九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

「あらゆることにうそをつき続ける(トランプ)」と、コミー長官   文科系

2018年04月19日 12時45分04秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 現職米大統領のロシア疑惑を選挙中から調べていたコミー前FBI長官が、トランプとのやりとり、解任までのいきさつを本にした。「より高い忠誠心 真実とうそとリーダーシップ」が、この17日にアメリカで出版された。この発売に先だってコミー氏のインタビューもあって、対するトランプの激しい非難ツイッターが連日のように続いている。
 この「中傷合戦」の一端が18日中日新聞に載っていたので、そのまま紹介しよう。

 見出しは「中傷合戦が加熱」に加えて、「FBI前長官 回想録出版し酷評」と「トランプ氏 批判ツイート連発」

『コミー氏の回想録は、「より高い忠誠心 真実とうそとリーダーシップ」。米メディアが報じた要約によると、コミー氏は著書の中でトランプ氏を「不誠実で自意識過剰なマフィアのボス」などと酷評。米大統領のロシア介入疑惑捜査に関連し、トランプ氏から「忠誠」を求められたり、フリン元大統領補佐官を「解放してくれ」と言われた経緯なども詳述しているという。
 米ABCテレビが十五日夜に放映したインタビューで、コミー氏はトランプ氏について「医学的に大統領に不適格とは思わないが、道徳的に不適格だ」と強調。「女性を軽視し、あらゆることにうそをつき続ける」などと述べた。
 これに対し、トランプ氏も自身のツイッターで連日のようにコミー氏を非難している。十五日には「不正直なコミーは結局、ひどく壊れている。史上最悪のFBI長官に成り下がるだろう」とこきおろした。さらに、自身の忠誠を求めたとするコミー氏の主張に対し「私が個人的に忠誠を求めたことなど決してない。うそだ!」と反論した。トランプ氏は昨年五月、政権のロシア疑惑を捜査していたコミー氏を突然解任した』


 さて、ここまで6回の「炎と怒り」内容紹介を読んで下さった方には、ここで「中傷合戦」という言葉が使われていることだけでも、「到底そんな『対等な』ものではない」と苦笑いが出ることであろう。トランプの嘘つきはすでに周囲には有名な事実であり、コミーの解任いきさつの方は、秘密裏に行われたから突然の、極めて不明瞭なものだったからである。コミーは誠実に任務を果たそうとしていただけなのだ。そんな彼を、一片の解任通知をトランプがそのボディガードに直接FBI長官室に届けさせることによって、解任したのであった。しかも、完全にトランプ個人が秘密の内に強行したこの通告は、こんな文言と内実入りだった。
『これにて貴殿は解任、免職とする。本通知は即刻発効する』


『大統領は、ごく身近な家族以外の誰にも相談せず、自分の一存で決定を下したのみならず、その後の対応や説明、さらには法的な正当化までをも、ほぼ自分と家族だけで行った。・・・・こうして、ホワイトハウスは、大統領とその家族と、信じがたい事態に呆然と言葉を失うスタッフたちとに二分された』
(以上の『 』内は、「炎と怒り」P346~7)


 先進国政権では滅多にないようなこんなやり方は、完全に後ろめたい人間がその強権を恣意的に使ったやり口と言える。現在ロシア疑惑には二つの事件が流れていて、一つはトランプの二人の息子が怪しげなロシア関係者と秘密会議を持った事実があるというもの。それもアメリカの政争絡みの資料収集という目的のものであったということだ。今一つの疑惑として「スティール文書」というものが知られている。元イギリス諜報部員クリストファー・スティールという人物がある調査会社に依頼されてロシア諜報機関なども含めて調査した結果を文書にしたものである。トランプがロシアから脅迫されていた可能性があるという資料である。以前トランプが商用でモスクワを訪問した時に、オバマも泊まったという超高級ホテル・スイートルームにおける売春婦たちとの常軌を逸するセックス模様をビデオに撮られていたというものだ。この「スティール文書」は、選挙当初のころからすで一部に流れていたが、大統領泡沫候補のこととてまだ大手マスコミは取り上げていなかった。これを、トランプ就任後初の記者会見の前日にCNNが報道した。現在までに至るトランプのCNN無視は、この事件に端を発しているわけだ。

 コミー元長官の『回想録「より高い忠誠心 真実とうそとリーダーシップ」』。2か月ほど後には翻訳も出ることだろうから、乞うご期待である。
 なお、このような大統領と「ドナルド・シンゾウ」とファーストネームで呼び合うことを喜んでいる日本国首相にはぜひ、「炎と怒り」とともにこの本を読むこともお薦めしたい。「拉致問題」ほか「日本に満額回答」などと、日米首脳会談の「手柄」を誇っているようだが、コミー長官が証言したようにお得意の「(女性を軽視し)あらゆることにうそをつき続ける」という目にシンゾウ君が遭わぬ事を願うばかりである。そんな結末は、何度も裏切られてきたやの拉致問題家族の方々には、可哀想すぎる。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする