(冒頭写真は、朝日新聞愛読者プレゼント「グランマ・モーゼス 素敵な100年人生シリーズ」より、油彩「気球」。)
早速、この「気球」に関する解説文を、以下に引用しよう。
気球の飛行という特別なイベントを目の前に、農場の人々が皆、空を見上げている。 この作品は、グランマ・モーゼスの画業を支えたギャラリー・セント・エティエンヌの画廊主、オットー・カリアーの依頼で制作された。 航空史に関心があったカリアーは、モーゼスから熱気球を見た際の話を聞き、当時について記録しておくよう勧めた。 モーゼスの自伝には、1907年にニューヨーク州アーガイルからケンブリッジへ向かく気球の飛行を目にしたこと、さらに1911年には飛行機が話題となり、その少し後に初めて飛行機を見たというエピソードが記されている。 文明の進歩はモーゼスのあいする素朴な生活が失われていくことを意味していたが、一方で、飛行機などの発明は彼女にとって、人間の想像力による偉業でもあった。
(以上、解説文を引用したもの。)
ついでと言っては何だが。
最近、東京の我が家の上空を飛んだ飛行船の写真を紹介しておこう。
グランマ・モーゼスが描いた飛行船と、まるで趣を異にしている。
東京上空を飛ぶ飛行船は商品の宣伝用に飛行させているのだろうが、果たしてこれをどれくらいの人々が見上げるのであろうか?
こんな写真を撮影したのは、おそらく私だけであろう。??
しかもこの写真は拡大版であるため、実際地上から宣伝の「スーパードライ」は全く見えない。
これを一回飛ばすのに如何程の費用がかかるのか、その宣伝料の元が取れるぐらい「スーパードライ」は売れるのだろうか?
などと要らぬ心配をしつつ、このエッセイを書き終わったら私はアサヒのこの安発泡酒を飲むつもりでいる。😋 😁
次なるグランマ・モーゼスの作品は、油彩「5月:せっけんを作り、羊を洗う」。
解説文を引用しよう。
せっけんを作り、羊を洗う作業は、春の定番だ。 せっけん作りは女たちの仕事。 大鍋でぐつぐつ煮えているのは、ためておいた古油をあくに加えたもので、煮詰めてこしてたるに入れ、1年分のせっけんにする。 男たちが洗った羊から刈り取った毛は、女たちが紡いで、ストッキングから背広まで編み上げる。 なにひとつ無駄にせず、浪費もしないという倹約の精神のもと、それぞれの持ち場で役割を果たし、自給自足に貢献することで、人々の安寧が保たれることを誰もがしっているのだろう。 男女の役割の違いこそあれ、自然の享受者としての謙虚さと豊かな創意が、グランマ・モーゼスの絵の中の人々には共有されている。
(以上、解説文を引用したもの。)