礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

他人を愛すること我が身を愛する如くすべし(文部省印行『修身教訓』)

2021-04-09 05:50:49 | コラムと名言

◎他人を愛すること我が身を愛する如くすべし(文部省印行『修身教訓』)

 文部省印行の『修身教訓』の「目録」(目次)を紹介している。本日は、その三回目(最後)。
 明治十三年版の「目録」のうち、第二十一課から第三十二課までの分を紹介する。「変体仮名」が多用されているが、すべて今日の仮名に直した上で紹介する。

第二十一課
 己に克つことを知るへし 
  偏倚なき仁心の話 
  金言の話
  悪少年の罰を得たる話
  克己の人善報を得たる話 
  英国の士官の善行の話
  小児の礼譲の話 
第二十二課
 人生は世の裨益を計るにあり
  泰洛爾州の貧児の話
  善行の話 
  有用なる人の話
  宝石よりも更に貴ふものあるの話
第二十三課 
 薄命なる人に親切を尽すべし
  学校生徒の小話
   並避くること能はさる事実を以て人を辱しむべからだるの話
  補靨ある衣服の話
  薄命の人を見て笑ふベからさるの話 
  梨を売る少女の話 
第二十四課 
 正道を行ふに恐懼する所なし
  正道を行ふに恐懼する所なきの話
  幼児俠気の話
  名誉の初歩の話 
第二十五課 
 人は堪忍及希望を主とするにあり
  失敗するも気力を失ふへからさるの話
  忍耐の話
  強忍なること恰勇士の如き話 
第二十六課 
 禽獣に対して仁慈を尽しべし
  禽獣に対し残酷なる話 
  蜂窩の話 
  活物に対し残忍なる者の罰せられし話 
第二十七課 
 害をなすよりは害を受るを善とす 
  嘲弄に遭逍ふとも恥へからさる話
  商賈の約定の話
第二十八課
 己に付するよりも人に与ふるは更に幸福なり 
  仁恵の報賞の話
  硎匠の話
  慈愛の勢力の話 
第二十九課
 心に慚愧とする事を説き出すこと勿れ 
  悪弊に習染せんとする話 
  微物を盗みて大損を招くの話 
  怠惰によりて大傷を負ひたる人の話 
  鄙言を慎むへき話
  心の純粋なる話 
第三十課
 洪福に生活せんことを欲せは無罪に生活すべし
  雪毬の融解せさる話 
  人の本心には罪悪なき話 
  良心の勢力の話
第三十一課
 他人を愛すること我が身を愛する如くすべし 
  クエツカ宗徒の剛毅の話 
  母に孝を尽したる話
  不幸の答の話
  心を専にせし人の話 
第三十二課
 唯善を大なりとす
  タウマスライトの話
  イリサベツスフライの話

 第二十一課から第三十二課までの間に用いられている変体仮名を、それが由来する漢字によって示せば、以下の通り。【 】内は、今日、用いられている仮名。

【は】  【に】  【り】  【る】  【を】  【か】  【た】
【れ】  【な】  【の】  【も】  【す】  【す】

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