(冒頭写真は、昨日2021/05.24付朝日新聞夕刊記事より転載したもの。)
私は娘時代を迎えた頃より今に至るまで、写真に写ることを好む人間である。
子供の頃は、決してそうではなかった。
生まれつき美人で誉れが高かった姉は、写真撮影の趣味があった祖父によく写真を撮ってもらっていたようだが。 私が一緒に写りたいと言わないのを見ていた祖母から、「〇子も一緒に撮ってもらいなさい。」との声がよくかかったが、当時その気は全くなかった。
学校等の集合写真でも、高身長の理由が大きかったが必ずや最後列の端っこが我が定位置だった。
上京後、妙齢域に達してお洒落を本格的に楽しむようになった時期からだろうか。
写真を撮ってもらう機会が急激に増え始めた。
(2本前のエッセイにて紹介したが)彼氏とのデートの際等に写真撮影をしてもらうことが日常茶飯事だった。(お蔭で、私は妙齢時代の写真コレクションを数多く保存することが叶っている。)
やはり私に対する撮影者側の興味や好意により、写真とは実力以上に美しく映るものなのだろう。 いつも現像してくれた写真群を見ては、自己満足で喜んでいたものである。😜
さて、冒頭写真の話題に入ろう。
当該朝日新聞記事の一部を、以下に引用する。
自分の顔を写真や鏡で見ると、仕事や勉強に対してやる気がアップするかも。 大阪大学某教授らが、こんな発見を脳神経科学の専門誌に発表した。
20代女性に装置の中に入ってもらい、自分と他の女性の顔写真を次々に表示して、脳がどう反応するか調べた。
脳内の活動を可視化するMRIで調べると、自分の顔が表示された時には、脳の奥にある「腹側被蓋野」と呼ばれる部位が強く反応していた。 神経伝達物質ドーパミンを放出する部位で、やる気と結びつくことが知られている。
某氏によれば、無意識でも自分の顔を認識すると、情報をさらに読み取ろうと脳の活動が高まる働きを示すと考えられるという。
一方、他人の顔写真を見た時には、腹側被蓋野の反応は弱く、恐怖などに関わる「偏桃体」という部位が強く反応。 無意識に自分と他人の顔を見分けていることも分かった。
某氏は、「自分の顔は他人に自分がどう見えているかを教えてくれる重要な情報、云々…。」と語る。
パソコンの画面に短時間、自分の顔を表示させるなどやる気を自然に引き出す活用法が考えられる。
また、自撮り写真で人の認識がどう変わるかを研究している某氏は。
(冒頭写真の)目を1割大きく、あごを1割細くした時に魅力を感じる脳の反応が増えた、それより大きく「盛りすぎる」と、否定的な反応が増加した、という。
(以上、昨日の朝日新聞夕刊記事の一部を引用したもの。)
私見に入ろう。
冒頭写真のごとく、やたらと目を大きく顎を小さく写した女性タレントの映像に触れる機会が多発している時代だ。
そんな写真補正技術など、今の時代“お茶の子さいさい”なのであろう。
こんな補正写真を見て、‘可愛い!”だのと騒ぐファンがいてこそ成り立つタレント世界なのであろうが…
今に至っては誰も我が写真など撮影してくれる訳もない身にして、‘自撮り”を好み、ふと思い出しては我が家の室内でそれを実行している。 (最近撮影した自撮り写真は左欄「フォトチャンネル」にて公開しておりますので、‘見たくもない”との嫌悪感すら無ければご自由にご閲覧下さいませ。 ご覧になった後、吐き気をもようしても責任はとれませんが…)
最後に、それを見る側の立場での考察だが。
(補正写真ではない)一枚の写真(ポートレート)に衝撃的に心を揺り動かされることもあるのは事実だ。
故にたった一枚の写真とて ‘侮れない存在”であることを、思い知らされたりもする。