行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

一首相の思い入れ?思い込み?で日本だけ大騒ぎ

2014-05-16 23:32:23 | Weblog

昨日の安部首相の記者会見、何としても集団的自衛権を実現したいという意欲以外は何も判らない、その意図さえ解らない記者会見だった。米艦で避難する母親にだかれた赤ん坊の絵をわざわざ首相自ら大きく書かせ、これを守るためには集団的自衛権が必要だと何回も繰り返した。記者が時の内閣が憲法解釈を変えても良いのかと言う質問にも国民の生命を守るにはその米艦を守れるようにすべきだとはぐらかした。

またNPO活動で従事する日本人を守るには集団的自衛権が必要とも説明した。米艦で避難する邦人がこれまでいたかどうか記憶にはないが、日本人が乗船してなかったら守らないのだろうか、こんな希な事例を出してでも前回の安倍内閣で実現できなかったことをやろうという思いなのだろう。

私はかつて国際労働財団でNPO活動をしていたが、自分の身はその国の警察なり、軍が守ることが基本で、事実パキスタンの炭鉱で活動していた時には4人の警察官が終日ガードしてくれた。自衛隊がパキスタンまで出張するなんてその国の尊厳を損なうことになる。内戦になり、その国から自衛隊の派遣要請があって初めて邦人救出になるわけで集団的自衛権と言われてもぴんとこない。現在でも海賊対策など個別自衛権の範囲で可能だ。

安倍首相は限定された中で集団的自衛権を行使するのだと上記の2つの事例を出したが、限定された範囲の想定が難しい。現憲法でも集団的自衛権を認めていると解釈している村副総理は集団的自衛権の地域限定は不可能だと本日の会見で述べている。安倍内閣で集団的自衛権は憲法9条で認められていると解釈したら、同盟国米国からの要請にはなかなか断れないだろう。自衛隊が他国での戦争に巻き込まれることはないと安部首相は明確にしたが米国の要請でアフガンに自衛隊が派遣されれば即戦闘に巻き込まれるだろう。

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