「小学生のときに、「将来はミュージカルをやるんだ」と決心してから、はや10年近く。今回この「エリザベート」で念願の舞台に初めて立たせて頂きます。稽古が始まってから、自分のやりたいことができる幸せをかみしめると同時に、その大変さも実感する毎日でした。多くの方々に助けて頂きながら、今の自分が出せる精一杯の力でルドルフを演じます。この素晴らしいミュージカルに出演できることを感謝して。」
「エリザベートと皇帝フランツ・ヨーゼフの間に生まれた不運な皇太子ルドルフ役で登場するニュー・スター。1979年生まれ、20歳の清廉な若者である。現在、東京芸術大学声楽科に在学中で、本舞台には応募者1000人のオーディションの中から選ばれた。そのきっかけは、昨年、芸大で特別講師を務めた、本舞台の演出家、小池修一郎のミュージカル講義を受けたこと。「小学生のころからミュージカルに出るのが夢で、地元の福岡では中学から、ダンスと歌のレッスンに通っていました。そのことを小池先生にお話したら、ぜひ、オーディションを受けてみたらと・・・。その結果が、審査員の圧倒的支持を受けて、見事合格、今回の初舞台に繋がった。
実は、夢の実現に向けて、この冬、オランダで上演されている『エリザベート』を見に行った。死の帝王トートとデュエットするナンバー「闇が広がる」の現地キャストの歌唱力に感動したという。プレッシャーは感じるが、本舞台では、「全力で頑張ります」と、新鮮な決意を述べる。その際、ウィーンにもよって、ルドルフのことを調べてきたそうだ。「資料や話から推測すると、ルドルフはすごく頭がいい人だったとか、愛に餓えていたのは本当だったとか・・・いろいろなことが確認できました。そんなルドルフの長身とソフトで甘いマスク、期待感一杯の新人。福岡県出身。」