今年の日本シリーズは台本のないドラマで実に楽しませてくれた。両チームの役者も多士済々、来年の活躍が楽しみな選手もたくさんいる。最終戦では、両4番打者の活躍が試合を盛り上げたが、阿部は負傷にも拘わらず決勝点をたたき出し、巨人の日本一を決めたし、中田は完全に抑えられていたがスリーランホーマーで存在感を示し、来期以降大打者への一歩を踏み出した。
シーズン中には活躍できなかったが日本シリーズという大舞台で巨人打線を完封した20歳の中村勝投手は来期の活躍が楽しみだ。同じ第3戦で投げ、20歳の巨人宮国投手もハム打線をゼロ封し、更なる自信を付けたことだろう。
野球では、救援投手交代のタイミングが試合の流れを変えることになり、見てる方もハラハラドキドキするが、宮西、山口に代表される両チームのリリーフ投手は懸命に役目を果たそうとする姿を見せ、感動した。日本シリーズが盛り上がったのはリリーフ投手陣にあったと言っても言いすぎでは無い。両監督も投手交代のタイミングには大いに悩んだことだろう。
この日本シリーズで実力が発揮できなかった吉川投手もこの経験を活かし、来期はエースの活躍をしてくれるだろう。二回とも吉川と投げ合った内海投手はMVPを獲得し巨人のエースとして経験の重みを見せてくれた。