発売日には長蛇の列ができた新型iPad、蓋を開けてみれば画面がフルハイビジョンより微細になったのが唯一の取り柄で、カメラの500万画素や音声認識は若干の進歩、CPUの速さは変わらずで革新的とは言えない。前夜10時から並んだ人がいたが、苦労の甲斐があったのだろうか?
アップルの株価も一時600ドルにまで上昇した。更に利益を生み出すとの思惑だが、売値は競争上、iPad2より2000円下げ、それにつれてiPad2も値下げせざるをえなかった。生産工場のフォックスコンはじめ中国の下請けの最低賃金は上がっており、これまでどおりの高利益を享受できるとは思えない。
それなのにマスコミは凄いと煽る。アップルの戦略は発表日までには新製品の情報を一切漏らさず、「革新的な小型タブレットが出るのではないか」「キンドルに対抗して2万円台の値段が実現するのでは」等々、マスコミの予想報道で期待感をかもしだした。画面だけオーバースペックとも言える最先端品を出し、マスコミは見事に目くらまし戦術にはまった。もう300万台も売れたというが、故スティーブ・ジョブズのカリスマ性がなさる技としか思えない。
更にケチをつければ、50グラム重くなった、0.6mm厚くなったことだ。iPad2の16GBWi-Fiモデルは34800円、映像に拘らなければこちらで間に合うと思うのだが・・・
未完成の音声入力が完璧になってからでも新型iPadを買うのは遅くない。