アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

またろうの作り方: 初めての小学校・学童日記より(33)

2013年08月10日 | 小学生活
下記、「こじろうの外遊び」だけだと短いし、次の「個人面談」まで入れると超長かった(^^;; どうしようかと思ったけどいっちゃいました。長いけど、またろう族の育て方としてはけっこう肝のところなんで、心してドゾー。

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* * *

2000年5月24日(水):こじろうの外遊び

今日はパパがまたろうを連れて耳鼻科へ。別に行った先は楽しいところじゃないが(^^;;お兄ちゃんがどっかいっちゃったには違いないので、やっぱり外へ遊びに行きたいとゴネるこじろう。

「もう5時過ぎてるから一人では遊びに行けないよ。ママといっしょならその辺ぐるっとお散歩できるよ」というとしばらく「ママといかないの。ひとりでいけるの」と抵抗していたが「それはダメです」と突っぱねているとしぶしぶ同行のお許しがでました。

デジカメだけもってぶらぶらと団地内を散歩。こじろうの足の向くままついていくと、寄り道しながらもいつもの登園コースを歩いていって、隣の団地との境目に出た。その辺で、小学生のお姉さんたちが遊んでいたのにつられてぐるぐると遊び始める。私がデジカメでこじろうを何度か撮ると、「つぎはこじろうくんのばーん」とデジカメを奪いに来る。デジカメを渡すと何枚も私を撮影してくれる。。しょーもない写真がたくさん撮れても腹の立たないところがデジカメの利点。

いつもの学童帰り集団(しおちゃんやけいぼう)が通りすぎてしばらくして、かざっち(これも一年生)が一人で通りかかる。こじろうがデジカメを持っているのを見て、「木登りするから撮ってー」とランドセルをベンチに置く。そのあとは「ランドセルしょったとこも撮ってー」などと数ショットを撮らせて、「ぼくもう帰らなくちゃ」と去っていった。

こじろうはこの珍妙な撮影会でけっこう満足したらしい。「じゃ、おうちにかえろっか」と自分から言い出した。



2000年5月25日(木):個人面談

今日は、特別に時期を前倒ししてもらった個人面談。まずは、私の方からこれまでの様子、親の目からみたまたろうの特徴を話しました。

またろうの扱いにくいところ
・ダメといわれても止められない
・話が耳に入らない
・支度ができない

箇条書き部分はメモにして渡し、口では具体例も混ぜて詳しく話しました。

「外食したとき机にのっている調味料入れとか、お医者さんにいったときの医療器具とか、そそるものがあるともうすかさず触っちゃって、絶対ダメってきつくいっても、あー怒られてるーってしょぼくれながら同時に手は触りつづけてるって感じなんです。唯一止める方法が、頭をがつーんってなぐって、痛いって頭抑えた隙に押さえて触らせないことぐらい」

「都合の悪いことが耳に入らないだけなら大人でもあるでしょうけど、またろうの場合例えば『牛乳ちょうだい』というので牛乳を注ぎながら『またろうくん、あったかいのと冷たいのとどっちがいい』と聞くと、もう返事がなくって、まったく聞こえてないんです。その間、数秒なのに!」

つまり私がいいたかったことは、またろうがただ逆らっているとか怠けているということじゃなくて、何か本人にもどうしようもない部分があるらしいということです。

まろたうのよいところ
・人間が好き、やさしい
・(気が向いたときにのみ見せる)集中力、理解力
・ブロック、工作などが上手

個人面談のたびに(4年間)いわれてきたこと
・マイペース
・「またろうくんは、やればできるのに」

「この言葉は、先生が変わっても場面がかわっても必ず出てきました」といったらT先生、大ウケだった(我が意を得たらしい)。

そして、私は、
・またろうの性質はここ4年くらい変化がないこと。
・親や先生があの手この手を試し、本人なりの努力があっても大勢に影響なかったこと。
・環境や生活が激変するといつもの「扱いにくさ」が悪化すること。
・本人も先生も慣れてつかめてきた保育園生活終盤はかなり落ちついていたこと。

ということを話しました。要するに「やればできるのに」っていってみても始まらなくてまさに「やれば(がんばれば)」というのが難しいという性質を持っていることを強調したつもり。

そして、参観日での様子にふれて、「自分の小さいころを考えても、別に毎日毎時間完璧に授業を聞いていたとかいうつもりはないけど、参観日に親にいいところを見せようとしたらその日だけ『きちんと』しますよね。またろうもはりきっていて、親にいいところを見せようとしていたのに、手を挙げて発言することや、体操を元気にやることはがんばっても、授業中他のことをしないとか、立ち歩かないとか、支度をするとか、そういうことにはまったく結びついていないんだなということがわかりました」といいました。

しかし先生は、「そうじゃないんです。あの日またろうくんは本当にがんばっていましたよ。ほめてあげていいんじゃないでしょうか」とおっしゃいます。そして明らかにされる数々の事実…

・これまで立ち歩きがとても多かったこと。参観日はほとんど座れていた。
・個別に声かけをしてもどうしても着替えができず、途中まで着替えさせてあとはひっぱるだけの状態になるまで援助したりということが必要だった。参観日はともかく自分で着られた。
・休み時間終了のチャイムがなっても戻ってこないことが3回あった。

ぇえー、、そこまでだったのか(o_o);;

帰りのしたくについては、始めのうち個別について「じゃぁ次は何をするの」という感じで援助していたそうなのだが、あるとき先生方が全員用事があって、もう行かなくてはいけなかったので、「これとこれをするんだよね」と確認だけしていなくなったら、そのあと一人でできていたということがあった。それからは、なるべく手を出さないで見るようにしているとか。

「でも、入学したてから比べるとものすごくよくなってきているんです。参観日のあとまたぐっと変わったんですよ。お家でお話ししていただいたりしたのが効いていると思います。

お母様がおっしゃった通り、またろうくんのいいところ、『人が好き、やさしい』というのはほんとうにそうですね。ぺたーっと、くっついて甘えて来たりするときの笑顔とか、、にこにこーって、とてもかわいいんですよ。それと、工作が得意とか、その気になったときの理解力集中力というのも私もそう思います。自分でこういうことがしたいというのがちゃんとあって、それに取り組めるというのは非常に大事なことですよね。

ただ、小学校は、チャイムがなったら集まって、自分で必要なものを用意して、一対多での話を聞いて、ということが前提に学習が成り立っていますので、つまりは生活する力がないとその土台の上に勉強を乗せていけないのです。その生活の力というのは、さらには『人が好き』ということが土台になっています。そこはまたろうくん十分ですね。

今はとても大切な時期なのです。これからの学習が成り立つかどうか、、悲観する必要は無いんですよ。まだ、またろうくんに限らず、一年生みんな、この生活の力の部分はばらつきが大きくて、まだまだの子も多いです。今気付いていただければ必ず間に合うと思います。」

ちょっと待て。またろうの問題なら私は4年前から気がついているんだけどね。

「例えばお家でお手伝いをさせるとか、着替えがスムーズにできるようにしていくとか、、『できることを増やす』ということで、学校の様子もすごく違ってくると思うんですよ。」
「そうですねぇ、、『できること』ということでいうと、この4月はとても増えましたね。私が産休に入るまでの一ヶ月ほど、学童のあと一人で留守番をさせていたこともあって、
・自分で鍵を開けて家に入って鍵を中から閉める
・親に電話をかける
・困ったら近所に助けを求める
など、いろんなことができるようになりました。
それと、帰ったら『お帰りなさい』手紙とおやつがあるようにしてあったので、こんなふうに(ファイルを見せる)、またろうからも返事の手紙があったりして、読んだり書いたりをするようになりましたし」
「あぁ、これは素敵ですねぇ、、(「ひょうしょうじょう」をみて)これはうれしいでしょうね」
「私も、4月当初は鍵の問題とか、ともかく無事にすごすことにしか頭がいってなくて、またろうが学校で問題なくこなせるようにということにはあまり気が回っていませんでした。産休、育休の半年をかけて、いろいろサポートしていって生活を軌道に乗せたいと思いますけど」

なにしろこういう話をするときは、親がいっしょうけんめい子供のことを考えているという姿勢をアピールすることはなにより大事だ。そこに不信感を持たれると話が変な方へ転がる一方になってしまう。

ただ、もう面談もなんと一時間に達しようとしていて、保育園のお迎え時間が迫っていた。「やればできるのに」を崩すには至らないまま終わらせるしかない。とりあえず先生の
「またろうくんと丁寧に向き合っていらっしゃる様子がよくわかりました」
の言葉を引き出し、そそくさと園に向かった。

* * *

この先生はとてもあたたかい先生で、指導力もあり、丁寧にサポートしてもらっていた。感謝してもしきれないくらいなんだけど、でもその一方で、何かとても重要なポイントが伝わっていないというか…難しい。

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コメント (9)
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