今年、様々な公演が中止、延期となったのちに、ここからぼちぼち「十分に対策したうえで」再開していこうというときに…
←「with コロナ」一筋縄ではいかない
「THE★JINRO イケメン人狼アイドルは誰だ!!」(東京・新宿シアターモリエール)という舞台でクラスターが発生したということで、イベント関係者には激震が走っていると思います。
イベントのページによれば、客席に間隔を空ける、換気、消毒、物販はビニールカーテン越し、など「対策」は取っていたということで、「対策」してもクラスターできちゃうのか、と思うと、今いろいろな対策を取りつつイベント準備を進めている人にとってはたいへんショックなことです。
新型コロナウイルスの「対策」としていろんな業界でいろんなガイドラインを作っていますが、ものすごく大雑把にまとめると
(1) 感染者が含まれる可能性を減らすこと
(2) 濃厚接触にならないようにすること
の二本柱で工夫をしているわけです。
(1)
イベントに参加する人数を減らすことは、単純に、「くじ引き」をする回数を減らすことにより可能性を減らすことができます。また、体調の悪い人、熱のある人を除くことで感染者である可能性の高い人を除外することができます。もちろん、無症状でも感染力のある人はいるかもしれませんが、確率を減らすことができれば有益ですし、無症状(または発症前)ならば症状が既に出てる人よりはうつしにくいと考えられます。(参考: 「無症状病原体保持者から感染しますか?」国立保健医療科学院)
(2)
マスクをする、手指の消毒をする、対面する場所ではビニールカーテン、間隔を空ける、換気をするなどで、もしも無症状でも感染していて感染力がある人がいた場合に、うつるリスクを下げることができます。
上記イベントではいちおうそのような「対策」をしていたことになっていたのですが、「保健所から、全キャスト及び全スタッフが濃厚接触者と指定された」とありますので、少なくともキャスト、スタッフについては(2)の対策が不十分だったということなのでしょう。
さらに、「クラスター発生の山本裕典主演舞台、出演者が体調不良でも上演強行…主催者側把握か」という記事によると、体調の悪い人も出演を続けており、楽屋は「密」であったうえ、出待ちしてたファンとは握手(o_o;; していたとありますので、この報道が本当だとすると(1)と(2)のいずれもダメだったということになります。
公演などで、一般客から「見える部分」というのは、チケットのもぎりや、座席の間隔などにすぎません。ここでは「対策」をしていたとしても(やってるポーズ)、
見えない部分(楽屋、舞台裏)では三密だったり、症状のある人も活動していたりすれば、何をやっているかわからなくなってしまいます。
もちろん、「見える部分」についての対策も、まずチケットを全座席分売れなくてスカスカにするだけでも経済的に痛いことではあるのですが、
「見えない部分」についてきちんと対策をすることはそれ以上に大変です。
楽屋はそんなに広々とはしていませんし、出演者が多ければすべて個人別にするようなこともできません。楽屋では着替え、化粧、腹ごしらえなどするのがふつうですし、芝居のようなイベントであれば複数の人が触る道具のようなものも当然あるでしょう。(2)の対策をすることもかなりやっかいです。
さらに、(1)について、安くはないチケットを買ったお客さんだって、体調が悪いときに行かない決断をするのはかなり残念なことはありますが、スタッフ、さらにはキャストともなればその残念度合いはその比じゃありません。たとえばオケだったとして、今日は微熱があるのでラヴェルのボレロ、シンバルなしでいい? …ってわけにも、ねぇ、なかなかいかないじゃないですか。
まぁ常識的(←これまでの)に考えれば、ちょっと体調悪いからって、舞台出演をキャンセルするなど言語道断というか、無責任な態度と思われるでしょうが、まじめに「対策」をすることがそもそも公演を成立させるために必須となってしまえば、その常識も変わらざるを得ません。
実際、テレビ出演の場合、今までは這ってでも行くのが正しい態度とされていたところ、「コロナだといけないので」大事を取って休むということが許容されてきているようですね。
というようなことを考えると、たとえばピアノのコンサートをやるような場合は比較的、見えない部分も「密」にしないことが可能だけれど、
合唱やオケについては、舞台上で仮に間隔を空けるとしても、裏まで全部「対策」するのはかなり難易度が高いといえます。
逆に、代役を立てるか、なしで済ますということが難しいのはピアノのコンサートということになるでしょう。
いずれにせよ、「ポーズ」で終わらせず本当に「対策」して舞台を成立させるのは、非常にやっかいなことであるのは間違いありません。
観客の側も、生の公演を楽しみたいとなれば、それは今まで以上にプレシャスなものであることを考えて、より高額なチケット代金や、出演者の欠員や突然の交代ということを許容していかなければいけなくなるのでしょう。
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「THE★JINRO イケメン人狼アイドルは誰だ!!」(東京・新宿シアターモリエール)という舞台でクラスターが発生したということで、イベント関係者には激震が走っていると思います。
イベントのページによれば、客席に間隔を空ける、換気、消毒、物販はビニールカーテン越し、など「対策」は取っていたということで、「対策」してもクラスターできちゃうのか、と思うと、今いろいろな対策を取りつつイベント準備を進めている人にとってはたいへんショックなことです。
新型コロナウイルスの「対策」としていろんな業界でいろんなガイドラインを作っていますが、ものすごく大雑把にまとめると
(1) 感染者が含まれる可能性を減らすこと
(2) 濃厚接触にならないようにすること
の二本柱で工夫をしているわけです。
(1)
イベントに参加する人数を減らすことは、単純に、「くじ引き」をする回数を減らすことにより可能性を減らすことができます。また、体調の悪い人、熱のある人を除くことで感染者である可能性の高い人を除外することができます。もちろん、無症状でも感染力のある人はいるかもしれませんが、確率を減らすことができれば有益ですし、無症状(または発症前)ならば症状が既に出てる人よりはうつしにくいと考えられます。(参考: 「無症状病原体保持者から感染しますか?」国立保健医療科学院)
(2)
マスクをする、手指の消毒をする、対面する場所ではビニールカーテン、間隔を空ける、換気をするなどで、もしも無症状でも感染していて感染力がある人がいた場合に、うつるリスクを下げることができます。
上記イベントではいちおうそのような「対策」をしていたことになっていたのですが、「保健所から、全キャスト及び全スタッフが濃厚接触者と指定された」とありますので、少なくともキャスト、スタッフについては(2)の対策が不十分だったということなのでしょう。
さらに、「クラスター発生の山本裕典主演舞台、出演者が体調不良でも上演強行…主催者側把握か」という記事によると、体調の悪い人も出演を続けており、楽屋は「密」であったうえ、出待ちしてたファンとは握手(o_o;; していたとありますので、この報道が本当だとすると(1)と(2)のいずれもダメだったということになります。
公演などで、一般客から「見える部分」というのは、チケットのもぎりや、座席の間隔などにすぎません。ここでは「対策」をしていたとしても(やってるポーズ)、
見えない部分(楽屋、舞台裏)では三密だったり、症状のある人も活動していたりすれば、何をやっているかわからなくなってしまいます。
もちろん、「見える部分」についての対策も、まずチケットを全座席分売れなくてスカスカにするだけでも経済的に痛いことではあるのですが、
「見えない部分」についてきちんと対策をすることはそれ以上に大変です。
楽屋はそんなに広々とはしていませんし、出演者が多ければすべて個人別にするようなこともできません。楽屋では着替え、化粧、腹ごしらえなどするのがふつうですし、芝居のようなイベントであれば複数の人が触る道具のようなものも当然あるでしょう。(2)の対策をすることもかなりやっかいです。
さらに、(1)について、安くはないチケットを買ったお客さんだって、体調が悪いときに行かない決断をするのはかなり残念なことはありますが、スタッフ、さらにはキャストともなればその残念度合いはその比じゃありません。たとえばオケだったとして、今日は微熱があるのでラヴェルのボレロ、シンバルなしでいい? …ってわけにも、ねぇ、なかなかいかないじゃないですか。
まぁ常識的(←これまでの)に考えれば、ちょっと体調悪いからって、舞台出演をキャンセルするなど言語道断というか、無責任な態度と思われるでしょうが、まじめに「対策」をすることがそもそも公演を成立させるために必須となってしまえば、その常識も変わらざるを得ません。
実際、テレビ出演の場合、今までは這ってでも行くのが正しい態度とされていたところ、「コロナだといけないので」大事を取って休むということが許容されてきているようですね。
というようなことを考えると、たとえばピアノのコンサートをやるような場合は比較的、見えない部分も「密」にしないことが可能だけれど、
合唱やオケについては、舞台上で仮に間隔を空けるとしても、裏まで全部「対策」するのはかなり難易度が高いといえます。
逆に、代役を立てるか、なしで済ますということが難しいのはピアノのコンサートということになるでしょう。
いずれにせよ、「ポーズ」で終わらせず本当に「対策」して舞台を成立させるのは、非常にやっかいなことであるのは間違いありません。
観客の側も、生の公演を楽しみたいとなれば、それは今まで以上にプレシャスなものであることを考えて、より高額なチケット代金や、出演者の欠員や突然の交代ということを許容していかなければいけなくなるのでしょう。
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