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ザックジャパン(88) ”日本の長所が出ていないゲーム!”  文科系

2013年06月17日 21時30分36秒 | スポーツ
 改めてブラジル戦総括を論じてみたい。今のコンフェデ大会を来年のブラジルワールドカップにどう活かすかという観点から。僕の結論はこうだ。
 今までの方針をまだ換える必要は無いどころか、もっとはっきり打ち出せということだ。具体的には、①ボランチを含めたDFラインが低すぎたからもっと高くせよ。②その上で、前にボールが入った時は球離れ良く攻めろ。「前田の深さと、左右ウイングの幅」というザックの攻撃開始時の布陣は忠実に実行すべし。③ゴール前守備時には、もっとゾーン責任を持ちつつ、自分の相手を離すな。ゴール前では1対1が第一だというのは、ネイマールを押さえた内田の健闘からも分かることだ。ちなみに、長友よりも内田の方が遙かに良いというのもはっきりしたことだった。

 さて、こういう結論に至るいろんな観点を書いてみたい。
 ブラジル戦の0対3を大きく見過ぎてはいけないと思う。先ず、その根拠をいくつか述べておく。
 第一に、その前のヨーロッパ遠征の戦い0対4があるし、二つとも意外な先制点とさらに二得点目も意外な取られ方をしたことだし。2試合とも先制点は、遠目からでも打ってくるブラジルへのゾーンディフェンス的備えが不足しすぎていたと思う。初めの0対4の時の2得点目は、今野のPKだ。この判定は、PKとは言えないという批判の声も大きかった。サッカーでは、「意外な先制点」が生じると、その後にカウンターを喰らって大差になりやすいとは、常識的分析の一つのはずである。
 今回も意外な得点が入ったことによって、ブラジルは後半45分を自分からは攻める必要もなくなった、以上のすべてを踏まえたこん回の以下のいろんな数字はまー得点ほどの大差ある物とは言えないと思う。ボールポゼションは37対63は、キープして無理責めするから起こった事とも言える。ブラジルはのらりくらりでよかったのだし。シュート本数は10対14だったか。

 さらにもう一つ、目のある人は結構こう語っている。まずご当人のザックは
『このチームの力の50%も出ていず、非常にまずい闘い方しかできなかった。その原因はまだ分からないから、選手達の声も聞いて、これから確かめていく』
 現地観戦をした中田英寿の言葉はこうだ。
『負けないゲームをしようとしていた。自分(たち)の特徴を皆がもっと出すべきなのに。点差ほどの実力差など無かった』

 さてワールドカップでは、中田の言う「負けないゲームをしていた」のは岡田武史。南ア大会の直前に自分がそれまで目指し続けてきた闘い方を捨てて、防御布陣に切り替えたのだった。その防御布陣のままでベスト8を決めるパラグァイ戦にも臨んでこれを落とし、ベスト8を逃したあのゲームをこう評した評論家達も多かったはずだ。
「決勝トーナメントぐらいは、リスクを冒して自分らの闘いをして欲しかった」
 ただ南ア目指した岡田武史は、こう考えただけなのだろうとは、僕は今でも思っている。「選手達に勝たせてあげたかった」。すると、ドイツ大会のジーコはどうなるのか。「自分たちの特徴を出そう」が、ジーコのドイツ大会。ただし、実際のゲームでジーコ戦略に忠実であったのは中田だけで、他全員が腰が引けてびびっていたと言うしかないと、僕は見た。初戦のオーストラリア戦からして特にそうだったと。1対0から最終盤になって3点取られるなんて、正直戦略的戦闘性、つまり冷静さが足らなかったとしか、僕には思えない。そして、最後のブラジル戦ではまた、中田だけが「自分たちを出そう」と闘っていたと思う。

 そこで以上のまとめとしての問題。勝つということだけのための現実的闘いだけをして自分ら最高のやり方をどこにも遺さなくとも良いのか、目指した闘いを戦闘的に貫いて、その時点では敗れても良しとするのか。僕は、絶対に最後は後者を貫いて欲しいのだ。いくら格上の相手であっても。そういう闘いをしなければ、マイナス思考からびびりやすい日本人の闘い方から、日本サッカー界がなかなか抜け出られないと見ている。
 こういう二つの闘い方の岐路について、日本の評論家達もずい分無責任な言葉を平気で語ってきたと思う。現実的に闘えば、ロマンが欲しかったと言ったその人が、次にロマンを持って闘えば現実的に闘って欲しかったなどという。そんな無責任な評論ばかりが横行していると読んできた。
 僕はブラジル大会に向かって、ロマンを持って闘って欲しい。どこか大事な所では、そういうスポーツ人らしい心を発揮して欲しい。スポーツは、勝ち負けだけがすべてではない。手っ取り早くそう考えるだけのような連中が、最近いろいろ問題になっている日本の上意下達の不条理なスポーツ界を作ってきたのだとも思いつづけてきた。
コメント (16)
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