(冒頭写真は、2023.03.04付朝日新聞 別刷「be」“between” 「校則を理不尽だと感じましたか?」より転載したもの。)
近頃の中高の校則の中には、「地毛が茶色い生徒に黒染めを強要する」なる とてつもなく“人権侵害的”な許し難きものが存在すると聞く。
それを言うならば、元々地毛が茶色い私も当時生徒であったならば“黒染め”を強制されたことだろう。
実際我が髪の地毛は茶色かったのだが、高校生時代に好んでロングヘアにしていると、その毛先が痛んでまるで金髪に染めたがごとくの色彩となったことがある。
それを見かけた生徒指導担当男性教員が、私に声を掛けようとするのだが。
何故か「指導」はなかった。 痛んでそうなった事を理解したのかどうかは不明だが、無言で通り過ぎたものだ。
加えて、“パーマ禁止”なる校則もあり、それにも一時あえて違反したが特段の指導は無かった。
一度、5㎝程度のハイヒールで学校へ行ったところ、生徒指導教員が私の近くまでやって来た。
何故かこの時も、足元をじろじろ見ただけで素通りして行った。
思い起せば、我が中学生時代の校則も厳しかった。
例えば、ロングヘアの女生徒は必ず黒か茶色のゴムで結ばねばならない、との校則があり。 これに関しては、結んでいない女生徒にはゴムが貸与されて強制的に結ばされたものだ。
私も中学生以降はロングヘアを貫いたのだが、一応家から結んで学校へ行っていた。
結んだ髪にリボン等の飾りをつけてはいけない、なる校則もあり、これに関しては厳しい指導があった。
ブラスバンド部に所属していた私だが、日曜日等の休日にも部活があり。 その際に当時流行していた「リンリンランランの“インデアン人形”」を真似て三つ編みに派手な飾りをつけて登校したこともある。
何と言うのか、校則とはそれに敢えて違反する行為にこそスリルがあるような気がしていた我が中高時代だ。
それを実行に移す生徒はおそらく少数なのだろうが、私はあえてその行動に出ることにより、我が反発精神を表に出したいとの願望が内心に存在したのだと、今分析する。
朝日新聞記事に戻ろう。
原左都子自身が、生涯を通じて基本的に いわば“反体制派”であろうことを自覚している身にして。
“校則を守ろう”と考えそれを素直に実行する生徒達の心理状態は、高齢域に達している今現在 正直なところ理解しかねる。
そこで、校則を理不尽だと考える派のご意見のみを以下に紹介しておこう。
なぜ校則を理不尽と感じるのか?
「目的や意義が理解不能」「時代遅れ」「勉強との関係」「生徒の意見を無視」「個性を尊重せず」「生徒に改正手段無し」「自由が欲しかった」等々…
この私が校則に反発した理由も、まさに「目的や意義が理解不能」だったからに他ならない。
医学関係の業務に就いていた時期には、もちろんのことそれ相応の作業着を身に付けましたよ!
それ以外の職種においては、特に服装やヘアスタイル等々に関しては自身の判断で自由度を貫く日々だ。
それで特段のご迷惑を掛けたことも無ければ、周囲から注意を受けたこともない。
「校則」ねえ。
学校側としては、それが存在する事により現場教員が生徒指導を実施しやすいとの安易な方策であるのだろうが。
生徒側にとっては、将来に渡る“適材適所の身だしなみ”との自己判断能力を奪うものであり…
おっとっと。
この国のお年寄り連中が、皆同じ格好をしている事実とは、中高の生徒指導校則がもたらした“弊害”であることに気付かされたりもする…