行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

年金生活者のマネー、アップルショックというお年玉

2019-01-04 18:04:18 | 年金生活者
新年早々、米国からアップルショックというお年玉がやって来た。ダウは600ドル、日経平均は450円下げた。
各種報道を、まとめると、米アップルが前日の取引終了後に公表した2018年10~12月期の売上高見通しの下方修正をした。アップルが見込み違いの理由として、中国を含む中華圏の販売低迷(2割から3割減と大幅)をあげた。アップルの主力製品「iPhone(アイフォーン)」の販売低迷観測は昨年からすでに出ていたが、今回の下方修正は、市場の想定を超えるものだった。10%近い株価の下げ幅は6年ぶりの大きさに達し、アップルは3日の取引だけで約747億ドル(約8兆円)の時価総額を失った。ソニーや本田の時価総額を上回るが額が1日ですっ飛んだわけだ。
 
もちろん背景には、12月の米製造業景況感指数は54.1で、前月から5.2ポイント低下し、16年11月以来2年1カ月ぶりの低水準だ。低下幅では08年10月以来約10年ぶりの大きさだから景気の先行きへの不安感もあった。また一方の中国も国家統計局が31日発表した2018年12月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月に比べ0.6ポイント低い49.4で、4カ月連続の低下で16年2月(49.0)以来、2年10カ月ぶりの低い水準となった。これは米国との貿易戦争で輸出を中心に新規の受注が振るわず、製造業の景況感が悪化していることを示している。
 
iPhoneはアップルの売上げの半分強占め、台湾の鴻海が中国で生産してきた。中国の経済はiPhoneの輸出で外貨を稼ぎ、経済成長してきた。それがトランプの登場で米中貿易戦争となり、中国国内での不買運動という事態になり、値段の高いこともあってもろに影響を受けた。このことは米国の専門家からアップルは沈み行く巨艦だと指摘されていた。しかし、巨艦だけに電子部品業界への影響は大きく、しかも円高(瞬間104円に反応)になり、日本の輸出企業の決算にマイナスが想起され、日経平均もトピックスも暴落したわけだ。
 
今日の夜番から専門家がいろいろ今後のことを予測するが、難しくて困るのではないか。年金生活者は少なくとも三か月は売買を控え、ボーと見ているに限る。
 
 
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