踏み跡が付いてしまいます。
先に進みにくくなったら確実なところまで「戻る」を繰り返していきます。
そのとき時間がかかってもこれが結局一番速いと思います。
落ち葉の乗った木の根は分かりにくく、小さなスリップを繰り返します。
ぜったに滑ってはいけない場所は体重を乗せる前に足を置き直します。
全くどっちかわからない場所に出ました。
足を置いていくと落ち葉が沈み込みます。
直感的に『あ、これは登山道じゃないな』
登山道ならば落ち葉は沈まず足裏に踏みごたえを感じるはずです。
長いつづら折りの急登を詰めて行きます。相変わらず狭く細い道が続きます。
8時32分、嫌になってきたころ「湯の沢の頭」に出ました。
ここから稜線歩きとなります。
初めは狭いながらも軽快な落ち葉の彩りを楽しめる道です。
いきなり岩峰を這い上がったり、回り込んだりするようになりました。
そして、いよいよ始まりました。
濡れたロープ、ぐらつくハシゴ、相変わらず見えにくい登山道。
ストックを完全にたたんで戦闘態勢に入りました。
その3へ続きます。
『あ、そうだった。今日は水曜日だもんな、6時じゃこっちが先に鳴るよな』
到着したときは駐車場に僕の車が1台だけでしたが、今朝起きると隣にもう1台軽自動車が停まっていました。
チラッと見ると運転席を倒して寝ているようです。
ナンバーが地元じゃないので、登山者かなとも思いましたが、なんだか様子が変。
車も滅多に通らないので、僕が出発するのを待って車上荒らしとか…。
なんだか今日は不安感あおるなぁ。
カラッと晴れた朝をイメージしていましたが、今朝の天候はかなり濃い霧が山の上部にかかっている状況です。
『あの中に入っていくのかぁ、イヤだなぁ』
天気予報を信じ、日中はカラッと晴れを呼び込む霧だと信じてスタートすることを決めました。
コーヒーを沸かしてポットに詰めます。
おにぎりを食べてエネルギーチャージします。
一連の動作をゆっくりとこなし、気持ちに焦りがないようにしておきます。
6時50分駐車場を出ました。
チラッと隣の軽自動車を見ます。
どっぷり寝てます。
ただ眠くなってここに入り込んだだけなら良いんですけど…。
ま、車の中に貴重品は無いけど。
さて、コースは沢に向かって行くのですが、道が左右に分かれいきなりGPSのお世話になります。
ところが行く手にはただの倒木なのか通行を止めるためなのか、太い木が3本行く手を遮るかのようになっていました。
倒木をくぐり乗り越えます。
『とりあえずデータ通りに行ってみるか』
その先は普通に登山道がついていたので、ひと安心しました。
廃屋があり、屋根と骨組みだけになっていました。
登山口にあるということは、ここは過去に登山者を宿泊させていたところとか?
やがてすぐに沢に出ました。
渡渉を繰り返します。
『何度も渡るんだよな…』
水量はこれが平常なのだろうと言える程度でした。
『これなら問題ないはず』
最初はたいしたことがない渡渉でしたが、だんだんと沢は深くなり登山道は険悪な傾斜に申し訳程度に付けられた感じになって行きます。
そこに落ち葉がたっぷりと乗っていて、なおいっそう道を分かりにくくしています。
これが道かよ!というようなところに付けられた登山道はなかなかの難易度ですね。
すっかりしなびたテープだけが頼りとなりました。
この沢を詰めて行けば良いので方角としては何も問題ないのですが、こういうところは間違うと通過出来なくなることが多いので慎重に見極めて行きます。
初めは『諏訪山→』のような看板が多く出ていましたが、それも最初だけでした。
初めだけこんなにあって何の意味があるのでしょう。
リボンはあるのですが、紅葉に紛れて分かりにくくかつリボンだったりテープだったり、さらにピンクのキラキラなんどけど裏が銀で近寄らないと全く見えないところもあります。
刺激的な登山道は狭いところだと幅30センチほどしかなく、枠木があってもその内側を踏み抜くと下は何も無い状態だったりしました。
できるだけ山側を歩きます。
木段や木橋がいくつか現れました。
思いっきり滑るタイプです。
さらにそれが濡れています。
もちろん下はただの崖です。
ツルッといったらただ事では済まないので、ゆっくりと慎重に慌てることなく通過していきます。
登山道も多くの人が間違うと踏み跡が付いてしまいます。
先に進みにくくなったら確実なところまで「戻る」を繰り返していきます。
そのとき時間がかかってもこれが結局一番速いと思います。
落ち葉の乗った木の根は分かりにくく、小さなスリップを繰り返します。
ぜったに滑ってはいけない場所は体重を乗せる前に足を置き直します。
全くどっちかわからない場所に出ました。
足を置いていくと落ち葉が沈み込みます。
直感的に『あ、これは登山道じゃないな』
登山道ならば落ち葉は沈まず足裏に踏みごたえを感じるはずです。
長いつづら折りの急登を詰めて行きます。相変わらず狭く細い道が続きます。
8時32分、嫌になってきたころ「湯の沢の頭」に出ました。
ここから稜線歩きとなります。
初めは狭いながらも軽快な落ち葉の彩りを楽しめる道です。
いきなり岩峰を這い上がったり、回り込んだりするようになりました。
そして、いよいよ始まりました。
濡れたロープ、ぐらつくハシゴ、相変わらず見えにくい登山道。
ストックを完全にたたんで戦闘態勢に入りました。
その3へ続きます。