アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

いざの時には速やかに階段を降りられるように…

2016年09月12日 | 生活
9.11で崩壊した世界貿易センターほどの高さではないにしても、それなりに高くて、ふだん階段でなくエレベーターしか使わないようなオフィスで仕事してる人は多いと思う(私もそう)。

   にほんブログ村 教育ブログ 中高一貫教育へ←とっさのときの行動は自分でも予測しにくい。

「生き残る判断生き残れない行動」アマンダ・リプリー

の中で一番印象に残った事例は、高層ビルからの脱出。

火事とかなんとか、避難が必要になったときのイメージとして、パニックになった人々が非常口へ殺到し、もみくちゃになって余計遅れるというような悲劇が容易に思い浮かぶけれども…実際にはそんなことにならなかった。

むしろ、頭が真っ白になって固まってしまう人、避難すべき事態だということを否認する人が多く、階段では誰も押したり揉めたりしていないのだけれど、退避は非常にのろのろしたものだった。

北タワー86階にいたレッセさんは、爆発を感じたとき、近くにいた人同士で集い(知人というわけではない。そういうときは誰彼ともなく助け合うものらしい)どうすべきなんだろう? と話し合ったり、窓を割ったりした(何か熱い破片が飛び込んできたりしてマイナスなだけだった)。でも誰も階段を探そうとは言わなかった(階段がどこにあるかも知らなかった)。

しかし彼が助かったのは、別の階から来た人が大声で階段室ドアをノックして「誰かいるか?」と叫び、避難をうながしてくれたからだ。

北タワー73階にいたゼデーニョさんは、爆発音がとどろき床が傾いてからも、(後から考えるとなぜだかさっぱりわからないのだけれども)そこにとどまること以外何もしたくなかったという。でも幸運なことにただちに「否認」の状態を抜けた同僚がいて大声で叫んでくれた「ビルから出ろ!」。そこでようやくゼデーニョさんも動くことができたが、でもなかなか避難を始められず、個室内をぐるぐる歩いたり、読みかけのミステリー小説やら何やら私物をまとめにかかった。冷静に考えれば馬鹿みたいな話だけど、こうした「私物をまとめる」動作は生死にかかわる場面でよくみられるそうだ。

階段を下りていく途中も、信じられない思いにとらわれたり、あれこれ考えたりして、何度も足が止まった。まったく急いでいなかった。これまたあとから考えるととても不思議な感覚だったそうだ。

上記の二人は、ともかく結果的に間に合ったのでよかった。間に合わない人もたくさんいた。

ゼデーニョさんは、実は安全リーダーの役割も持っていて、いざのときには女性トイレの確認をすることになっていたが、そんなことを思い出したのは数か月たってからだった。リーダーといっても形式的なもので、避難経路も知らず、まともな知識も訓練もなく、ただセンターからの指示があればそれに従ってみんなに声をかけるはずだった。とはいえ、その日はそんなものなかったのだが。

超高層ビルでは、火事があってもその他の階には延焼しないし、ましてや倒壊などはありえないというのが前提だった。だから、安全確保といっても基本はそこに留まれというスタンスで、階段を使った避難とかは想定外だった。

ところがそんなことまで強く想定してた人がひとりいた。モルガン・スタンレーで雇われていた警備主任レスコラは、「否認」の危険性もよく知っていて、みんなに煙たがられながらも、抜き打ちの避難訓練で実際に階段を歩かせた。社員でない人がオフィスを訪問しても、まずは非常階段の位置を知らされるという徹底ぶり。

9.11ではまず北タワーに飛行機が激突した。港湾公社からは、机のところに留まるようにというアナウンスしかしなかったが、レスコラは即座に全員脱出を系統立てて指示した。避難の途中で南タワーにも飛行機が衝突したが、激しい衝撃がおさまるとすぐに避難路を別の吹き抜けに変え、皆を誘導していった。結果、2700人ほどもいたモルガン・スタンレー社の人(および訪問者)はほぼ全員が無事だった。無事ではなかったのは、レスコラの指示に気づかず、もしくは無視してオフィスに残った10名ほど…および、それを助けに戻ったレスコラだけだった。

これを読んで、避難訓練を面倒くさがっていたことを大いに反省しました(-_-;; レスコラも相当イヤミ言われてたようだけど…そりゃそうでしょう、仕事の邪魔!! としか思われないよね平時は。でも、階段の場所と、そこから地上に降りられるということを体で知っているということは、その時の行動を大きく後押しすると思う。

あなたは、階段の場所を複数知っていますか? 実際に降りたことはありますか? 全部歩くのは長すぎるから自主的にはやらないけど(^^;; 健康に寄与する程度歩いて、残りエレベーターとかでもいいと思います。いざの時、たまたまレスコラみたいな人がいなくても、必要な行動がとれるように。

にほんブログ村 ピアノ  ←ぽちっと応援お願いします
にほんブログ村 ヴァイオリン ←こちらでも
にほんブログ村 中高一貫教育


「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)


「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
(今回もイラストはまたろう)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

そしてソナチネを素敵に弾くための材料

2016年09月11日 | ピアノ
ソナチネの難しさ、第1点「基本的なテクニックがあるかないかが丸わかり」については、「私のソナチネが素敵でない理由」に書いたようなことを気をつけて練習するのが大事ってことで…

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←楽譜に暗黙的に書かれていること!?

次に、第2点「そもそも聴いて素敵、まで持ってくるには助けてくれる要素が少ない」についてなんですけど。

音を並べること自体難しい曲だと、あちこちにややこしい仕掛けがしてあるので、とりあえず並んだだけでも「おおスゴイ」「おもしろい」「キレイ」というふうに楽しく聞いてもらえたりすることもあるだろうけど。
音は簡単に並ぶソナチネだと、弾くだけ弾いても「それで何??」って感じになっちゃう。

まずは無難に弾けたとして、次に「素敵」に持ってくプラスアルファを考えるとき「妄想」系でクリエイトする人もいると思うんですけど、私はなにしろそれが苦手ですし、まぁシベリウスの「踊り」だったら私でも妄想全開できるんですけどソナチネじゃ無理です。

それでおゆき先生は、ハナっから妄想しろとは言わず、

把握すべきことを把握して、
やるべきことをやる

という路線でアドバイスしてくれました。

つまり、このモツソナ一楽章は「ソナタ形式」ってやつですがまずはその構成を理解して、展開部だったらドミナント→トニックと目まぐるしく変わるところ、そしてうわぁどこの調に行くんだ~みたいな「???」のあと、元の調(ハ長調)ではなくてヘ長調で、さりげなーく第一テーマが戻ってくる。

だいたいソナタ形式で、テーマが戻ると「はぁ~落ち着く(^-^)」ってなるんだけど、調が違うから
「あれ、戻った? 戻ったんだよね?」
みたいな微妙な感じで、第二テーマになるときに今度はハ長調に。とか。ようやくハ長調~うれしい~

そのほか

pとfの対比はっきり
8分音符は8分音符らしく(立ち止まらないでトットットッといく)
16分音符はさらに軽く
上拍・下拍の区別
上昇するワクワク感

とか。そういうことは、「妄想」するんじゃなくて楽譜から読み取れること。


そう、「楽譜に書いてあるとおり弾く」ってことの意味が…

なんか、昭和の音楽教室で習った範囲でいうと、4分音符といったら8分音符の2つ分、とか、まぁそういう直読直解のことしか思い至らなかったから。「shig式譜読みメソッド(草稿)」(*)読んだときはホント衝撃だったよ。

「音価の大きい音は、音量も大きい」(o_o) えっマジ

とか、

「アーティキュレーションの感覚は、言語に依存する

とか。

んで、ちょっとそんな目で(これまで知ってたつもりの楽譜の読み方には足りないところがあるらしい)いろんな曲を弾きいろんな人の演奏を聞くうちにちょっとずつわかってきた…ような気がする…断片的にだけれど。

ソナチネでは、それがわりとシンプルに確認できるからいいよね。



(*)ところで(草稿)から先がなかなか進まないみたいなんだけど~マダー??

にほんブログ村 ピアノ  ←ぽちっと応援お願いします
にほんブログ村 ヴァイオリン ←こちらでも
にほんブログ村 中高一貫教育


「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)


「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
(今回もイラストはまたろう)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

私のソナチネが素敵でない理由

2016年09月10日 | ピアノ
それで、素敵じゃないソナチネを持ってレッスンに行くと…

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←たかが・されど

おゆき先生が手ぐすね引いて(^^)待っていた。

ソナチネは、素敵に弾くのが易しい曲ではぜんぜんないんだけど、そしてそんなに「楽譜白い系」でもないけど、ある意味「易しい曲」(カッコ付)ではあるんですよね。シンプル。譜読みは楽々、わかりやすい。

いつも実力オーバーのややこしい曲を持って行くことが多いわけで、そうするとそんなに「あれもこれも」修正してるとほんとにわけわかんなくなっちゃうので、おゆき先生は我慢に我慢を重ね(←健康に悪そうなのでテキトーに発散してください)念入りに考えた優先順位順に、いくつかしか言わない(言えない)んです。

それで、今日こそは!! ちゃんと「基本」(←簡単という意味ではない)がレッスンできるわよ~みたいな…そんな気合が感じられました。ハイいつもお世話おかけしております。

そもそも私のソナチネが素敵じゃない理由については、前記事にある、とらさんのコメントで的確に表現されているとおりのソナチネの難しさ:
・基本的なテクニックがあるかないかが丸わかり
・そもそも聴いて素敵、まで持ってくるには助けてくれる要素が少ない
ほんとにほんとに…おっしゃるとおりでございます。

おゆき先生も「まぁ、基礎練習してないことが出る曲ではありますよね」とさらりとおっしゃりつつ
「…ソナチネで練習していきましょ(^-^)」とにっこり。

鍵盤に重さを乗せないで(お腹からしっかり支えて!)
手首動かさないで指だけ(動きは最小限)
指先から弾く

まー要するに、音階練習など真面目にしたことはないわけでそうするとどうなるかというと無駄な動きや無駄な力が多いんです。そしたら速くもならないし粒も揃わないし、そんな感じで必死で弾くと

どたばたどたばた…

「お家の一大事じゃないんですから!!」
というわけ(^^;; もっとロココに!! 優雅に!! 軽々と!!

トリルとか、アルペジオとか、とりわけどたばたいってはコケるようなところも、鍵盤の近くで、最小限の動きでうまく弾けると楽々です。しかしすぐ手を必要以上に上げたりついいろいろ余分なことをやっちゃうのはなんでしょうね~

すごーく気を付けてるとけっこういい感じで弾けたりして…

でもかなーりゆっくりしないとできませんが。

「みんなのソナチネコーナー」本番は10月1日なので。

まだひにちがある…というかない…というか…

にほんブログ村 ピアノ  ←ぽちっと応援お願いします
にほんブログ村 ヴァイオリン ←こちらでも
にほんブログ村 中高一貫教育


「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)


「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
(今回もイラストはまたろう)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

易しい曲なんてないっていいますが

2016年09月08日 | ピアノ
楽譜白い系(音符が立て込んでない)の曲のことを「易しい曲」なんて呼んでしまうと、
もののわかった人にすぐ突っ込まれて
「それ実はすごく難しい」
とか言われちゃって

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←ソナチネは易しいけど易しくない

まぁそれはそのとおりなんでしょうが、というか別にトロイメライとか楽譜が白い系だからってそれを素敵に弾けるなんて主張したいわけじゃありませんよ?

けどじゃあ、ショパンのスケルツォ三番とか、リストの超絶技巧とか、ペトリューシカとか、そういう一生どうやっても素敵であるとかないとか問わず音が並ばない曲と、
フォーレのノクターン四番とかブラームスのソナタみたいに、長期間かけてしつこくやってなんとかかんとか人前で弾いてみた曲と、
ソナチネアルバム1のクレメンティさんみたいに、とりあえず数日弾いてみたらさっと楽しめる曲と、

区別するために何て呼んだらいいわけ??

何か呼び名がほしいんですよ。「易しい曲」という呼び方が適切でないならなんか名前つけさせてください。

「楽譜白い系」というのがいちおう別案なんですけど(^^;;
でもそういえば、ソナチネってそんなに白くないですよね? 16分音符いっぱいあって。

けどとりあえず音を並べるんならわりとすぐできる(音は読みやすい、わかりやすい)
…これをとりあえず「易しい曲」(カッコ付)と呼んでおいて話を進めますが…

今日はピアノサークルの練習会がありました。持ち時間は16分で

一巡目
Kinki Kids フラワー
二巡目
ソナチネアルバム1の14番(モーツァルト)第一楽章、第三楽章
シベリウス 孤独な松の木、踊り、ソネット(時間切れ途中まで)

というふうに弾きました。これ、「難しい曲」「易しい曲」(カッコ付)でいうとフラワーが一番難しくて、とはいっても別にフォーレのノクターン級に難しいわけではなくて、残りはみんな「易しい曲」です。

こういうふうにまとめると、16分間と比較的長く人前で弾いてても、あまり混乱しないで弾ききれます。そういう意味では無理のない、手中に収まる選曲といえましょう。

弾いているときの感触としては、一巡目、初めて会う人もけっこう多くて、遅れ気味に到着したので順番があとのほうで、なんかすごい(o_o) 難曲が続くのでビビッて(笑) かなり緊張してしまいました。弾いてる間、手が震えてるのが自分でわかる感じ。弾きにくい。

二巡目は自分を取り戻し(^^;;
特にモーツァルトを弾いてるときはかなり気分よく楽しく弾けました。
シベリウスを弾くときは、易しい中にも難所がいくつかあるので、またちょっとどきどきはらはら(サスペンス)しながら弾きました。一巡目よりは冷静に弾いてたと思うけど。

ところが、家に帰って録音を聞いてみると、緊張して間違えまくった~手が震えて弾きにくかった~のフラワーは案外いい感じに聞こえて、特にそういうつもりで聞かなければ、がちがちになっていたとはわからないかもしれません→録音

シベリウスは緊張と集中のバランスが良く、まぁちゃんと弾けてないところは練習不足としても、私の現在としては上出来。曲に興味を持ってくださった方もいました。

それで…気分よく弾いてたソナチネが、ぜんぜん素敵じゃないorz

音階(特に左手)には難ありですが、それはわかってたことで、別に素敵じゃないのはそのせいだけではないようです。

なんつーか、サマにならないよ!? アラでまくり。アラアラアラ…

あぁ「易しい曲」ってむずかしい…!?
ソナチネって難しい~

…それに比べると、フラワーみたいなほうが、「難しい曲」だけどとりあえず弾ければ聞いててそれなりにサマになります。

にほんブログ村 ピアノ  ←ぽちっと応援お願いします
にほんブログ村 ヴァイオリン ←こちらでも
にほんブログ村 中高一貫教育


「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)


「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
(今回もイラストはまたろう)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リスク評価の感覚はひどく不正確

2016年09月07日 | 生活
南極の話のとき、私は直感的に「えー南極基地で越冬なんて危ない」と思ったけれど、実際のところは南極基地滞在中、日本にいるより増えてるリスクと減ってるリスクがあるだろうしその両方を考えなければフェアじゃない。

   にほんブログ村 教育ブログ 中高一貫教育へ←「怖い」がリクツで割り切れないところは清潔の観念と似てるね

たとえば通り魔に刺されるリスクとかは減る(というか、ない)よね。あと、パンデミックでえらいことになったら南極だけ無事かも…あれ、なんかそんな話あったような…

もちろん、南極だったら、何をどう定量的に考えても、死ぬかまたは後遺障害が残る大怪我をするとかの可能性はやっぱり本国より高いでしょうね。南極本にも、ずいぶんなヒヤリハットがあったし(消火訓練で、ホースを操るときのミスで、危うく大怪我するところだった)。上に雪がかぶってみえない氷の裂け目に落ちたら助からないこともあるだろうし(引っ張り上げる訓練とかもある)。

ほんとは、リスクの評価をきちんとするのであれば、重大性と可能性の掛け算を考えないといけないけど。

人間はいつもそんなふうに、冷静に客観的に定量的に判断してるわけじゃない。

「生き残る判断生き残れない行動」アマンダ・リプリー
に書いてあった興味深い事例で、9.11のテロのあと、アメリカ国内の移動で、飛行機利用が減ってその分、自動車利用が増えたという話があった。

もちろん、あの鮮烈な(o_o) 映像を見てしまうと飛行機に乗るのが怖いというのはわかる。あぁなったらどうしようもないもの…
でもほんとうのところは、自動車利用のほうが飛行機より死ぬ確率は高いので、(コーネル大の研究によれば)テロ後の自動車利用シフトで2302人が余分に亡くなっているというのである。つまり、飛行機でも自動車でも行けるところに行くのに、「安全を考えて」自動車を利用したというのは間違いだということ。

それが間違いだとすると、そんな間違いをさせたのは何よといえばもちろんテロなので、この二千人余りの人もテロの(二次的な)被害者ということになる。

人々がおしなべて飛行機利用のほうを(現実よりも)怖いと感じた理由について、この本では
不安=制御不能+馴染みのなさ+想像できること+苦痛+破壊の規模+不公平さ
というように説明している。もちろん数値化できるようなもんじゃないけれど、飛行機事故っていったん起きればインパクトが大きい(破壊の規模)。それに、乗る人にとってはどうしようもない(制御不能)、いい人とか悪い人とか関係ないし(不公平さ)、車に比べて利用頻度が少なく(馴染みのなさ)、ハイジャックされたあと墜落するまでの恐怖といったら(苦痛)…ということが、ニュース映像を見たあとには容易に想像できてしまう。

逆に考えれば、「自転車」なんていうのは、リスクが感覚的に低めに見積もられているかもしれない。実際は、無視できないくらいの人数の死者が毎年出ているけれども、たいへん馴染み深い乗り物で、事故といっても規模は小さく(新聞の一面トップを飾ることもない)、そして制御が効く。事故の起こしやすさというのは明らかに人によって異なるわけで、その点、飛行機とは違う。自転車の場合、事故統計はともかく「自分は(慎重なので)大丈夫」と思うことができてしまう。

そんな調子で、危険/安全の感覚というのはたいへん狂いやすいので、自分の直感に頼る前に、もしも客観的データで比較することができるのであればそれを利用したほうがよさそうである。

データがないときは、上記の不安式(?)みたいなバイアスが起こりがちであることを考えに入れるのがいいのかな。難しいけど。

にほんブログ村 ピアノ  ←ぽちっと応援お願いします
にほんブログ村 ヴァイオリン ←こちらでも
にほんブログ村 中高一貫教育


「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)


「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
(今回もイラストはまたろう)
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする