行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

醜い会長と社長の争い

2013-06-20 17:10:20 | Weblog
川崎重工の社長が解任された。三井造船との合併に反対の取締役が反旗をひるがえしたとの当初の報道だった。社長は臨時の取締役会で合併の段取りをするつもりで、まさかそこで自分が首になるとは思っていなかったと言っている。川重と言えばバイク、新幹線車両、ガスタービンを思い浮かべるものつくりのしっかりした企業で、神戸の工場を見学したことがある。初代の社長は松方コレクションで有名な幸次郎で欧州で買い集めた浮世絵などは国立西洋美術館にある。

その後の報道でこの名門での社長解任の筋書きは会長が書いたとのこと。会長に相談せずに合併話を進めたのが気に食わなかったらしい。ここで思い出したのがついこの間の東芝の社長と会長のいがみ合い、川重と共通しているは各々の出身事業部が違うということだ。東芝の場合は記者会見の席上でいがみ合うという失態で、川重の場合はストーリーが陰険だ。

日本の企業では会長と社長どちらがCEOなのか曖昧なことがある。どこの組織へ行っても私はCEOは誰とまず聞くことにしている。いずれにしても、醜い権力争いでみっともない。喜ぶのは週刊誌だけだ。それぞれの社長と会長は優秀で社員のあこがれであり、鏡となるべき人材だった。
げに権力とは恐ろしいもので、人間を魔物にする。
コメント
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