90年だったか外務省の委託を受け、青年海外協力隊の実情調査にパプアニューギニア、フィジー、サモアと南の島を訪れた。ポリネシアのサモアの印象が強く再訪したいと思っていたが、日本からの観光企画は見当たらず、週末に2便がエア・タヒチにより運行されているのでフレンチポリネシアのタヒチへ22日に発った。11時間をこえるフライトでこれではヨーロッパへ行くのと変わらない。ポリネシアの遠さを実感した。
パペーテの空港は到着しても待合室もなくコーヒーショップもスタンドマックだけで殺風景だ。マックのコーヒーも300円近くし、物価のたかさを予感させた。モーレア島へはフェリーで30分、モーレア・パールリゾートホテルに着いたのは昼過ぎ、珊瑚焦の明るいブルーの海を見て疲れも飛んだ。
サモアのポリネシアンは裸足だったがタヒチアンの若い人は靴やサンダルを履いている。中高年の女性で着飾っているが、裸足の人も見受けた。昔と変わらないのは肥満体で、タヒチの平均寿命は肥満による糖尿病が原因でわずか60歳という短さだ。フランス領らしく20歳をこえたら横に大きくならない運動でスリムな若いタヒチアンも多く、肉食の摂取制限をしているらしい。10年後には変わっているかも。
逆に変わらない習慣はタトゥーだろう。若い女性でも腰の回りにタトゥーをしている。昔は部族により紋様が異なりパスポートみたいなものだとタヒチアンの伝承者は語った。今では10分ぐらいの機械彫りも普及し、外国人観光客も彫って行く人も多く産業の一つとなっている。だけどこういう人は日本の温泉に入れない。