行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

復興庁官僚、馬脚を現した。事は深刻

2013-06-16 21:17:04 | Weblog

原発事故子供・被災者支援法での勉強会や国会議員会館での集会に国の担当責任者として出席した復興庁参事官がツイッターで本音を吐露し、現地の関係者や被災者の怒りをかって辞任した。税金で雇って,奉仕してくれると思っていた役人に馬鹿にされたことが怒りを増幅させている。

なかなか納得しない集会参加者や町議会を「左翼の糞ども」「田舎の町議会」などと書き込んでいる。自分の職務は被災者や被災自治体の声をじっくり聞いて、対策を行うことなのに、自分が代表する復興庁は関係者にとって最善の施策をするので従えば良いので、雑音は聞きたくないという本音が出てしまったのだ。

たまたまツイッターで本音がでて、馬脚を現したが、この参事官だけの問題ではないだろう。殆どの高級官僚は今回のような被災者の声を直接聞くような機会がない。目線は昔の代官みたいなものだ。復興庁谷副大臣は「国家公務員法のどの条項に引っかかるか調査して判断する」などと見当違いのことを言っている。

問題は、高級官僚が民の声を聞く訓練がされてないことにあり、自分の職務はそれらの意見を反映して行政を執行するという肝心なことが身についてない。明治以来日本の高級官僚は行政主指導により国の発展、戦争の遂行、敗戦処理、高度成長を担ってきた。その優秀さは誰も認めてきたところだ。しかし、今や時代は違う、情報化社会で今まで独占してきた情報も情報公開法によりネットで瞬時に拡がる。各種公聴会も開催されることも多くなってきた。

霞ヶ関の高級官僚も新入の時に2年か3年地方自治体で、民と接する訓練をすることから改革すべきだ。今回の参事官みたいにそれが耐えられないのなら辞職すべきだろう。本省の課長になって副知事への天下りなどのケースが多いが、それでは代官への訓練のようなものだ。

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