原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

我が国の認知症者、65歳以上の高齢者6人に1人

2022年07月02日 | 医学・医療・介護
 (冒頭写真は、朝日新聞2022.07.01付記事より引用したもの。)


 我が家も認知症の高齢者(義母)を抱えている関係で、日々困惑させられることが多い。
 それでも我が家の場合は義母が既に11年前より高齢者介護施設に入居中のため、まだしも救われていることだろう。

 
 本日午前中も、義母の認知症フォローの仕事が発生した。

 昨日7月1日に、義母宛郵便物転送の1年間の期限が切れたのだが。 これに関連する各種処理に6月中旬頃より、あたふたさせられている。
 本日は、義母の4度目コロナワクチン接種券郵便物の転送に関する処理なのだが。
 今までは、各種ワクチン(インフルエンザワクチンも含めて)関係の郵便物は我が家へ一旦転送し、その後我が家から義母が暮らす施設へ再度転送していた。

 これよく考えてみるに、どうせワクチン接種は高齢者施設内にて担当医師が接種してくれるのに、回りくどいことをせずとて直接施設へ転送すれば済む話だと気が付いた。
 昨日1年間の転送期限が切れたのに伴いそれを実行せんと志し、それを施設が承諾してくれるか否かの確認をした。
 そうしたところ、施設のケアマネジャー氏より“それでOK!”のご返答を頂いた。
 義母の施設は入居料が高額な部類なのだが、それにふさわしい介護対応がなされている事実に大いに感激させてもらった次第だ。

 


 冒頭の朝日新聞記事に戻そう。

 「602万人 65歳以上の認知症 高齢者6人に1人 家族にしわ寄せ 費用年12,6兆円」と題する記事の一部を、以下に引用しよう。

 65歳以上で認知症の人は約602万人。 政府が2020年時点について推計した数字だ。 高齢者の約6人に1人が認知症という計算になる。 (中略)
 認知症は運動不足や生活習慣病を防ぐことで予防につながる可能性が示唆されているが、確実に有効な「予防法」は研究段階。 国内では進行を遅らせる保険適用の薬はあるが、病状自体を改善する薬はまだない。
 専門筋の教授は、予防のエビデンス(科学的根拠)の収集やより有効な治療薬の開発など、国を挙げて研究を推進するべきだとしている。

 認知症者を抱える家庭に話題を戻すと。 家庭によっては、生活介助だけでなく、役所に手続きをしに出向いたり、通院の付き添いをしたりして仕事を休まなければならないこともある。 その場合の労働生産性の損失は約9680億円。 長期介護で離職すると、約2535億円とはじき出された。
 さらに、団塊の世代が全員75歳以上になる25年には、高齢者の約5人に1人に当たる約675万人が認知症になると見込まれる。 これに伴い社会保障費と家族介護による「社会的コスト」はさらに膨らむ。 某教授は、「これまであまり集計されてこなかったが、家族介護を金額に換算した『隠れたコスト』は非常に大きな額だ」と指摘する。

 (以上、朝日新聞記事より一部を引用したもの。)



 最後に、原左都子の私見でまとめよう。

 私も今回の話題で取り上げられている「高齢者」に当てはまる年代の人間だが。

 現に認知症者の方々には、大変失礼な発言であるかもしれないが。
 何故その認知症者になる人生を歩んでしまっているのか?  なる疑問符が常に我が脳裏にもたげている。

 要するに大変厳しい表現をするならば、「認知症」とは個々人の生き方の結末なのではないか?? と結論づけたくもなるのだ。

 例えば、我が義母だが。
 若かりし時代から現役で事業(代々続いた元“日本橋の船問屋”を引き継いだ人材だが)を、早期に赤の他人に有償で営業譲渡した後は。
 70代前半の若さで「老いては子に従う」などと言い始め、それを実行してしまったのには驚かされた。
 私の観察によれば、その後急速に「認知症」へ突入してしまった感覚がある。
 加えて、(失礼だが)結果としては何らの本格的な趣味も無く、本を読むでもなく。
 難聴症状が出始めて以降はテレビすら見なくなって… 認知症状が悪化を辿った、と私は解釈している。

 これらの日常活動までを施設にてフォローするのも難義であろうとも考察する。
 と言うのも、当然ながら施設内でも様々なリクレーションを企画立案し、それを入居高齢者に日々提供しているのだが…

 徹底した集団嫌いの原左都子の場合、決して決して!、後に高齢者施設へ入居する趣味は一切無いのだが。
 あのリクレーションを集団でやらされる事態を、是が非でも避けたい思いが強靭である故だ!

 そんな私にも、認知症が訪れる日が来るのだろうか?
 それを是が非でも避けるべく、今後も主体的な自主思考・行動を実行し続けたいものだ。