先週の金曜日あたりから衆議院の解散風が吹き出した。野田内閣の支持率は各種調査で20%前後、支持率が上がった9月に解散すればほんとに近い内解散だったが、今更では遅きに逸した。
知人や後輩の国会議員にこのところ本音を聞いたが、職が解かれる衆議員と参議員ではかなり違う。民主党内では解散は出来るだけ延ばしたい出来たら来年の参議院選挙とダブルにというのが衆議員の本音だ。今総選挙をすれば民主党の議席はどのくらい減るか判らないくらい打撃を受けることは確実だからだ。参議員から見れば、負けることは判っているのでなるべく早く総選挙をやって来年の参議院選挙までの間、民主党の立て直しをやり、参議院での第一党を守る選挙をというのが本音だ。
早期解散を求めている各野党の本音も公明党や共産党は本気で年内解散を求めているが、第三極を含めて体制が整えられるまで総選挙を延ばしたいところだ。本日石原新党が旗揚げしたが、日本維新の会との調整は予断を許さない。小沢生活党は年内解散だと税金を財源とする政治資金が入らず当然来年解散をのぞみ、民主党の興石幹事長に期待をしていることだろう。
年内解散を求めている急先鋒の自民党だが、奇妙なことに民主党衆議員と同じで本音はダブル選挙だろう。年内解散で勝ち、安倍政権が誕生しても難問が続く政局で上手く行く保証は無い。前々回の安倍政権での参議員選挙では負けてるだけに次の参議員選挙でも負けることになると短命政権になってしまうからだ。
首長候補の世論調査でも安倍、野田の支持率は低く、決め手が無いだけに「近い内解散」をしてもリセットになるのか、決められない政治が続く可能性が高い。