行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

リオオリンピックで気付く

2016-08-19 23:10:31 | Weblog
「今頃の若い者はだらしがない,根性がない」という言葉、江戸時代の書物にも見られるとのこと、しかし、オリンピックでの日本の若者の活躍はそんな言葉を吹き飛ばし、ただただ感じ入るばかりだ。女子レスリングでの3つの金メダルやバドミントンのダブルスでの金メダルは最後まで諦めない気迫が大逆転をもたらした。
 
最初に感動をくれた水泳の金籐選手の場合も、2008年の北京大会に出場し,次のロンドン大会ではエントリーすらできず、8年間失意の中何度も辞めよう,諦めようと思ったが、コーチや家族に励まされ、最後まで諦めずに金メダルを勝ち取った。失意と悔しさを知る人間のたくましさを見たという人もいるが、27歳の若者がひたすら追い求めた道への執念を称えたい。
 
金メダルに劣らない価値ある銅メダルもある。その例がカヌーのスラロームの羽根田卓也選手で、日本勢のカヌー競技でのメダルは、男女を通じて史上初めてだ。羽根田は初出場の北京大会で14位、ロンドンでは7位で、3度目の五輪挑戦で念願のメダルを獲得した。これも最後まで諦めないという執念だ。
 
見てて面白くないのが柔道で、ダンスをしているのかという試合が多い中、胸が空くような金メダルを獲得したのが田知本遙選手、決勝では横四方固めで一本勝、しかしロンドン大会ではメダルに届かず、今回も日本柔道陣でただ一人シード権を与えられず1回戦から勝ち進んだ。昨年の国際大会では風邪薬を飲んで,ドーピングの疑いから欠場した。彼女も「ロンドン以降、怪我も有り、苦しくて何回も諦めようと思った」と言っているが、家族やコーチの励ましで最後まで諦めないという結果が結実した。
 
今回のメダルの数はいつもながら米国が1位だが、選手を見ていても人種のるつぼ、移民国家が強さの背景にある。これを見てもトランプさんは移民を毛嫌いするのだろうか?2位の英国にしても黒人が活躍している。それでも移民を排除するのだろうか?日本の選手の中にも国際色が豊かになりつつあり、戦力強化に寄与している。
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