手紙が来るのだけを待ちながら生きていた頃がある。
その頃、大体は午前十時過ぎと午後三時過ぎの一日二回届くはずの手紙を求めて何度も何度もポストを覗き、期待外れのダイレクトメールを破り捨てるのが日課だった。実際、手紙をくれる人は何人かいたが毎日届くわけでも無く、終いには夢の中で何度も来るはずの無い手紙を受け取っていた。夢の中で読んだ手紙は目覚めると何処にも見当たらず、読んだ筈の内容も覚えていないのだ。
その頃、大体は午前十時過ぎと午後三時過ぎの一日二回届くはずの手紙を求めて何度も何度もポストを覗き、期待外れのダイレクトメールを破り捨てるのが日課だった。実際、手紙をくれる人は何人かいたが毎日届くわけでも無く、終いには夢の中で何度も来るはずの無い手紙を受け取っていた。夢の中で読んだ手紙は目覚めると何処にも見当たらず、読んだ筈の内容も覚えていないのだ。