宙組『ル・グラン・エスカリエ』-生きてる今がゴールデンデイズ
大階段とともに日本のレビュー史を80分に凝縮 宝塚宙組「ル・グラン・エスカリエ」 - 産経ニュース (sankei.com)
ここからはじまる「未来へ」宝塚宙組『Le Grand Escalier─ル・グラン・エスカリエ』 | 情報☆キック (enbutown.com)
橘さんが書き尽くしてくださっていますが、もう少し自分なりの覚書き。
第4章ジャングルの場面、「夢人」~「BLUE ILLUSION」~「ENDLESS DREAM」の流れも素敵でした。宝塚らしさと齋藤先生の大劇場デビュー作『BLUE・MOON・BLUE』との融合、全く違和感ありませんでした。齋藤先生らしさ満載、どの生徒さんも個性を発揮していたので目が足りませんでした。すごく綺麗な男役さんがいるなと視線がとまったのは妖獣の嵐乃真くん。今までソロ歌唱がなかったのでこんなに歌えて美人さんなんだとびっくり。大劇場公演でソロ歌唱のなかった生徒さんたちにも大きな見せ場を与えられているのが今回の公演の素晴らしいところ。公演ができない間も各々、たゆまず歌とダンスの鍛錬を続けていたことが伝わってきます。
キキちゃんの「夢人」と「ENDLESS DREAM」のソロ、物語の流れの中でそれぞれ違う色を存分に醸し出していました。声量豊かでよく通る声、素敵でした。
1999年宙組『ザ・レビュー’99』より-「夢人」
「夢人~♪ザ・レビューより~
作詞:草野旦 作・編曲:寺田瀧雄
夜だから
夢見ることに憧れて
目を閉じれば
なおさら何も見えなくなる
闇の世界に覆われて
一人ぼっちになってゆく
夢人(ゆめびと)は
見てはならない夢を見る
夢がないと
悲しい顔で笑ってる
夢の世界が見えなくて
一人ぼっちですねている
夢をつくってみませんか
花少々と星三つ
月に輝く粉雪小雪
それだけあれば充分です
つくった夢は消えません
つくった夢は消えません」
「夢人」の歌詞、あらためて胸に響きました。祈り、追悼、この世で困難を生きる者たちの明日への希望のメッセージ、いろいろなものが込められた歌詞と美しいメロディーライン。
2000年月組『BLUE・MOOM・BLUE』
2000年月組『BLUE・MOOM・BLUE』-宝塚1000days劇場チケット
「ENDLESS DREAM 作詞・作曲・編曲:高見沢俊彦
見果てぬ夢 届かぬ恋
すべては蜃気楼
いつまでも 何処までも
追いかけて行くのさ ENDLESS DREAM」
「ENDLESS DREAM」のキキちゃんはかっこよさ満点。真琴つばささんのために書き下ろされた歌を見事に宙組の芹香斗亜として歌いこなしていました。
たかみーが70歳のおじいちゃんて笑ってしまうというか、信じられないというか、時の流れはおそろしいです。当時、「ENDLESS DREAM」がタカラジェンヌによって歌い継がれていく名曲になるとは思いもしなかったでしょう。
タカスクが懐かしい映像を配信してくれました。「BLUE ILLUSION」が始まった時、自分の中で一気に24年の時空を超えて、これが歌われるのかおおってなりました。東京芸術劇場で歌われたのは今回の宙組公演が初めてのことになるでしょうか。真琴つばささん、今みても本当にかっこいいです。
タカラヅカニュース総集編(2024年8月10日・11日放送)|TAKARAZUKA SQUARE【タカスク】 (tca-pictures.net)
2000年、振り返れば行政サービスが措置から契約となったことで日本社会はいびつになりはじめました。行政が市民をお客様と呼ぶようになったのはこの頃からでしょうか。かつて10数年ぶりで役所にいったときあまりのかわりように驚きました。なにかすごくおかしいと感じたことは残念ながら間違っていませんでした。時の総理大臣はおそらく裏金議員の大本命、一番の大物、検察は捜査もしていないか・・・。
残念ながらどんどんどんどん悪くなっている日本、現実はかなり絶望的ですが劇場の中は夢と希望を抱ける場所であり続けてほしいとの思いをあらたにしました。