TINKERBELL BLOG

茨城県取手市「美容室アトリエティンカーベル」ティンカーベルのスタッフを身近に感じていただければ嬉しいです

関東ふれあいの道 群馬15.16.17 その2

2018年11月01日 | Weblog
バスを降りてトイレに行っている間に、渋いザックのおじさんは消えていました。

榛名神社の中に入ると、あちらこちらに見どころがありました。
紅葉も綺麗でみんなカメラやスマホで撮影していました。

一番奥まで詰めると、そこから先は登山道となりました。
そしてまるっきりの一人になりました。

しばらく行くと驚くことに人影が。
あ、あの渋いザックのおじさんだ。
もしかして関東ふれあいの道歩いてるとか。

追いついたら聞いてみようっと。

ところがなかなか追いつきません。

なるほど…
若い頃から登っていて、最近はお手軽な山をちょこちょここまめに登っているタイプだな?

やっと追いつきました。

『こんにちは、今日はいい具合ですね』
それで軽くスルーするつもりでした。
ところが後ろから話しかけてきました。おまけについてくる。
そして速い。

やばい、スピード変わらないぞ。
見た目には60代半ばぐらいです。
これは相当こなしてるな…。

『若い頃から相当登ってきましたね?』
『そうだねぇ、もう1000ぐらいは登ったかな。そはちらもだいぶ歩いてますね、わかる』
『僕はまだ600ぐらいです』
『だんだん低山の方が良くなってね、花があるから。高いところも良いけど花が無い』
花が…無い?
そうかなぁ… と思ったけど、たしかにどこでも咲いているわけではないしね。
『なるほどぉー』
と返しました。

榛名界隈も何度も足を運んでいるようで、いろいろ教えてくれました。
『ここはユウスゲが群生するんだよ。夕方から夜にかけて咲くんだ』
それは興味深いですね。
一度見てみたいと思いました。
『ユウスゲってほらニッコウキスゲにそっくりなあれだよ』
『あーそうなんですね?やはり花は一日で終わるのですか?』
『そう、そうなんだ』

ちょっと調べてみたら、榛名山はユウスゲの代表的な群生地のようです。
山に登るということは山を知るということなんだな。僕はまだまだ浅いな…。

『ここは氷室山かな?』と渋いザックのおじさんが言いました。
山名板がないので気づきませんでした。さすが。

この山域、やっぱりでこぼこで何度も噴火を繰り返してきただけありますね。
階段が多いし傾斜が急です。

渋いザックのおじさんに遅れないよう(だってかっこ悪いじゃん僕の方が少し若いんだから)頑張ります。

息が上がっているのがバレないようにそっとハアハアします。

何度も小さく登り降りしましたが、階段の長い下りで『どうぞ先に行って下さい。あなたはこの先長いから俺が足手まといになっちゃいかん。この先気をつけて』

あ、山の楽しみ方をよく分かっていらっしゃる。
楽しいところだけ共有して、あとは深入りしない。それがお互いに一番肝心なことかもしれませんね。
絶妙なタイミングで別れました。

『楽しいお話をありがとうございました。それではここで… ってまたあっという間に追いつかれるかも知れませんけど』

長い行程を意識していたので、このコースの登りで遅れないようにしたかった僕。
渋いザックのおじさんのおかげで、かなり短縮できました。そして、ずいぶん疲れました。

榛名湖を紅葉する木々の間から見るのは、とても素晴らしかったです。
風も爽やかだし、天気もまずまず。

天目山に着きました。
60代半ばぐらいのご夫婦に会いました。
話し好きなのかマシンガントークを浴びせてきます。
『あれ?仲間は?声が聞こえていたよ』
『あ、バスで一緒になっただけです。僕は先が長いので先に進んできました』

『どこまで行きなさる?』
『えーっと、伊香保抜けて金島駅まで』
『はあ?そうか』分かってない様子です。

『この先のスルスル岩面白いから。道沿いにあるよ』
スルスル?ツルツル?岩?
岩峰なんだなきっと。
岩登りなんだな?

『ありがとうございます、じゃ寄ってみますね』
『おー頑張って。気をつけて行けよ、頑張れー』

紅葉の話、この山域の話、自分が行った山の話、いろいろ聞かせられたけど割と早めに進むことを許されました。

さ、ここからは自分のペースで行くぞー。

しばらく行くとスルス峠に近くなりました。
スルス峠?
スルスル岩じゃなくて「スルス岩」だったのかな?なまっていてわからなかった(笑)。

ありました「スルス岩」
あちらこちらにあるような小さな岩峰でした。
ちょっと危ない感じが楽しいのでしょうね。
さほど時間がかからないようですが、そこまで興味がわかずそのまま先を急ぎました。

たしかこの先に休憩舎があるはず。
そこでお昼にしよう。
靴下の縫い目が当たってマメができそうだから、そこで絆創膏をはっておこう。

休憩舎が見えてきました。
あ、賑わってる。
登山道の段差に腰掛けてラーメン食べている中年女性、親を連れているようです。
休憩舎内にはおじさんがひとりで荷物を広げて独占しています。

ここでお昼にするのをやめました。
この先にあるだろうベンチでいいや。
ところが…


その3へ続きます。
コメント
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