昨日は国際労働財団のネパール取材報告を聞いた。同財団では児童労働対策や職業訓練などの支援活動をしており、1日でも早く再開したいためその調査もかねてチームを派遣した。
先ず日本で集めた義捐金をカウンターパートの労組に渡し、カトマンズ周辺の被害状況、復興状況を調査した。カトマンズ市内は瓦礫が残っており、滞在中重機らしきものは見たことなく、復興には全く手がつけられていない。被災者は市外の大型テントに雑居状態、東日本大震災の場合、公民館とか体育館とかがあったのでとりあえずそこに収容されたがネパールにはそれのかわりが大型テントで、電球がいくつかぶら下がっているだけで夜になると不便だ。同財団がとりあえず持参したソーラー電気ライトを配布した。大型テントは山間部で山崩れで家が潰された人が収容されている。最低の食糧と水は供給されているだけで、これからのモンスーン季節や厳冬での対策は未だ不明だ。
都市部の崩壊した家の住人は空き地で小型テント生活、政府は見舞金、死亡者への弔慰金と埋葬金の支給を決め、全壊建物には低利のローンなどを決定したが、瓦礫が手つかずなのでいつになるのか判らない。同財団が支援するバクタプール非正規学校は健在で半分の子供は田舎に避難中だが子供たちは元気で勉強している。しかし、その建物の家主宅が全壊し、返還を要求されている。
インドが真っ先に支援してくれたが、上から目線で評判が良くないが、中国の積極的支援にはすこぶる評判が良く、日本の支援も期待されている。ネパールの産業は観光業が主、ポカラ近辺は岩盤が強固でマナスルなどの観光は何ら被害もないのでとりあえずこちらの再開を支援することにしたらどうだろうか。ヒマラヤ周辺は崩壊が激しく余震も多く、当分観光は難しい。近々、同財団のホームページで取材報告の写真を掲載するのでみてほしい。