東洋経済新報社が勤続の長い企業ベスト300を発表した。社員がすぐ辞める、辞めさせられるブラック企業が話題になっていることもあり、勤続年数の長い企業を選び、ブラック企業をあぶり出す意図が感じられる。新卒採用の学歴にもよるが、大卒で入社した場合、平均勤続19年くらいなら殆ど辞める人がいないと言える。
平均勤続年数200位くらいまでのランクではだいたい19年から18年の勤続となって殆ど差がない。私はむしろ男女の勤続年数を比較し、通念では男の方が勤続が長い日本で、女性の勤続の方が長い会社に注目した。以下のように女子が男子よりも長く働けるという会社はまだ極めて少数だ。女性に優しい会社の定義はいろいろだが、勤続というスケールから見てみると、
女子の平均勤続年数が男子のそれを3年以上上回っている会社は103位のセイコーエプソン(男18.7年、女22.7年)、117位の安川電機(男18.9年、女22.2年)、144位のリョービ(男18.4年、女21.6年)、185位の日本信号(男17.5年、女22.8年)。2年以上上回っている会社は46位のYkk(男19.9年、女22.6年)185位の三菱電機(男18.1年、女20.3年)。1年以上上回っている会社は157位新光電気工業(男18.6年、女19.6年)となっている。
女性の働きやすさを計るためには、全体平均勤続だけでなく、必ず男女別平均勤続年数を参考にし、極端に男女差がある会社はブラック企業の資格充分だ。