九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

ザックジャパン(88) ”日本の長所が出ていないゲーム!”  文科系

2013年06月17日 21時30分36秒 | スポーツ
 改めてブラジル戦総括を論じてみたい。今のコンフェデ大会を来年のブラジルワールドカップにどう活かすかという観点から。僕の結論はこうだ。
 今までの方針をまだ換える必要は無いどころか、もっとはっきり打ち出せということだ。具体的には、①ボランチを含めたDFラインが低すぎたからもっと高くせよ。②その上で、前にボールが入った時は球離れ良く攻めろ。「前田の深さと、左右ウイングの幅」というザックの攻撃開始時の布陣は忠実に実行すべし。③ゴール前守備時には、もっとゾーン責任を持ちつつ、自分の相手を離すな。ゴール前では1対1が第一だというのは、ネイマールを押さえた内田の健闘からも分かることだ。ちなみに、長友よりも内田の方が遙かに良いというのもはっきりしたことだった。

 さて、こういう結論に至るいろんな観点を書いてみたい。
 ブラジル戦の0対3を大きく見過ぎてはいけないと思う。先ず、その根拠をいくつか述べておく。
 第一に、その前のヨーロッパ遠征の戦い0対4があるし、二つとも意外な先制点とさらに二得点目も意外な取られ方をしたことだし。2試合とも先制点は、遠目からでも打ってくるブラジルへのゾーンディフェンス的備えが不足しすぎていたと思う。初めの0対4の時の2得点目は、今野のPKだ。この判定は、PKとは言えないという批判の声も大きかった。サッカーでは、「意外な先制点」が生じると、その後にカウンターを喰らって大差になりやすいとは、常識的分析の一つのはずである。
 今回も意外な得点が入ったことによって、ブラジルは後半45分を自分からは攻める必要もなくなった、以上のすべてを踏まえたこん回の以下のいろんな数字はまー得点ほどの大差ある物とは言えないと思う。ボールポゼションは37対63は、キープして無理責めするから起こった事とも言える。ブラジルはのらりくらりでよかったのだし。シュート本数は10対14だったか。

 さらにもう一つ、目のある人は結構こう語っている。まずご当人のザックは
『このチームの力の50%も出ていず、非常にまずい闘い方しかできなかった。その原因はまだ分からないから、選手達の声も聞いて、これから確かめていく』
 現地観戦をした中田英寿の言葉はこうだ。
『負けないゲームをしようとしていた。自分(たち)の特徴を皆がもっと出すべきなのに。点差ほどの実力差など無かった』

 さてワールドカップでは、中田の言う「負けないゲームをしていた」のは岡田武史。南ア大会の直前に自分がそれまで目指し続けてきた闘い方を捨てて、防御布陣に切り替えたのだった。その防御布陣のままでベスト8を決めるパラグァイ戦にも臨んでこれを落とし、ベスト8を逃したあのゲームをこう評した評論家達も多かったはずだ。
「決勝トーナメントぐらいは、リスクを冒して自分らの闘いをして欲しかった」
 ただ南ア目指した岡田武史は、こう考えただけなのだろうとは、僕は今でも思っている。「選手達に勝たせてあげたかった」。すると、ドイツ大会のジーコはどうなるのか。「自分たちの特徴を出そう」が、ジーコのドイツ大会。ただし、実際のゲームでジーコ戦略に忠実であったのは中田だけで、他全員が腰が引けてびびっていたと言うしかないと、僕は見た。初戦のオーストラリア戦からして特にそうだったと。1対0から最終盤になって3点取られるなんて、正直戦略的戦闘性、つまり冷静さが足らなかったとしか、僕には思えない。そして、最後のブラジル戦ではまた、中田だけが「自分たちを出そう」と闘っていたと思う。

 そこで以上のまとめとしての問題。勝つということだけのための現実的闘いだけをして自分ら最高のやり方をどこにも遺さなくとも良いのか、目指した闘いを戦闘的に貫いて、その時点では敗れても良しとするのか。僕は、絶対に最後は後者を貫いて欲しいのだ。いくら格上の相手であっても。そういう闘いをしなければ、マイナス思考からびびりやすい日本人の闘い方から、日本サッカー界がなかなか抜け出られないと見ている。
 こういう二つの闘い方の岐路について、日本の評論家達もずい分無責任な言葉を平気で語ってきたと思う。現実的に闘えば、ロマンが欲しかったと言ったその人が、次にロマンを持って闘えば現実的に闘って欲しかったなどという。そんな無責任な評論ばかりが横行していると読んできた。
 僕はブラジル大会に向かって、ロマンを持って闘って欲しい。どこか大事な所では、そういうスポーツ人らしい心を発揮して欲しい。スポーツは、勝ち負けだけがすべてではない。手っ取り早くそう考えるだけのような連中が、最近いろいろ問題になっている日本の上意下達の不条理なスポーツ界を作ってきたのだとも思いつづけてきた。
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ザックジャパン(87) 本日ブラジル戦、本田の改心に期待  文科系

2013年06月15日 10時53分59秒 | スポーツ
 本日ブラジル戦だ。去年9月のヨーロッパ遠征・ブラジル戦では、マイナス思考の日本人はやられたとだけを考えるが、僕はむしろその前のフランス戦の方を注視した。フランス戦では立派に守備が機能し続けて勝利したのだ。そして、ブラジル戦は賢い人ならこう観たに違いないのである。ブジル相手にリスペクトを欠くほど大胆に攻める闘いを日本が演じたわけだが、あれはザックに何か実験的な考えあってのことだろうと。元鹿島のジョルジーニョや同じくオリベイラがそう語っていたのを読んだ覚えがある。もっともジョルジは「日本代表のゲームはすべてみている」と言いつつ、「ちょっと謙虚さを欠いていた」と評したのだが。

 さて、昨日の練習で本田がしきりにこんなことをやっていると読んだ。トップ下でタメを作らず、球離れ良くはたく練習。そう、これが正解。世界強豪の最先端の中央突破は今、タメなど作らない。ボールキープなどしていたらむしろ相手陣形を整えさせてしまう。特に、ショートカウンター気味の時にはそうだ。こんな時の香川や岡崎などは、本田にボールが入ったらすぐに走り出しているはずなのであって、キープなどむしろ害あって益なし。何か利己的意図があるのではないかとさえ言える。それでも本田はキープしようとする時があるから困る。ブラジルのDFはそんな時の本田を見逃すはずがないのだ。ドルトムント流をやる香川などとは特に合わないこと甚だしい時があるというものだ。

【世界のサッカーのスタンダードは中央突破の方向に進んでいるため、中央でタメを作るのではなく、そこを細かいパスやドリブルで突破していくサッカーが主流となっている】(「サッカー批評59号」17頁 論者は清水英斗)
 このやり方を切り開いたのはバルサだが、ドルトムントがこれをさらに進化させた。ゲーゲンプレスと呼ばれるもの凄く速いカウンター守備・敵ボール奪取からの攻撃がそれであるが、このショートカウンターは今の世界で最も鋭いものだ。

 味方の人数がいくらかでもある時には、本田はすべて球離れ良く叩くべし。走り出している香川や岡崎なら、一人でも何とかする時があるのだから。それが見てみたい。また、前のブラジル戦に出ていなかった前田と岡崎には特に期待したい。前田は深さを作ることを、岡崎にはダイアゴナルラン(斜め抜けだし)を。内田と長友がそれぞれ対面の相手を押し込む姿も、是非見てみたいものだ。とにかく、攻めに出る時は敵に時間を与えないで攻める。前半を無失点で抑えれば、焦るのは相手。そこにショートカウンターの好機がさらに多く生まれるはずだ。去年9月のブラジル戦が「撒き餌」であったと、結果としてでも良いから示して欲しい。事実あのゲームは実験をしたのだけれど。

 現在のブラジルは、世界22位。個人能力が世界有数な割に、組織としては欠陥があるということだろうし、恐れる必要は全くない。それぞれ世界15位ほどの時のパラグァイやフランス、それ以上のアルゼンチンにも勝ったことがあるザックジャパンなのだ。
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左翼のクソども       らくせき

2013年06月15日 09時30分22秒 | Weblog
復興庁の水野参事官が原発事故の支援グループを
ツイッターで「左翼のクソども」と言っていたとのこと。

これが水野さんのホンネだと思います。
このブログでも「左翼」という言い方が流通しています。

相手を左翼と呼ぶことは、自分は右翼と言っていることになるんでしょうね。
水野さんは、自分は右翼と思っているのでしょうか?
時々、左翼というレッテルを貼ることがある名無しさん。
どうなんでしょうね?





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新聞の片隅に載ったニュースから(93)    大西五郎

2013年06月14日 09時02分42秒 | Weblog
維新・中津川氏辞退を正式表明「落選なら破産の恐れ」(2013.6.12 朝日新聞)

 日本維新の会の参院選比例区で公認内定していた中津川博郷前衆議院議員(64)が11日、都内
で開いた政治資金パーティーで、立候補を辞退する意向を表明した。維新が内定した参院選公認の辞退、取り消しは5人目。中津川氏は朝日新聞の取材に「維新への支持が下がり、落選して供託金が没収されたら破算する」と説明した。参院選比例区の供託金は600万円で、維新は候補者に自己負担させている。

□□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□□

 中津川氏は東京・江戸川区議を経て新進党の結成に参加し、1996年の衆議院議員選挙に地元の東京16区から出馬しようとしました。しかし党が他の候補を公認すると決めため、隣の千葉5区(市川市=一部は6区と浦安市)から立候補して落選。その後民主党に入党。2000年の衆院選で東京16区(江戸川区の大部分)から立候補しました。選挙区では落選しましたが重複立候補した比例東京ブロックで当選。以後3期民主党の衆院議員を務めました。昨年末の選挙では、民主党を離党して維新の会から立候補しましたが落選。今度の参院選挙には維新の会の比例候補となることが内定していました。
 朝日新聞の記事には「維新が内定した参院選公認の辞退、取り消しは5人目」とありますが、
維新の会ではこの他千葉選挙区で公認となった我孫子市議が準備不足を理由に辞退し、代わりに
新人で医師の中田敏博氏を候補にきめましたが、橋下徹氏の慰安婦問題発言から参院選での維新の会とみんなの党との選挙協力が解消したことを理由に候補者を辞退しました。当選が危ぶまれる事態になったためといわれています。維新の会は中田氏を除名しました。
 また、比例代表候補に決まっていた松本和己氏と松本鉄平氏も候補者を辞退しました。松本和己氏は2006年の衆院選に千葉7区(松戸市の一部、野田市、流山市)で当選したいわゆる小泉トルドレンの1人ですが、選挙中の出納責任者の選挙違反有罪が決まって辞任しました。自民党を離党し、昨年末の衆院選に維新の会から東京2区(中央区、文京区、台東区)で立候補しましたが落選。今度は参院選に立候補しようとしました。松本和己氏は「橋下代表の慰安婦発言は許せない」を辞退の理由としています。松本鉄平氏は年末の衆院選に東京23区(町田市、多摩市)に立候補して落選しました。
 候補者を辞退する理由はさまざまですが、橋下代表の慰安婦発言で維新の会の支持率が下がり、当選が難しくなったというのが本当のところでしょう。中津川氏のコメントがそのことを正直に述べています。それと多くの辞退者に共通しているのは、以前所属していた政党から維新の会に移ったことです。「新聞の片隅に載ったニュースから」№89で、橋下氏が「維新の会が有権者からそっぽを向かれ、このままなら年内に維新の会が消滅することもあり得る」と述べ、要因として「組織が大きくなり、国会議員も入って全国各地で公認候補を出すことになった途端に、選挙で議席を得ることが目的という『選挙屋』になっている」と分析したという中日新聞の記事を紹介しましたが、橋下氏のこの分析が的を射ているのでしょうね。

                                       大西 五郎
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ザックジャパン(86) 本田、香川を巡る議論の盲点  文科系

2013年06月14日 01時58分28秒 | スポーツ
 標記のことを熟考し、合わせてそこから、間もなく現れる新ザックジャパンについて、僕の夢想を記してみたい。

 本田、香川の(トップ下)起用法をめぐる日本の議論には、欠落している視点があると僕は思い続けてきた。「今の日本では、本田がいないとボールが納まらない」と語る議論である。こういう論者に僕はこんな質問をしてみたい。じゃ、なぜドルトムントは香川をトップ下としてあれだけ使えたのか。今では世界第2位クラブと言っても良いはずのこのチームの監督、ユルゲン・クロップもつい先日もこう語っていたではないか。
『香川は、トップ下がベスト。それが、マンUではトップ下で20分とかなんて、涙が出てくるよ』
 こう語るクロップなら、日本代表チームの現状についても同じことを言うはずだ。つまり、香川はトップ下で使わなければ、実にもったいないと。またマンUのファーガソン監督も香川のトップ下にあれだけ拘ってきたのは何故か。そして、その起用が上手くいかなかったゲームでは、「香川ではなく、彼を使えない回りが悪い」と言い続けてきたのは何故か。このファギーも代表トップ下香川をこう評すること確実と思われる。
「香川ではなく、彼を使えない回りの代表が悪い」
 結論を言うと、この二人の名監督は世界最先端の中央突破法を開拓しつつあるのである。タメを作るのではなく細かいパスやドリブルでそこを突破していくやり方である。これを切り開いたのはバルサ、次いでドルトムントとバイエルンがこれに続いてきた。ドイツとイングランドの強いチームいくつかではすぐに、この中央突破がスタンダードになっていくはずだ。

 さて、浪人中にバルサまで出かけていって学んだこともあり、賢くって細心のザックは、この議論や動向は先刻ご承知。これから新たな(世界仕様の)チーム作りに着手する時に、クロップやファギーがこれだけ評価する香川ら日本選手の特徴をこそ生かして、この道を歩むに違いないと僕は確信している。ザックは、予選突破の後にコンフェデレーションカップが終わったら、メンバー刷新を図ると語ったのだが、さて、こういう構想からどんなチームが出来るのか。それを決定するものが、コンフェデのブラジル、イタリア、メキシコに何が通用して、何が通用しないかという「実験」結果資料であるだろう。
 さてしかし、現代表にも世界仕様を考える財産は存在する。去年9月の遠征、フランス、ブラジル戦だ。マイナス思考の日本人は、あのブラジル戦だけを考えるが、僕はむしろフランス戦の方を見つめてみたい(ちなみに、このフランスは数日後にワールドカップ予選をスペインと戦って引き分けている)。フランス戦では立派に守備が機能したのだし、ブラジル戦は賢い人ならこう観たに違いないからだ。ブラジル相手にはリスペクトを欠くほど大胆な闘いを演じたわけだが、あれはザックに何かの考えがあってのことだろうと。元鹿島のジョルジーニョや同じくオリベイラがそう語っていたのを読んだ覚えがある。彼らは相談したわけでもないのに失点について同じ講評をしていた。大きい意味を持った失点ではなく、言わば攻め過ぎとディテールとでの失点であると。
 さてこの二人、これも示し合わせたわけでもないだろうにさらに面白いことを語っている。4-2-3-1が良いと言った上で、ワントップはこの遠征では故障・不在であった前田であると。オリベイラはこう語った。
『ボールがしっかり収まり、決定力も備えたCFがいれば、私は4-2-3-1がいいと思う。私のCFのファーストチョイスは前田だ』(「サッカー批評 第59号」44頁)
 そして、ジョルジーニョが当日のワントップ(ゼロトップ)本田と日本のトップ下とに関わっては、こんな面白いことも語ってみせる。
『最前線に入った本田圭佑は何本かシュートを放っていたが、本来、前線でタメをつくるタイプの選手ではない。香川真司と二人でスピードを活かして前を向いて飛び出していく・・・そういったいつものイメージで戦ったほうがセレソンにとっても脅威だっただろう』(ナンバー815 11月8日号 30頁)
 このジョルジーニョの言葉は当然、先述の「タメでなく、速く細かい連係での中央突破」という新潮流をも意識しているはずだ。

 アジアでは日本は最大限にリスペクトされる。そのトップ下には1.5人ほどのマークが常にある。対して、世界の基本は「1対1」だ。この「1対1基本」に対する日本のメリットこそ、スピードであり、その持続力である。具体的に言えば「世界最高速で走りながらの、トラップ・パス技術」と言える。これこそ香川最大の特徴であり、乾や清武がドイツチームで柱になり得ている日本的長所なのだと観る。逆に、日本の点取り屋・岡崎にドイツで得点がないのは、彼がフリーになっているのをドイツでは見逃すからだと、憲剛などは笑っているほどだ。すると次に、以上のように前線を活かす後ろからのパスが何よりも必要になる。止まった足元へのパスなどでは、ボールキープもままならないだろう。狭いスペースを最高速で走っているその足先への、良いトラップ一発でゴールに流し込めるようなパス。ちょうど、オカちゃんがピンポイントでダイビングヘッドを狙い得るような、そういったパスである。そんなパス交換でまた、敵陣を突破し、崩していく。こういう号砲として、初めに中盤からこれが最も上手く出せるのは憲剛、次いでかなり落ちて長谷部だと観てきた。

 最後に、以上の結論としての新構想である。ザックの今までの重要コンセプトは当然の前提となる。すなわち、①ワントップは深さをつくり、敵DFラインを下げる役割も。ウイングはまず左右に張り出して、敵を横に広げる役割も。②こうして敵を縦横に広げた所へ、サイドからと、上記の「中央突破」とを図る。サイドチェンジも使って、右から攻めたら左で、左から攻めたら右で決めるというように。その際、岡崎のダイアゴナルラン(斜め走り)飛び出しは極めて貴重なものだ。③ドルトムントのゲーゲンプレスではないが、高いコンパクト陣形で敵を左右に追い込んだボール奪取が第一の守備作戦である。ダッシュを繰り返し、敵ボールを集団奪取できる選手がレギュラーの第一条件ということだ。高い位置でボールが奪えれば、①を前提とした②の「(ボール収めなし)集団中央突破」も極めてやりやすいというものである。
 そんなわけでメンバーはこう。①~③のようなコンセプトを語らないで選手推薦をする評論家の声などには、耳を傾けるべきではない。そんなのはフットボールの場合所詮個人能力着眼の思いつきに過ぎぬはずだ。トップは前田。香川のトップ下に、両脇は清武と岡崎と乾から二人。守備向上次第だが、先発は岡崎から乾に代わるかも知れない。なんせ今の乾は、ブンデス随一攻守のダッシュをくり返せる選手になりおおせたのだから。また、先述の「中央突破」には、岡崎とはまた違った正攻法の味が出せる人材と見た。
 さて、ボランチが非常に難しい所だが本田と遠藤というのが僕のチョイス。読みを活かしたポジション取りが第一の基準、次いで戦術眼とパス力を買った。本田の強さや機を見た飛び出し・得点力もここでこそ活かしたいとも。ディフェンスは今の4人でも良いが、吉田のスピード不足が気になる。高橋に取って代わる力を付けて欲しい。強さもスピードもあるのだから。
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ヘッジ・ファンドがターゲットにした円    らくせき

2013年06月13日 10時03分14秒 | Weblog
アベノリスクで乱高下する株価。
ヘッジ・ファンドは、かなり前から、円をターゲットにして大儲けようとしている。
今回のアベノリスクを絶好のチャンスに投資、もう巨額の利益をあげたという。
ファンドは投資というけれど、これって、ただの相場師じゃない?

株の乱高下は、期待の変化というファンド。
実体経済を反映している堅調な動きと言う日銀総裁。

どっちの言うことが正しいか?
まもなく判明するでしょうが、怖い結末が待っていそう。
国債の価値の暴落という結末はゴメンにして欲しい。


プロ野球のボールの問題。
なぜ、公表しなかったのか?
分からない。
どなたか教えて下さい。

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ザックジャパン(85) 何度も書くけど、「香川の原点」  文科系

2013年06月12日 01時40分16秒 | スポーツ
 ここに何度か書いてきたが、香川真司の原点を今一度振り返っておきたい。代表の得点法の弱点「中央突破得点」に関わるものだから重要なことなのだ。南ア大会後の2010年9月、代表新監督としてザックを発表後、監督就任の直前に行われたパラグァイ戦の眼の覚めるような一場面である。当時世界15位で、南ア大会ベスト8に向かってどうしても得点できぬままにPK戦敗退の憂き目を見た相手だ。常日ごろブラジル、アルゼンチンと戦っており、守備に大きな自信を持ったチームだった。以下は、この相手のゴール前方守備4~5人ほどをたった2人の日本人で崩して見せた得点光景である。2010年9月17日の拙エントリーから転載させていただく。

【  次に、新生代表パラグァイ戦から、守備の要・細貝萌に次いで、新エースと呼ぶに相応しい香川真司の点取りをここでこう、評させていただいた。
『 次いで目に付いたのが、香川だ。同じMFの本田より、現時点で既に良いと思う。日本人が弱いシュート力と人並み外れた技術的スピードとの優秀さは既に同格で、違いはここ。本田の強みが体全体の強さであるのに対して香川には絶対的スピードがあり、このスピードに乗ったシュート技術なども日本人離れしているのではないか。タイプとしてはブラジルのカカーかな?』(サッカー代表、パラグァイ戦雑感 9月06日)

 さて、これと同じ香川への評価を、パラグァイ戦得点をアシストした中村憲剛が、スポーツグラッフィック・ナンバー最新号でこう語っている。ちなみにあの得点場面を再現描写しておくと、こんな感じだったろう。
 敵ゴールに向かってやや左30メートルほどにいた香川が、その右横のゴール正面25メートルほどにいた憲剛にボールを預ける。と同時に、するすると右斜方向のゴール正面へと走り込んでいく。初めはゆっくりと、そしていきなり全速力で、ゴール正面のDF数人の中へ走り込んでいく勢い、感じだった。そこへ憲剛のスルーパス。3~4人の敵DFの間を縫うような速く鋭い、長めの縦パス・アシストである。香川はスピードを落とさずにこれを、ワンタッチコントロールから右足シュート。
 憲剛の「表現」を聴こう。
『ああいうのは、センスだよね。実は真司が初めて代表に来たときから、2人で今回のようなプレーをしていたんだ。走っているあいつの足元にパスを出すっていうね。真司の特徴は、動きながらボールをコントロールできること』
『日本代表もパラグァイ戦のようなプレーができれば、もっと楽しくなるんじゃないかなと思う。あれだけ人が密集していても、2人で崩せちゃうんだから』
「あれだけ人が密集していても、2人で崩せちゃう」、憲剛は簡単に語っている。が、相手は世界15位。ブラジル、アルゼンチンの点取り屋を日頃の相手にしてきたDF陣である。上記の得点に二つの超難度技術が必須であったのは明白。一つは憲剛が述べているように「動きながらボールをコントロールできる」選手だが、その直ぐ後で憲剛は「まだ日本には(香川以外は)ほとんどいない」とも語っている。そしてこの必須要素の今一つは、上の表現で言えば、これ。「3~4人の敵DFの間を縫うような速く鋭い、長めの縦パス」。敵ゴール前にこのようなスルーパスを進められる選手は、憲剛の他には長谷部しか僕には名前が挙げられない。2人ともいないときの代表が「敵ゴール40メートルほどに迫ると、横パスばっか」となるのは、そういうことだと理解してきた。

 こうして、結論。これはナンバー同号同記事の冒頭の表現であって、憲剛・香川によるこの得点への評価として、僕も大賛成。木崎伸也の文なのであるが、分析力、表現力も含めて、優れたスポーツ記者だと思う。
『一瞬のプレーに、日本サッカーが目指すべき方向性が凝縮されていた。』】

 以上述べてきた香川のこの能力は、今ではさらに磨かれている。彼がそこでチームとともに世界に羽ばたいていったドイツ・ドルトムントは、香川のこの能力にこそ目を付け、さらに磨きをかけ、彼をエースとして活用したのだから。2010年のころよりもスペースは遙かに狭くなったが、彼に相応しいパサーがいれば2~3人でも中央突破が出来るのだと思う。例えば、高速下でワンツーや「第3の動き」やを多用するようなやり方で。マンUでも、香川に向けてこの役割を果たせるのはまだウェイン・ルーニーとファン・ペルシーしかいないのだけれど。
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「よたよたランナーの手記」(6) 息子、その彼女と走る  文科系

2013年06月11日 15時38分43秒 | 文芸作品
 息子とその彼女もジムランニングマシン走行に参加し始めたと、前回に述べた。この参加が、毎週月曜日18時から、ここ3週間続いている。芸が身を助けたというか、文化は人を結ぶというか、とにかく幸せな気分だ。混み合う公立のマシンで30分という時間制限があるのだが、その30分で彼女は3.2キロ、息子は3.1キロほどまで行くようになった。ウォームアップ歩行の時間を含んでのことである。息子の言う所では、1回目の翌日は腿がかなり痛かったのに、2回目は痛さが減ったと言う。元々軽い走りをする彼女の方は、もっと有望だろう。こんな風に頑張り始めた彼らを見物していると、僕自身の頬などもどんどん緩んでくる。それほどに、スポーツに愛着があるということだと、自分でも分かるのだ。そう思うと、もっとまたまた幸せな気分になってくる。こんなことをしているのは、自分で自分をどんどん乗せているということでもあるのだろう。好きな事って、だれでもこういう事をくり返しているのではないか。

 最初の2回は彼らが続くようにとのアドバイスなどで自分の方はセーブしていたが、ここ3週の僕も密かに頑張ってきたのだ。力を貯める時の練習は最高持続速度の7割以下でやると効果が大きいのだが、そういう練習だけをこの1ヶ月ほどはやってきた。口には出さなかったが、まー励みが出来たということだ。そして昨日は、その成果を1ヶ月ぶりほどの速度、強度で試してみた。30分で4.25キロまで行った。10年の心臓カテーテル手術の後、昨9月に2年半ぶりほどで走り始めて以来、30分走行最長距離になったのである。ウオームアップ歩行も入れた平均時速換算で、1ヶ月前ほどの8.3キロ時から8.5キロ時になったということだ。彼らには黙っていたのだが、1人密かに喜んでいた。なんせ、最高時速9.5キロでも心拍が思ったほど上がらずに続けられて、10キロ時で走れる方向が見えてきたということだ。手術の後には思っても見なかった幸せである。ランナー断念をなんともやりきれぬ気分で受け入れざるを得なかったこの身だったのだから。
 こんな嬉しさが励みになったのか、今日はロードレーサーを40キロほど飛ばしてきた。そしたら、左シューズが壊れてしまった。15年ほど前に奮発したこのレーサーの専用シューズを履きつぶす日が来るなんて、これもまた思ってもみなかった喜びである。
 術後3年残っていた8割の走力
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 自民党流改憲の中核部分  文科系

2013年06月10日 17時22分39秒 | 国内政治・経済・社会問題
中日新聞がこの5日水曜日からこういう連載をやっている。『検証 自民党改憲草案 その先に見えるもの』。第一回目から以降、毎回テーマを設けて「その先に見えるもの」を論じているので、これまで5回のそのテーマをまず上げておきたい。「国防軍が海外展開」、「個人より国家優先」、「家族助け合い義務化」、「地方より中央に権力」、「国旗国歌に尊重義務」である。
 さて、この内容について僕なりにここで語ってきたことを先に述べておく。憲法そのもの自身の性格に関わる最も大きな改変方向としてこの5回全体にある一連の流れが存在するということだ。現行の国民が国家を縛るものとしての憲法というその基本性格を、国家が国民を「善導」するものに替えようとしている。

 第3回目の「家族助け合いの義務化」の中に、こんな解説があった。
『国民の憲法尊重擁護義務も定めている。憲法は本来、国民の自由と権利を保障するために権力を律する立憲主義のルールで、国民を縛る規範ではない』
 ここで言う『(主権者国民が)権力を律する立憲主義のルール』から『(主権者である)国民を(国家が)縛る規範』へというこの性格が、自民党流改憲の根幹と読めるのである。主人公である国民が国を律する基準、方向が憲法か、国が国民をいわば善導するようなものとしての基準、方向が憲法なのか、これは大変な違い、転換ではないか。まさにこういう指摘を意識しているからこそ、安倍首相は国会でこう答弁したらしい。これも、連載3回目にあった記述だ。
『「憲法は権力者を縛る側面もあるが、自由、民主主義、基本的な人権が定着した今日、国の理想や形を示すものでもある」。安倍晋三首相の国会答弁からも、憲法を国家の目指す姿を示し、それに向けた国民の義務を明記するものに転換しようとする姿勢が見える』

 「国の理想や形」というが、その内容は第一に主権者である国民が判断するものだろう。ところが、同じく第3回目で解説されていることだが、こんなことも出てくるのだ。
『現行憲法は勤労、納税、子どもに教育を受けさせるという三つの義務を国民に課しているが、伊藤真弁護士によると、自民党案にはさらに十の義務規定が追加されているという』
「国の理想や形を示す」と国が言い、そこで従来にはなかった多くの「義務」を新たに憲法に盛り込もうとし、そこから冒頭に見たこんなことも出てくるのだと見ることが出来る。「家族助け合い義務化」、「地方より中央に権力」、「国旗国歌に尊重義務」。
 例えば「個人より国家優先」もこんなふうになる。国民の権利追求や表現の自由やに関わって新たに「公益および公の秩序(に反しない限り)」という文言が加えられることになっている。従来「公共の福祉に反しない限り」とだけあったものを、このように書き直すというのである。「公益」「公の秩序」とは、国家裁量の余地を多く生み出すものである。それでもって、国民への制約を増やすという宣言と言える。

 さて、「権力を国民が縛る憲法」から「権力が国民を善導する憲法」へという改変は、同じ改憲でも他の事項とは性格が全く異なる。それを他のこととごちゃごちゃにして変えていくというのはおかしいと思う。この1点は、他と切り離して特別に主権者自身が十分に論議すべきことだと言いたい。代議士、国家も主権者に十分に説明、討議しつつなされるべき事柄だと。そうでなければまるで、中国も含めて従来存在下悪い意味での社会主義的全体主義国家のようなものではないかと、そう言いたい。
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ヘイト・スピーチへの反応     らくせき

2013年06月09日 08時38分14秒 | Weblog
中日新聞の特報でヘイト・スピーチを取上げていました。
「よい韓国人も悪い韓国人も日本を出て行け」といっているとか。
どこの国の人であろうとも、言っていいことと悪いことがあり
寅さんのセリフで言えば「それを言っちゃあオシマイよ」です。

韓国にいる日本人が同じことを言われたら?
そんな想像力もないのかしら?

少し気になるのは、この問題に関してマスコミの腰がひけていること。
ガンを大きくしてしまって手遅れにならなければ良いが・・・
ここのところの日本は、どんどんガンに対する抵抗力が失われていく老人みたい。
戦後民主主義が与えられたモノだった証明になるのは困るけれども。

ナチだって初めから大きかったわけではないのでは・・・





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ザックジャパン(84) 代表レギュラーになるかも、乾貴士  文科系

2013年06月08日 21時45分57秒 | スポーツ
 乾貴士が、現状の世界クラブランクや本年度実績などで香川、内田、本田の次ほどの選手と、俄然ランクアップしてきた。その原因は守備をするようになったかららしいが、もともと攻撃型選手であるだけに、その攻撃実績も凄い。最新号のナンバーがとても良くって、特にまた乾の記事が秀逸でそこからの要約のようなものだが、以下をお読み願いたい。このライターはとても優れていると見たのだが、ミムラユウスケという人物である。彼の乾紹介が説得力があるのだ。それによると、実に傑出した実績が示されていると言える。

 ドイツ移籍の去年は2部のボーフムに入った。本年度また、1部に上がったばかりのフランクフルトに助っ人として呼ばれた。それが、チームは大躍進。1部6位になって、ELリーグ戦の参加資格まで勝ち取ってしまったのだ。中でも、乾の活躍は目を見張るものがあって、チーム3位の6ゴール、同じく2位の8アシストなのである。こんな攻撃実績を残しながら、もっと凄いのが守備なのだ。各選手の短距離ダッシュを表すスプリント数という数字がドイツでは数えられているのだが、彼のこの数字がリーグ単独トップなのである。いかに攻守のダッシュに励んできたかが分かる。彼がドイツ一走れる選手だなどとは、僕は全く知らなかった。こんなことも評価の対象になったのだろうが、この乾は出場停止の1試合を除いた全32ゲームに先発出場と、海外日本人選手最高の出場実績を残している。こういう彼だからこそ、次の感嘆の言葉が僕には実に面白かった。今年度チャンピオンズリーグ準決勝、バイエルン・バルサ戦の感想だ。
『一番驚いたのはロッベンとリベリーの、あの守備っスよ。あれだけ守備を頑張るアイツらの姿、見たことないもん』

 そう、彼自身の守備についてもこう語っている。
『うーん、ここまで守備をしたことは過去にないんじゃないですか』
彼は元々、ドリブル突破など攻撃にリスクを冒す選手だし、それに守備が加わったらほとんど無敵というものであって、非常にザック好みの選手と言える。清武も良い選手だが、この乾は来年のブラジル大会までに岡崎をさえ抜くかも知れないと思えてきた。今年の以上のようなドイツ実績だけを取れば、チームと個人両方の成績で見て、彼らよりも完全に上なのである。今期の清武も、セットプレーを任されて最大得点源になるなどで、チームの大黒柱になったのだが、チーム成績というインパクトが乾よりは全く落ちる。頼もしい選手が現れたものだ。
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ザックジャパン(83)宇佐美貴史と宮市亮 文科系

2013年06月04日 12時00分28秒 | スポーツ
 宇佐美貴史と宮市亮がぱっとしない。宇佐美はついにドイツには相応しい契約相手がなく、ガンバに帰ってきた。こーいう選手を代表レギュラーのような感じで押し出していた日本のスポーツマスコミは重大な反省が必要だろう。代表FWレギュラー候補と言えば、馬鹿のひとつ覚えのように「森本、森本」といっていた時代もあった。僕にいわせればドリブルとかスピードとか、純粋な個人的能力しか見ていないのである。現代サッカーに合わないこんな見方をしてきて、サッカーマスコミも少しは反省したらどうか。サッカー少年達の目を狂わせるという罪を犯してきたと、公憤として言いたい。
 個人的能力を取れば、5年前までの岡崎慎司は今のこの二人には及びも付かぬ鈍才。それが、得意なダイビングヘッドにただプラスして走り出しを磨いただけで、あそこまでの選手になった。対して、この2人は考え違いをしていたとしか僕には思えない。

 FWにはいろんなタイプがあるが、スペースがない現代サッカーでは次の2種類しか通用しないはずだ。シュート技術はもちろんだがプラスして滅多に生まれぬような筋肉の強さを備えた怪物と、守備もしっかりやって組織スピードで得点するタイプとだ。前者はますます少なくなっており、イブラヒモビッチ、クリロナ、リベリーで、日本人には先ず無理なやり方だと思う。このリベリーやメッシ、ロッベンは既に、後者に入るのではないか。
 これらと比較して、宇佐美は守備が弱いと前から言われていた。ロッベン、リベリーでさえシャカリキに守備をするようになったバイエルンで、レギュラーがつかめるはずがなかったと言える。宮市については、こんな証言がある。
『あれだけのスピードがあったら、裏に抜けるとか、スピードに乗りながらもらうとかをやったらすぐ得点できるのに、やらないんだよねー。足元でもらうだけ』
 語り手は、中村憲剛。高速縦パスで得点させる彼の言葉だから、現代サッカーについて大きな教えを含んでいるはずだ。現に代表になったばかりのころの香川は、ここでも何回も書いてきたように(10年ワールドカップ直後のパラグァイ戦など)、憲剛に育てられたという側面も大きいと見てきた。その憲剛がマスコミに語った言葉なのだが、日本のためにと敢えて言ったのだろう。宮市にこの老婆心が届くかどうか? 宮市は宮市で、ベンゲルあたりがただこう言ったのかも知れない。「若いのだから、先ず長所を伸ばせ」。対して、最近のベンゲルは選手育成に時間をかけすぎていると、僕は思う。香川や本田はもっと早く化けた。自己育成方針が、バルサ出現以来激変しつつある現代サッカーに合わなければ、必要な時までに化けられないままなのだと思う。ちなみに、ドリブルだけいくら速くてかつ得意でも、視野が狭い選手は使えない時代になっている。また、視野の広さはそんなに簡単に身につくものでもないと思う。マンUのバレンシアやナニが新たなパスサッカーに未だになじめないのは、そう解釈できるだろう。加えて、守備ができぬ選手となったら、世界では通用するはずもない。

 ドルトムントの選手給料総額はバイエルンの多分3分の1以下だろう。それで、対等以上の成績を上げている。チーム戦略、選手育成法がいかに優れているかということだ。だから、こう言えるのだと思う。バルサを進化させたドルトムントのようなこういう(選手育成型)チームでなければ勝てない時代になった、と。①全員で敵ボールをすぐに奪い返す前陣組織プレス。②高速集団でパス交換しながらゴールになだれ込むような得点法。ちなみに、宇佐美や宮市はこの二つとも弱いと見てきた。
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ザックジャパン(82) 岡崎と酒井の価値が分からぬ監督 文科系

2013年06月03日 10時17分01秒 | スポーツ
 一昨日のドイツカップ決勝戦を観た。一方は、世界チャンピオンチーム・バイエルン。他方は岡と酒井がいるシュトゥットガルト。2人が出る後半の60分過ぎまではシュトゥットの0対3。ところが、まず岡が入ったとたんに、情勢が一変する。
 前から敵ボールを追いかけまくる岡に、バイエルンのボールが乱れ始める。続いて酒井が入った4分後に得点、1対3だ。左サイドライン中盤からの酒井のクロスは明らかにゴール右端へ走り込んだ岡を狙っていた。が、意外にボールが伸びて、岡の外にいたハルニクのヘッド得点になったのである。前にいた岡が敵を引きつけていたから、ハルニクはどフリーだったという、まー酒井と岡のアシスト得点というところ。次いで10分後80分ごろの2得点目は、これはもう岡のアシストと言って良い。味方右コーナーキックのこぼれ球を岡がやや遠目から倒れ込みながらの猛烈なシュート。これが左ゴールポストに跳ね返された所を、ハルニクがシュート。キーパーが跳ね返したのをもう一度ハルニクがシュートして、決めた。この後ほかにも、岡のシュートがラームの腕に当たったハンドなどもあり、PKになっていれば同点という場面でもあったが、審判が見逃してしまった。それにしても、バイエルンを相手の0対3から、岡と酒井が入った15分ほどで2対3! 監督は2人の総合的実力を見直すべきである。強豪チーム相手になるほど、彼らの地味な日本人的貢献力が大きくなるからである。
 ラッパディア監督は選手を観る目がないと思っていたが、今さらながら驚いた。酒井への評価は高いようだが完全レギュラーにはなってはいないし、岡に至ってはその守備力・敵ボール奪取力、総合的アシスト力を見ているのかと言いたい。バイエルンのような強いチームとやる時には特に、攻守両面で頑張る2人は不可欠のはずなのだ。なんせ、相手のエース、ロッベンとリベリーもいまはもう、目一杯守備をするのだから。こういう強豪相手には、岡と酒井の2人そろった左サイド・ボール奪取力は貴重なものだし。岡の飛び出しと酒井のクロスは強豪相手にも得点力を発揮できるはずなのである。何せ憲剛とか長谷部など日本のスルーパスの名手達がこう言っているのだ。岡がドイツであれだけ点が取れないというのは、岡(の動きだし)を他の選手たちが見ていないからだと。ラッパディア監督のそういう指導も悪いのだろう。ドイツが弱い攻撃的中盤として清武あたりを取ってトップ下にでも入れれば、守備にも良く、岡を中心に見違えるように得点力が増えるチームにもなるはずだ。残念である。
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 ザックジャパン(81) 代表史上初の激論!  文科系

2013年06月02日 11時49分29秒 | スポーツ
 昨日のザックジャパン合宿で非常に珍しいことが起こった。ミーティングが1時間以上も長引いたのだが、討論が始まったからだ。それもなかなかの激論だったことがはっきりしている。結果として練習時間を1時間以上も縮めることになった激論内容を、読めるだけのものを読んだなかから推察してみた。もっとも、内田篤人がそう言っていたのだが「内容は、言えないですね!」と、きちんと報告出来ることは何も外に出ていない。先ず、はっきりしていることから始めたい。
・最初に、ザックがブルガリア戦のことで大雷を落とした事ははっきりしている。
・それに対して、選手から同調の声が上がったようだ。長友、川島辺りがゲーム後に覇気のなさを吐き捨てていたから、そんな声なのだろうと推察できる。
・激論になったのは、一つには3-4-3をめぐってのようだ。ザックの「規則に縛られず、行く所はいけ」のことだろう。長友もそう語っていたのだから。
・結論としてザックのこの言葉があるが、日本代表ではかってないような非常に珍しいものと言える。「ピッチでやるのは君たちだ」。
・ザックのこの言葉にプラスして、長谷部の言葉もある。「監督も選手も最後は同じ方向を向けた」

 ここからは以上の事実と、誕生から今までのこのチームの経過についての僕の知識などとから、何が起こったのかを推察することになる。監督と選手に対立があったことは明らかである。それも3-4-3のやり方について。ただ、ザック流3-4-3のやり方は、いつもの4-2-3-1のやり方にも関わってくるからこそ、3-4-3だけの話としては済まないのである。すると、こんな3点ほどが浮かび上がってくる。
①最終ラインが下がりすぎと監督は言うが、そんなに上げられない時もあると分かって欲しい。②サイドの攻撃手は横に張っておれと監督が命じるから、なかなか中へ入れない。③よって、必要な時に敵ゴール前の選手が少なすぎて、多く作れたシュートに余裕が生まれない。

 討論の着地点は、こんな所だろう。①については、「あまりに下がりすぎず、なるべく上げるという程度で、いつでも上げるというように無理はしない」という形で、選手の声が少々通った。②と③については、「もっと大胆に、中や前へ詰める時は皆で詰める」となったのだと思う。この点は、もっともっと皆でリスクを冒すという意志一致が出来たはずだ。ただ、ブルガリア戦でかなり指示無視をしていた乾は、今度は使われないのではないか。ドイツ杯決勝戦で不在中の岡も帰ってくることだし(なおこの決勝戦は、バイエルン3:2の勝利で、優勝した)。ただ、それでも乾を使ったら、ザックが選手の自主性を本当に重んじる「太っ腹」を示したことになり、それはそれで非常に興味深いことだ。

 何はともあれ、この討論は日本代表史で画期的なものだ。選手が監督の叱責に対して一種抗議をしたのだし、それが一定反映された結末になるほど選手が主張を貫いたと思われるからである。選手達が監督に従順という日本的習慣から史上初めて脱したという程度にまで、その戦術眼に自信を持ち始めたということだろう。これはこれで、画期的なことで、めでたいめでたい。
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若者の失業率  文科系

2013年06月01日 19時57分04秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 昨日こんなコメントを書いた。
『恐慌または大不況って? (文科系) 2013-05-31 20:42:24
 表題のことは、株価第一で観るべきではない。世界的に失業者が多かったら大不況だろう。一国の株が上がっても、そこの大金融業がギリシャやスペインとかの国で若者の内何割かの失業者を作ったからだということも成り立つ時代なのである。そして、世界レベルで観て若者に失業者が多いならば近く世界の景気が良くなる見通しなど無いという、そういう意味でもそんな株価など何の意味もないだろう。世界的に失業者がどんどん増えていけば大不況が恐慌になったということでもあるのだろう。
 かくして、景気がよいと言われる国、時も、必ずしも職が増えるということにはならないのだ。それに、世界は勿論、日本の失業率は多分細工が入っている。低く見せていることは確実だと思う。失業率算出法について詳しい方に教えを請いたい。』

 昨日こんなことを書いたばかりの今日、中日新聞朝刊に関連記事があった。6面上段に大きく「若者の失業率 EU緊急課題 首脳会議で議論へ」「4人に1人職なし」。問題のギリシャなどは25才未満で失業率62.5%で、全年齢では27%。他国のことと言え、僕の良心が痛む。このギリシャ失業率はゴールドマン・サックスに国家が騙された事によってもたらされたという側面もとても大きいとは、有名な話である。ギリシャのEU加盟時に国家累積赤字を粉飾するやり方へとゴールドマンが導いて(もちろん自社のデリバティブを大量に買わせたのだろう)、かえってリーマンショックなどの結果として国家大赤字をさらに大幅に増やしたというそんな話なのである。
 ギリシャ以外でも、スペインの同じ数字が、56.4%の26.8%。イタリアで40.5%の12%、フランスでさえ26.5%の11%なのだ。生産力はどんどん伸びてきた20世紀後半からこのかた、どうしてこんな不条理なことになったのか。他国のことながら、僕は胸が痛んで仕方ない。この間何回か言われてきたような長期好景気などが失業を減らすことには何の役にも立たなかったということだけではない。世界大金融のマネーゲームは職など全く増やせず、企業統合や企業整理など株主としての変なてこ入れで失業者を増やしてきただけなのではなかったか。そもそも、短期金融資金は職など増やせるわけがなく、減らすだけだったはずなのだ。職を多く作る現物経済は長期資金、長期貸与にならざるを得ないからである。昔の良心的な銀行が長い年月をかけて有望な若者の企業などを育て上げ、そこから大きな見返りももらうというやり方に対して、短期資本操作による企業関与や株価景気などは、就業率などとは全く比例などしないというべきだろう。そもそもある会社の株などたった4%の金で25倍も買うことが出来て、その上げ下げなどは自由自在なのである。

 と、そんなことを書き終わった時に、本日の中日新聞夕刊4面にこんな記事があった。
『収益が減るとすぐ危機だと不安をあおり、庶民には直接関係のない株価や為替レートで景気を測るのが企業や政治家であり、アベノミックスはその典型と言う。「本当に中間層の生活が潤うのでしょうか。またぞろうわべだけの経済成長。格差はそのままで市場に金をばらまき、小金持ちにバブルの幻想を持たせて、証券や株など金で金を買うアメリカ式の金融ビジネスで、せっせと貯蓄した金を蕩尽させる。(中略)デフレは結果なのだから、それを微調整してモノに即した実体経済や通貨を安定させるのが政治の役割なのに」』(「等身大の経済学 提示」「アベノミクス幻想に警鐘 平川克美さん」)

 そう、「庶民には直接関係のない株価や為替レートで景気を測るのが企業や政治家であり、アベノミックスはその典型と言う」。今の「好」景気などは、貯蓄もない庶民には何の意味もないのである。特に失業者にはむしろ害になるだけだ。サービス業には確かに多少の金が落ちるというトリクルダウンはあるかも知れぬが、そんな金などほとんどのサービス業にはほとんど関係ないと言うべきだろう。
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