中学生時代から「数学」好きである原左都子にとって、大変興味深い話題が朝日新聞「天声人語」に書かれていた。
早速、2024.06.06付朝日新聞「天声人語」を、以下に要約引用しよう。
素数とは不思議な数である。 1とその数以外では割り切れない。
2,3,5,7と続けざまに現れたかと思うと、ぴょんとジャンプして11。 どんな規則に支配されているのか。 古くから数学者の頭を悩ませてきた。
その素数である13年や17年ごとにあらわれる周期ゼミが今年、米イリノイ州などで大発生しているという。 二つのグループの羽化のタイミングが221年ぶりに重なったからだ。
現地の映像を見ると、いるわいるわ。 遠くへは飛ばないらしく、木の幹といわず、家の壁といわず、びっしりとしがみついている。 岩に染み入る、どころではない。 (中略)
吉村仁著『素数ゼミの謎』によると、13年毎、17年ごとになったのは生き残りの戦略らしい。 素数は他の数との最小公倍数が大きな値になる。 別の周期の群れと羽化がかち合わず、仲間同士で子孫を増やせる。 そんな難しいことを、君たち(セミたち)は土の中でどうやって学んだの、と尋ねたい気持ちになる。
日本列島はきのう、夏の陽気となったが、日本のセミ諸君の出番は沖縄を除けばまだ先だろう。 地上を見るのに17年も待った同輩を思えば、わずかな我慢だ。
1を17で割る。 答えは、0.058823524117647…… という循環小数になる。 コンマ以下17桁から「058……」をまた繰り返して、永遠に続く。
セミの命のサイクルのような。 素数とは、実に不思議な数である。
(以上、朝日新聞「天声人語」記事を引用したもの。)
私め原左都子が理系を好み、ひとつ目の大学は医学部に進学した事実を公開しているが。
何故、この私が「理系」を選択するに至ったかと言うと、まさにその原点は「数学」好きだったからに他ならない。
この我が「数学」好きに関しては、本エッセイ集バックナンバー内でも再三述べているが。
その原点となった出来事とは、中学数学の授業中に若き数学担当男性教師(A先生としよう)が、「点と線」に関して大変興味深い発言をした事件が発端だった。
A先生が数学の授業中にボソッと曰く。
「みんながいつもノートに書いている点や線は『概念』であり、本来鉛筆などでノートに書けない性質のものだ。授業では便宜上ノートに形作って書いているが。」
この発言が、当時14歳だったか?の私には、実に衝撃的だった!!!😲
生徒の中には、「先生何言ってるの。ちゃんとノートに書けるよ!」と反発する子もいたが。 私め中学生時代の左都子ちゃんにとっては、頭をぶん殴られたかくらいの衝撃発言だった!!
「概念」。 その言葉に大いに魅了されたものだ。 訳が分かりにくい中にも、「概念」の世界、とやらを理解することが今後先々の学習の主柱となるかも?? と当時考えたかどうかは忘却しているが…
とにかくA先生のその衝撃発言のお陰で、私はとりあえず「数学」に魅了され。
かなりの年月が経過して。
大学生(特に30歳時に再入学した2度目の大学)時代には、おそらくその当時の数学授業中に聞いた「概念」理解が大いに功を奏して、すんなりと「哲学」の世界に没頭することが叶った。
それにしても、まさに「自然の摂理」とは驚異的な存在である事実に驚かされる。😵 😱
夏場、うるさ過ぎる程の鳴き声を繰り返すあのセミたちが。
どこで学んだか、素数原理に従った自らの生体サイクルの下で代々命を繋ぎ守り続けているとのこと。
今年の夏はそんなセミの鳴き声を聞いたならば。
「セミの命のサイクル」の源である素数の世界を思い起し、その不可思議さをとくと鑑賞したいものだ!!