前回 ベルベル人の地位について触れたが
そのことを我々も知る場面があった。
ツアーの幹線道路のカスバ街道やそれに接続する道筋では
さかんにスピード違反の取り締まりが行われていて
その現場をいくつか目撃することができた。
近年のモロッコは 観光に力が入って
重要な観光資源になっている。
その観光ルートは フェズとマラケシュを結ぶカスバ街道筋と
その周辺がツアーの目玉になっている。
その観光地は アトラス山脈やサハラ砂漠などで
どの場所も ベルベル人の土地になるのだが
ベルベル人は ベルベル語を話す人間しか信用しないため
この地で観光するにはベルベル人に頼らざるを得ない。
このことから モロッコの観光業は
ベルベル人が担うことになったという。
我々のバスもすれ違う車から 何度かパッシングを受け
取り締まりをやっているとの合図を受け
手前でスピードを落とすことがしばしばあった。
取り締まる側は 公務員つまりアラブ系から守る
観光業仲間ベルベル系の助け合いの現れだった。