このマンションを買う時、顧客は三井住友建設が施工することぐらいは説明受けても、杭打ちを旭化成建材がやるとは知らなかっただろう。建設業界は分業と下請けが複雑に組み込まれているが、今回の場合元請けの三井住友建設がきちんと管理しているという安心感が顧客にはあったのではないか。杭を打った旭化成建材の仕事を何故チェックしなかったのか、まさにそこに業界の丸投げ体質がある。
今年、我が家は外装修理と壁塗りをしたが、施行は検討の結果、家を建築したセキスイハウスの関連企業に頼んだ。足場を組む業者、目地修理をする業者、壁塗りをする業者、工事期間中の交通整理員を派遣する業者、と見事な分業体制であったが、ちっぽけな家のリフォームにこんなにいろいろな業者が来るとは驚いた。契約したのはセキスイ関連企業だから全責任を負って貰って要所要所でチェックをして貰い、写真で確認もした。
大なり小なり、分業体質は止む得ないとしても、丸投げだけは止めて貰いたい。今日は旭化成建材の親会社の社長が記者会見で謝罪をしてたが、三井住友建設こそが責任を取らなければならない問題だ。
自動車業界も今回のフォルクスワーゲンと部品メーカーのボッシュ間でディーゼルエンジンの測定ソフトをどちらがプログラムを組み、そして責任はどうなのか解明中であるが、最終的にはフォルクスワーゲン社の責任であることは間違いない。