場所前は3場所33勝で大関昇進と言っていたのに、32勝で昇進を決めた。しかも今場所は把瑠都や日馬富士、琴奨菊といった大関に負け、横綱にも勝てなかった。10勝でも内容が横綱に勝った先場所より悪くなっている。九州場所の入りが悪く、協会の焦りが透けて見える。
もう一場所待ち、本人の精進を見てから昇進させるべきだった。稀勢の里はその期待に応える素質を持っている。ここで大甘の昇進をさせてその素質に磨きが掛からなければまた九六大関の誕生となりかねない。人を活かすのも殺すのも人事だ。
本人がそのことを自覚していれば、自ら道も開けるし、ファンとしてはそう願いたい。稀勢の里のふてぶてしい態度は往年の北の湖を思い興させ、憎らしいくらい強い横綱になる可能性を持っているが、千代大海のように大関で終わる可能性もある。
協会は琴奨菊と稀勢の里を競わせ横綱への道を期待している。それによって大相撲の人気を取り戻し、興行成績を上げたいのだろう。私はこの二人に把瑠都を加えた三つ巴にさせた方が面白いと思う。把瑠都ももうちょっと稽古をすればもっと強くなれるのだから・・・・親方の指導力が問われているのだと思う。